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幻焔の黄昏(トワイライト)~女の子に転生したらもっと大変でした~  作者: 夜空りえる
セイクリッド魔法学院編
34/49

31.魔導神器(アーティファクト)

前回のあらすじ───遺跡(ダンジョン)の奥から感じる何かに引き寄せられるソフィア。一人で挑むダンジョン攻略は危険思いきやそれほどでもなかった?

だか、突然アンデットが現れて瞬時に対処するものの戦略的撤退したソフィアの前に現れたのはクロトという人物だった。

警戒する中、彼は魔導神器(アーティファクト)について語り始めたのだった......

「ちょーと今回もソフィアちゃんのチートが発揮しちゃうよ」(ソフィア)


「ただ前回のあらすじしたかっただけだと思うんだが....」(クロト)


すみません(私=作者)


クロトが魔導神器について丁寧に説明していく。


「魔導神器は今から千年前にある人物が作り出したシークレットアイテム、全部の百は存在するというが正確な数はわかってないらしい。魔導神器には一つ一つに固有スキルがあってこの俺が持っている剣はこうだ。」


歪な複雑の剣を取りだし丁度モンスターが居たが距離は遠い。クロトは剣をモンスターに向けて振り回し攻撃しようとする。しかし、届かないのにどう攻撃出来るのか?

その瞬間、剣が伸びた!?正確には蛇のようにぐねぐねとした形状に変化した。モンスターに攻撃が当たり消滅する。


「ふぅ~これが魔導神器の凄いところだ。どうだ?探検家のお前さんは興味湧いただろ?」


自信満々な笑みで問い掛けてきた。


「う~~ん....全然。興味というよりはただ遠回しに貴方の武装を自慢しているように聞こえたのですが。」


興味もこれぽっちもない表情で彼の武器を見つめていた。

確かに凄いけどこれって武装に頼っているだけのただのイキリだと思うのですが私の思っていることは間違いですか?


「うっ....それを言われると俺としては反論できない。まあこう見えて俺、冒険者ランクAのライセンスを所持しているぞ!」


へぇ~別に聞いてい無いんですけど。


冒険者ランクAと言うのはそれほど凄腕なのだろうか。私にとってこの彼は底辺のその下に見える。


「自慢ですか?それとも自分は強いアピールしてます?」


ジト目で目の前の彼を睨む。しかし、俺も彼を見下しているわけではない。先程からこの彼の奥底から感じる力が俺に警戒心を与えている。その為、出来るだけ下手な動きをしないようにしている。

と言っても.....


「え?やっぱり俺って強い。いやだな~こんな可愛い美少女に強いって言われちゃった☆」


もうお前死ねよ。地獄の奥底がお似合いですよ貴方は!

格好つけながら自分ではイケてる風にしている勘違い男。これが正しく自意識過剰と言えるのか。はたまたは彼が馬鹿なのか?出逢ったばかりと性格違うのはこれが彼の本心だと思われる。

見た目弱そうなこの男が今の俺より強いなのは悔しい。


「良かったら一緒にパーティー組まないか?」


無駄にイケボでパーティーのお誘いに勧誘される。

うん!お断りしよう!

そうしてお断りしようと彼に言う。


「ごめんなさい。無理です。嫌、そもそも受け付けられません!帰ってください。」


出来るだけ傷付きやすい言葉をあえて言った。本当はこんな事はしたくない。でも......あれを見せられたら無理になった以上。


「ほぉ~そうかそうか。パーティーに勧誘してくれるか。宜しく頼むソフィアさん。」


「え!?無視ですか。」


お断りの言葉投げたはずだったのに盛大に無視され勧誘に応じる結果となった。どうして私の周りには変人が多いのよ!

それからも何度も断るが退いてくれ無かったため諦めて応じることにしたのだった。



あれから三時間も経過した。現在の状況は多分地下六階まで到達しているだろうと思われる。奥底までになるほどのモンスターや魔獣の生息が頻繁になってきた。それで彼───クロトが前衛を任せ私が後衛、クロトの援護を担当することになった。(強制)


「可愛い美少女に前衛は任せられない!!」


「堕ちろ!」


クロトの腹に一発痛いのを喰らわせる。と痛そうにしてい.....無かった。むしろピンピンしていたと言えば良い。ステータスにはダメージ一しか減っていないってどんな化け物だっての。


「すまんすまん。本当は君に俺の背中を預けれると思っただけだ。」


クロトの言葉がエコがかかったように聞こえた。大抵の女性はイチコロ....ではない。


「それにしてもクロトさん元気ですね。少し羨ましいです。」


「そうか?俺何か毎日かったるい仕事してて面倒。ギルドでは良く他人から目の敵されて日々怠いわ。」


ギルドの人に目の敵ってそれ半分貴方のせいでは?

