26.やはりそれなりの実力者だった。
本当はもっと早く出したかったけど月曜から今日まで風邪引いて辛かった。(もう治りかけて気付けば治っているかも?)
「もし、良かったら手合わせしてみません?」
その言葉を何故発言したのかそれはある疑惑と雰囲気で感じた。あの人マリーという女性はそれなりの実力者なのではと。最初は魔法の才能自体は無さそうとで興味はこれっぽっちも無かった。
興味が湧いたのはあの瞬間、彼女が小太刀を手に持って瞬間、手慣れている感覚で振るっていた。
刀や小太刀術は代々東方の国に伝わる術である。有名なのが派生流や居合術の白夜羅刹流が東方第一の流派である。
生前に武道を学びに東方の国に訪れた事がある。そこは別の国と違って特殊な国風文化を持っていた。例えるとそれは和風?見たいな。
彼女もその一人であろう。根拠は無いが確実であろうと思われる。手合わせしてみたいと心の奥底から欲望が湧いてくる。白夜羅刹流にかつての同僚の一人も免許皆伝まで至り剣聖と名乗っていた。俺の剣術もその人から学んだと言って過言ではない。
「あの、あの。私...帰りますね...」
元の場所へと帰ろうとする彼女。正確には逃げてる?って感じだろう。だが、俺は逃がさない。本来は距離的に届かない筈の手を掴む。
どうやって掴んだかは内緒です♪
この距離から捕まれて驚いていた目をパッチリと開いている凝視している。無理もない。少し力を使わせてもらったからな。
「私と貴方の面識はないと思いますが一回だけお願いします。」
戦ってみたい。ご丁寧に頭を下げる私。そんなうずうずする感覚から解放されたい。自分の意思では止めれないのが困る。本来は目立つからしたくないのだけど強い相手にはうずうずしてしまうのです。
「わ、わかったわよ。一回だけね。」
「は、ありがとうございます。じゃあ今からきょ...じゃなかった、先生に言ってきますね。」
教官に手合わせの許可を貰いに行く。一様許可を取っとかないと無断でするは不味いと感じた。許可も貰えたことで準備運動をする。
「おい、今から何が始まるんだ?」
「先生によればマリーさんとEランクが戦うらしいよ。」
「何でまたそんな事になってんだぁ。」
「知らないけどEランクちゃんの申し出らしい。」
「「「マジか──」」」
ほぼAクラス全員の生徒が小さな声でこそこそと話していた。訓練も一時中断見たいな流れに入って皆が此方の視線を向いている。
「準備出来たわよ。そちらは?」
「あ、はい。私も完了したよ。先生、いつでもどうぞ。」
お互いのデバイス展開を忘れずに準備を完了した。今回は魔法の使用は禁止。この手に持っている武器のみで戦うことになっている。お陰で力を使わなくて良さそうだ。先生は私の合図に頷き開始コールの体勢に入る。
「良し!いいな。それではこれから試合を開始する───始め!」
試合が開始した。最初に仕掛けてきたのはマリーだ。速い。走る速度が尋常ない速さだ。
「喰らいなさい!」
小太刀で俺の首元へ持っていく。近さは僅か一ミリ程度。このまま避けなければ首元に刃物が刺さる。だが、惜しいな。
「ふぇ?」
「ふっ」
彼女の小太刀を左手で受け止める。マリーは驚きを目を開いている。今、俺が行った行為こそ彼女の攻撃を自分の目ではスローモーションに見えた。この力については内緒だ。人間の領域をとっくに超えていると思えるがもっと上にはヤバい連中は沢山居るんだけどね。
今度は私から本気に行かせて貰うよ!
一端後ろに下がり相手の背後を狙いに行く。だが、上手く行くとは限らない。何故かというと相手の動きが不自然である。攻撃をしてから一歩も身動きすらしないのだ。
まあ好都合だ。今の内に狙って.....
一パンチ喰らわせようとしたその瞬間、相手は俺の脚をかけて体勢を崩そうとしてきた。バランスを崩して倒れそうになる。
マジかよ~。彼女の動き全く読み取れなかった。今度こそは上手く行って見せる!
互いが反撃しては回避しての繰り返し。どう足掻いても俺が接近すれば失敗に終わる。彼女には何らかの領域を形成していると。
埒があかない。何とかして背後を取れば有利なのに.....背後、待てよ。わざわざ背後を取らなくても良いじゃないのか?