怠そうに呟くクロト。冒険者にも闇が有るのだと実感できた。自分はそうならないようにしようと考える。


「ご一緒される方も居るのですか?」


何処と無く気になったのであえて聞いてみる。彼も少し唸りながら腕を組んで考えてようやく何か話すようになった。


「この前、盗賊に狙われていた女の子を助けて、それとギルドで出逢った女の子から求婚されたりしてまあ色々と冒険する仲間は居るな。」


とんでもない発言が飛んできたぞ。それ完全に物語の主人公でしょ!それにそのお二人は完全に貴方に好意を示していると思うのですが。


「へぇ~少し羨ましいです。」


「そうか?冒険者何か汚れた仕事を平気でこなす所だぞ。」


「それでも私は貴方が羨ましいです。そうやって仲間と楽しく充実できていることが私にとっての......いえ、何でもありません。さぁ先に急ぎましょう!」


「お、了解。」


危ないところだった。つい自分の事について話すところだった。

クロトさんの充実した生活が羨ましいと思った私はどうしてか熱心に自分の思いを語ろうとしていた。


「......ん」


「......」


沈黙が続く。超気まずいし何話そうか全然思い浮かばねぇ。

隣でダンジョン奥深く歩く私たち。つい私は今日初めて出逢った彼の事を気付かれずにずっと見ていた。


(結構クロトさんって喋らなかったら格好いいのかも......嫌々そんなはずはありません!)


急に頬を赤く染め上げ体が熱くなる。私ったらどどど、どうしたのかしら。どうしてこうも異性に対して変な気持ちを持つのよ!


「な、なあ?」


「ひゃいい!」


まるで猫みたいに軽く飛び上がって驚いてしまう。


「わ、悪い。驚かしてしまったか?」


「い、いえ突然でしたから少し.....それよりなんですか?」


彼の考えていることはどうせロクでもないと思ったがそうでもないらしい。雰囲気を見る限り。


「君は何故、一人でここのに来たのか気になって.....言いたくなかったら別に良い。」


彼はそう言った。私がこの遺跡に来た意味と一人で来た理由を知りたそうにしていた。一瞬、戸惑い考える.....彼に本当のことを、信用しても良いのだろうか。そう悩んだ結果、俺は.....


「探しに来たんだよ。私のこの中にある何かと共鳴したんだ。だから私はここに来た....それだけかな。」


気が付けば口に出して説明していた。彼と同じく共鳴してここへとやって来た。少し穏やかそうに話していた俺にクロトは微笑んでいた。


「そうか.....ありがとう、話してくれて。君も俺も同じってことか。」


その時の彼の顔は優しく何処か辛そうな表情をしていたように見えた。どうして辛そうにしていたのかは分からない。彼の過去に何があったのかは知らない。ましてや今日出逢ったばかりだから知るはずもない。


「さて後もう少しで最下層に到着すると思う。頑張ろうか。」


「そうです......!?」


「ん?どうした。」


突然何かに察知した。感じた正体は魔獣?らしき生き物とそれを囲うモンスターが群れ上がっていた。場所は最下層周辺近く。


「クロトさん、最下層周辺には数多くのモンスターと魔獣がいます。魔獣は多分ダークホースだと思います。」


魔獣ダークホースとは一見は馬である。しかし、ただの馬ではなく図体はデカく黒色の炎を纏った一角獣。黒馬とも呼ぶ。

一般の冒険者、騎士団でも苦戦するほどの強さとオーバーキルとして有名である。


このような奴を倒すには今の俺は力不足であろう。だか、今回は冒険者のクロトがついている。


「わかった。ここからは慎重に進もう。もしも戦闘になった場合はソフィアさんは後衛、援護を頼む。」


「了解です。」


一歩一歩慎重に歩いて最下層に繋がる階段を降りていく。多分あれがエリアボスと言える。さっさと終わらせて帰らないと行けない。実はもう一日が終わろうとしていた。多分、皆は心配しているのかも知れない。

何としても魔獣を倒す。そう決意して進んでいった。


「ソフィアさん、魔獣を囲っているモンスターはどんな奴だ?」


「えっと....ゴブリン、ウルフ、オーク、アンデットが大量に。」


流石は最下層と言えるべきだ。モンスターの数が半端なくいる。みた感じ勝てる気しないんだけど大丈夫かなぁ?不安になってきちゃた♪


それはさておきクロトの合図が出るまで様子を見る。今のところ静かに警戒が無さそうな状態だ。


「これは一か八か魔法で一掃するかな。」


彼は魔法を展開させ始めた。それは爆裂魔法の一種とも呼べるもの『エクスプロージョン』であった。


「やっぱり異世界だとこれだね~。」


小声で良く聞き取れなかった為、何を言ってたのかは分からない。『エクスプロージョン』は高難易度上級魔法。彼がそれを使えるだけで充分に凄いと感心してしまう。


「穿てエクスプロージョン!」

放たれた爆裂魔法は周囲にいるモンスターを一掃した。その場に残ったのはダークホースただ一体のみ。無傷に見えたが一角の角が砕けていた。


「どうやら弱っているようですね。行きましょう!」


「了解。」


黒馬は弱っている状態であるため今のうちに攻めにはいる。この場合だとあれを使おう。


「出でよ無限空間(ゲート・オープン)


右手から何かを取り出す。これは特殊潜在能力で俺にしか使えない代物だ?この空間の中に保有しているのはどれも生前時代に使ってた物が入っている?