そもそも背後を取る概念が可笑しいと思う。もっと別の方法で相手の領域内に侵入できる方法が一つ俺は思い浮かんでいた。
「流石のアストレアさんでも私の領域を破壊できないわよ!」
「確かに貴方のおっしゃる通りですね。でも.....あるんだよね。」
俺の発言が良く理解できなかったのか彼女は?状態でこちらを見つめていた。懐に隠している小さな金属製の物を取り出す。そうして彼女のところへと投げ込む。
「ん?これは....ナイフですわね。」
当然の如く跳ね返された。
「やっぱりね。君の領域の正体は透明な空気で出来たバリアが張られていたって訳だ。そうに違いない?」
これで違ってたら笑えるけど確実に彼女はスキルを使用している。命名は──封鎖領域(仮)と名付けよう。
「良くわかったわね。そうよ...これが私のスキル。防御系だから私にとってはあんまり使用する機会がない代物よ。」
自信満々な笑みで語るマリー。自信もって言うなぁ~。小太刀術といい透明なバリアといい才能の幅広さ。正直参ったわ。
「それよりも貴方の方も中々やるわね。どう?この機会にどちらがアリアの親友に相応しいか決めるぅ?」
「っ!」
なにゅ!何でそこでアリアの名前が出てくるんだよ。
「その反応だと何の事か理解できていないようね。まあいいわ。この勝負、私が勝つからね♪」
耳元でささやいて勝ち宣言をしてきた。明らかに舐められている?ああ、クソぉーやってやる。
一端彼女から距離を引いて力そこから全身に闘気を貯める。それなりの実力者としてわかった以上、俺は手を抜かないと決めている。
止めを入れる体制へと移行する。最後にこれだけ言っておこう。
「君は.....本当に何者なの?」
「私はただのCランクの学生よ。」
ははっ。やっぱり答えてくれないか。頭の中に浮かんでいた疑問は無くなりもう聞くことも彼女に関するちょっとした興味を失せた。長話が続いた試合をそろそろ閉幕させよう。
武道の構えを取る。相手も武器を構える。互いが見つめ合う緊迫感の中、両者どちらかが動く事により勝機は変わってくる。少し待ってみるが彼女も動揺と緊張しているようで一歩も動こうとしていなかった。
「(じゃあ行くぞ!)」
最初に動いたのは俺の方。目では捕らえない速度で移動する。
「っ!瞬間移動!?何処へ言ったの、まさか後ろ。」
そうして彼女は自分の後ろに振り向いた。しかし、後ろには他のクラスメイトが観戦しているだけで肝心な俺は居ない。
残念だけど後ろではない。
「後ろに居ないってことは前!」
後ろの次は先程まで見ていたけど前側の視線。結局、前には誰もいなかった。
前ではなくて俺はお前の近くにいる。
前も後ろでもない、正確な正解は上にいる。上から仕掛ける強行突破を掛けることにしたのだ。上手く行くかは運しだい。彼女のバリアを破壊する攻略は上から狙うことだ。
説明すると彼女のバリアは全体を覆っている。左右前後全て跳ね返されたり突き通すことは不可能であった。しかし、まだ試していないことがあった。それは上だ。
その確証に至ったのは戦闘中に彼女は時折上を確認していた。最初はただ上を見て作戦を考えていたのかと思った。でも、上を気にしなが戦う彼女は不自然よりも相手にバレバレの行為だ。
悪いけど君の弱点はもう把握した。まだまだ未熟だったな。
勝ち誇ったように俺は領域内に入るはずだった。
「そう.....上ね。私の弱点を良くわかったわね。誉めて上げる。でもね.....やっぱりアストレアさん、甘過ぎるわ!」
勝ち誇っていたのは俺だけではなかった。若しくは彼女の方が勝ち誇っていたに違いない反応だ。だとしてもマリーは動こうとしない。
「教えて上げる。私のスキルのバリアは全体に張れるバリアなの。あくまで上だけ展開していなかったのはハッタリよ。」
俺の脚は軽々と跳ね返される。上にもバリアを張れるとか聞いていない!
一つ間違いを犯していた。そもそもその弱点は本当に弱点だったのか?裏を返せば不自然に上を気にしながら相手でも分かりやすい動き。相手に自分の弱点を教えているようなものじゃないか。
普通戦いにおいては自分の能力、弱点などは教えたりはしない。それは基本中の基本だ。
俺はその罠にまんまと引っ掛かってしまう失態をしてしまった。それが俺の弱点でもあり痛いところでもある。相手の嘘に引っ掛かるのは昔から変わらないなぁ~。
そう思いながら跳ね返されたり身体の体勢を立て直そうとしたが───
「これで最後よ!楽しかったわEランクさん。」
「なにゅ!!」
小太刀の尖っている刃の部分を突き出し狙いを定めて特攻してくるマリー。この近くでは躱せれない、取り敢えず両腕でガードするが間に合わない。
「終わりよ!」
「ひゃ~ん!」
訓練所の端の壁まで吹っ飛ばされ、背中を強打する。マジで痛いとしか言えない.....。セーフティのお陰で刃先が体に貫くことは無かったが衝撃により体が少しヒリヒリする。一番痛いのは背中だけど。
それとお陰で変な声も出てしまったし完全に負けてしまった。
「この勝負、マリー・クルシュアンの勝利とする!」
背中を強打して動けないのを確認して戦闘不能だと判断したグレン先生。辺り周辺は当たり前のような顔で見ていた。当然Eランクが負けたのだから驚かないであろう。正直負けたのは悔しいけど今回は戦略的負けだと認めた。
「(ただ者ではない無いわ~。流石だよ、あんたは。)」
それよりも背中が痛い。壁にめり込んでヒビも少し出来ていた。
物語の敵役ってよく戦いに負けたらこのような状態になることが多いと言うが実際に味やってみると痛いもんだな。敵役は本当に凄いと思う。
一人で訳の分からないことを考えていたのをやめて身体を立ち上げようとした。
うぐっ!腰辺りが痛い。これは医務室行き確定だね♪
「ソフィアちゃん大丈夫?」
まず最初に駆け寄って来てくれたのはアリアであった。心配そうに見つめてくるのが可愛くて超キュートである。
「あ、えっと大丈夫だよ。こんな怪我大したことがな......」
ガタガタと震えされ固まる俺。意地をはって大丈夫といったもののキツかった。バレるのも面倒なので無理に隠そうと頑張る。ははっ何とか誤魔化せそうかも。
「ソ・フィ・アちゃん?誤魔化そうとしても無駄だからね♪」
半笑いの彼女。目が笑ってなくて髪もふわふわと浮いているように見えて怖かった。
「ごめんなさい、ごめんなさい。そう怒らないで。ね?」
「ふんーだ!そう言う心配しないように隠すところが私きらーい。」
頬を膨らませ、あっち向いてふてくされている彼女も何とも可愛い....先程から可愛いとしか思っていなかった。
「それよりぃ──マリーちゃんはちょっとやり過ぎだよ!手加減も考えてよね。」
いつの間にか隣にいた彼女。今回の事で強いとわかった。それも剣術においては俺以上得意だろうと確証できただけいい情報を得られたと思う。
「少しやり過ぎたとは反省してるわよ。ごめんなさいね、怪我させてしまって.....」
不安そうに頭を下げて謝る彼女。少々力を入れてしまったのだろう。今回ので勘が鋭かったら実力がバレそうになる恐れを想定していたがどうやらその辺に関しては見た感じ気にしていない触れようともしていない様子で内心ホッとする。
「ああ!」
「なに?」
「どうした!」
突然アリアが大声で何かを思い付いたかのように叫んだ。それに驚いてどうしたのかの様に問い掛ける俺とマリー。
いきなりどうしたのだろう?
「この機会にソフィアちゃんとマリーちゃん。友達になろうよ!良いと思わない?ねぇ~良いでしょうマリーちゃん?」
何事かと思いきや彼女と友達になろうと言うことかぁ~~~はあ?
学園最弱の俺に友達など出来るわけないと思っていた。嫌、別に作りたい訳でなくわざと作らないようにしていたと言った方が正しい。ガールズフレンドって言葉は良いものだと思う。しかしだな、フレンドなど欲しくない......訳でもないが作りたいけど作れないのだ。分かりやすく説明すると人との付き合いをしていたら本来の力がバレるリスクが高くなるってこと。極力避けたいと思っている。いい話だけど───
「───この話は一旦保留にしょう、そうしょう!」
上手く回避する手段を選らんだ。ごめんね、この話はまた今度にしてくれたら助かるかも。
「そうそう医務室に行って治療しに行かないと。先生にも行けと言われているし。」
目を泳ぎながらこの場を撤退する。逃げたもんの勝ちだ!
「あ!ちょっとまっ....」
「ソ、ソフィアちゃん!?」
「「(上手いこと逃げた....)」」
この瞬間、二人の思考は一致したのであった。
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今日の一言 (風邪治って楽になれた)