「魔銃アウルマキナ。機動力全開、並びに固有スキル展開。一掃する.....」


取り出したのは銃系統の武装。リボルバー型の銃に魔力で形成した弾をセットする。弾の数は三つ、それが私の限界である。


とにかく吹っ飛べ───


「『アドミック・ブラスター零』射出!」


威力を弱めに下げるため最低限抑えたつもり。発射された弾は速く鋭く黒馬の図体に貫通されその肉体事破裂させる。


「す、すげぇ.....一撃で。」


ふぅ~。やっぱりこれ威力強すぎです。

最低限抑えたものの一撃であの黒馬を倒してしまった。クロトさんは驚いているのはともかく私も予想外で驚いている。

多分あれのせい.....攻撃力二倍になるチートギフトのせいに違いない。


「そのいや、何で私、この武器の使い方を知ってたの?それにこの空間も.....」


何でこの場、この瞬間に発動できたのか?頭の中の記憶がごちゃごちゃになりそう。


「大丈夫か?本当に凄いな、それ。ソフィアさんは銃使いだったのか。」


「あ、あの。別に私は銃使いではないです。私は剣士ですから!」


嘘ではない。銃を使う事は滅多にない。そして剣士なのは本当だ。だとしても無限空間(ゲート・オープン)は元々私のでは.....


「おい、あれをみろ!」


彼に言われて奥の方を見る。何か光っている。とても綺麗な黒色の輝き。まるで夜空見たいな綺麗な輝き。


「き、綺麗~~。」


目を輝かせてそれを見ていた。だってこんな綺麗な物始めてみたんだもん♪

近付いてその光がする場所のところまで移動した。


「こ、これが魔導神器何ですか?」


「ああ、その通りだ。まだこの地に残っていたとは思わなかったが.....」


その魔導神器は小さな黒い球体であった。宝石のような形であったとしても宝石とはまた格別に違う。微かに魔力らしきものが感じられ魔法石とも違うようで。

手に取ってみることにした。彼は頷き俺はそーとゆっくりにそれを手に取った。


「これが.....私の呼んでいた───」


『マスターニンショウカクニンシマシタ。』


「うひゃっ!」


喋った!?黒い球体が突然喋ったことに驚き目を開いて見つめていた。


「多分それはマスター認証をしたんだろう。つまり──」


そうつまりは私がこれの使い主となったという訳であるということ。最初に手にしたものに登録させる彼は言っていた。


「名前を登録してみろ。」


「う、うん!わかった。」


「私はソフィア=アストレア。これから宜しく♪」


『ソフィア=アストレア、トウロクカンリョウシマシタ。ワタシノナマエハノワールとオヨビクダサイ。』


眠りから覚めた魔導神器ノワールは片言で喋る。感情が無いのか.....


「ノワールか.....その名を何処かで聞いたことがある。確か()()が昔、言ってたよな。」


クロトは剣に向かって語りだした。最初は頭が可笑しいのかと思ったがそうでもないらしい。彼の例の魔導神器が動き出した。


『そうですね。クロトさんの言うとおりこの子は私と同じタイプΒですね。』


「ありがとな。いつもご苦労かけて──」


「あ、あの~何方でしょうか?」


一人私だけが取り残されている感がしてどうしたらいいのか何から問いだしたらいいのか分からず空気になっていた。


『貴女がソフィアね。私は蛇王剣のナーガよ、以後お見知りおきを。』


「は、はあ~宜しくお願いします。」


武器が喋った!と思うがそれほど驚いていない。それもそう私の手に持っているこれだって喋ってたのだから。

大丈夫よ。落ち着きなさい私───こんなんで驚かないわよ。


「───むっちゃ驚いている顔してる。無理しなくても良いからリラックスしろよ。」


一旦一呼吸して落ち着かせる。見た目歪な剣なのに声が良すぎないか?これで人間だったら美人確定なのではっ!(ソフィア思想)


それにしてもやっぱナーガは可愛いな。声が正しく天使で声優の○瀬いのり似の声がグッドきそう!(クロト思想)


「まあそのうちそれも片言では無くなるはずだ。それはもうお前の物、大切にしろよ。」


彼に肩を少々叩かれ、その後、後ろに振り向きこの場を去ろうとしていた。それを見て俺は引き止めようとした。


「もう帰るんですか?」


「ああ、俺の役目はもう終わった。後、そこのゲートを潜れば外に出られる。俺は先においとまさせてもらうよ。」


最後に「また縁があったら何処かで会おう!」と残しゲートを潜って去っていった。彼には感謝している。私は多分一人ではここまでたどり着けなかったと悟る。


「私も帰るか.....皆心配してそうだし。」


ゲートに潜る前にそこに落ちていた日記?を拾って転移しダンジョンを抜け出した。





読んでくれてありがとうございます。ブックマーク登録宜しくね。

評価、感想もご自由にお待ちしてまーす!


最近シリアス感が多いので少々ふざけてみた。後、今回の本文にある○瀬いのりは流石にアウトですか?出来ればコメントでセーフかアウトか読者に判断を委ねます。 (流石に消されたらまずいから)

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