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9.特訓&魔法について

魔法について少し触れました。


今日からアリアも入れて戦闘の構えを練習する。父も仕事をそっちのけにして此方に優先してくれる。ありがたいと思える。今、アリアの武器選びをしているところ。正直に弓でも良いけど接近戦も訓練させといた方が良いと言うからだと。


「う~ん。君にはやはりこれなんかどうだ?」


渡されたのは小型ナイフ系のダガーだ。確かに軽くてスピード重視に向いている武器。アリアの筋力的にはこれが最適だった。決まったことにようやく特訓を開始した。


「さあ先ずはソフィアからかかってきな。」


余裕な表情で煽る父ガレス。舐めプとか上等じゃねーか。生前、俺に一度も勝てたことがないお前に何ができる。俺の使用している武器は鉄の剣。至って普通の子どもでも扱える軽い剣。本当は重量級のバスターソードを使いたいところだが家には置いてない。この際、どんな武器でも関係はない。


「それでは行きますお父様。はあー!」


思い切り剣を凪ぎ払う。これに驚いた父は。


「何処でその剣技を覚えた。すげえ危ないぞ!」


横に回転させ剣振り回した俺。これは俺の師匠の剣技でもある。と言っても体が追い付かないのでふらふらと目が回る。


「無茶しやがって。今だ!」


手が空いている俺に攻撃してくる。ようやく視界が回復したが防御の展開が遅れる。


「うわぁ!」


何とか防ぐ事が出来たが勢い良く倒れる。


「どうしたこんなものかソフィア!」


「まだまだやれます!」


直ぐに立ち上がって構えを取る。奴の弱点はわかっているのに上手く実行できない。今度は先程の構えと違った構えをする。両手で持ってた剣を片手で持つ。


「これならどうですか。」


パキンと音を鳴らし衝突させる。完全に今の俺は無理矢理武器を振り回している状態。むきになっていた。


「ソフィア、お前には俺に勝つことは出来ん。」


バンと武器を吹っ飛ばされ素手になる俺。何、俺が負けた.....それも一方的に負けた。悔しい、ガレスに負けたのは悔しいけど仕方がない。今の俺は女性でまだ小さな子ども。以前みたいな強さは引き出すことは出来ない。


「負けましたお父様。流石にお強いです。」


「まあ俺も正直、驚いたけどそこまで力をつけていたとは.....でも無茶はしないで欲しい。わかったか?」


「はい。」


確かに父の言うとおり。勝ちたいと言う気持ちが一杯になってた。心配も掛けたくないので今度からは冷静に闘おう。


次はアリアの番だけど先程の闘いを見ていて度肝抜かれたらしい。流石に驚くだろうな。俺も本気と言う訳では無かったし相手も手を抜いていた。それでも張り合っていたのだから。


「次はアリアちゃんの番だよ。頑張ってね!」


「え?あ...うん。頑張るよ!」


肩を優しく叩いて送り出す。対人と闘うのは初めてなアリアには不安が一杯だろう。傷つけたくないとか甘い思考を持っては脅威には勝てない。何処までやれるか見処だ。


「よろしくお願いします。」


「ああ。よろしく。俺は手を抜くが君は本気でかかってきなさい。」


試合が開始する。最初は丁寧にダガーの使い方を教えながら闘う。最初は吹っ飛ばされたり跳ね返されたりとしたが次第に慣れてきたのか安定する。


「最初にしては中々良い動きだ。」


「ありがとうございます。」


アリアの動きも変わってくる。直ぐに上達するとは凄い。と父が何かに気付いたのか一端止める。


「君は目が良いな。次は弓を使ったらどうだ?」


アリアの得意遠距離系。何かに気付いたのか進めてくる。何故わざわざ武器チェンジを進めてきたんだろう?その真意がわからずにいた。


そうして武器を変え相手から距離を離れるアリア。弓を引き矢を放つ。正確に父の大剣に当たる矢。狙った場所とは胴体の下側。際どい部分で当てるのも難しい。


「やはり君はその目は鷹の目だな。遠い距離からも近くで見えることが可能な特殊スキル。」


突然父が語りだしたことは鷹の目。鷹の目は普段そこまで使うことがないと言う役立たないスキルだ。この世界には人間一人に特殊なスキルが備わっている。


「君はその力を有効に活用しているようだな。だから一目見たときに興味深くなった。」


それからも攻撃を続けるがどれも跳ね返される。矢が切れて再び接近戦に戻る。頑張るアリアだが最後の一撃で武器が破壊される。


「負けました...。」


勝負がつきアリアの負け。流石に敵わない。


「二人とも筋は良い。でもまだまだ修行不足ってところだ。頑張れば何れは俺を越えるさ。」


それからも特訓が続き腕を磨く。何度も何度も負ける。改善しながら続けて日が下がる時刻まで特訓した。


駄目だぁ~一度も勝てない。何をしてもどうあがいても父には敵わなかった。父も後半からは楽しそうに手加減もせずに掛かってくるから焦ったし瞬殺された。久しぶりに楽しい日々を送れたと思う。




次の日、再び特訓を開始しようとするが突然父が言い出す。


「今日は魔法について特別に教えよう。」


魔法を教えてくれるようだ。魔法はこの世界で掛け換えのない力である。人それぞれに適性や魔力の量は違う。今では剣技より魔法が近代化され魔力の量て強さが判断されるよう。父は学園に入学する前にある程度魔力を発動させれるようにしときたいらしい。俺はとっくに魔力を制御したりとマスターはしている。アリアの場合はまだ魔法の適性や魔力を発動させたりしていない。今日からは魔力制御の特訓も追加させる。


「魔力は人間の奥底に眠る核みたいなものだ。器に入っている魔力量は人それぞれ。中には魔力のない人もいる。」


と、丁寧に説明してくれる。魔力を使いすぎると命の危険にも関わったり時には体の細胞を破壊させたり生命活動を停止させるとか。怖い怖い。


「それで魔法には火、水、風、雷、土の五大属性と特殊な光、闇、時、神などの属性が存在する。一般的には五大属性が基本だ。」


属性の種類は全部合わして九属性。確かに基本は五大属性が多い。たまに特殊な属性を持つ者が居るらしいが。


「なるほど!興味深いです。」


目を輝かせて魔法について説明を聞くアリア。魔法は子どもから大人まで人気が高い。


「さぁーて家には魔力判定機が無いから正確に測ることが出来ないけどまあ何となくわかるか。」


魔力の数値を測るこたが出来なくて残念なアリアとドキドキっとした俺。そんなものかざしたら魔力量がえげつないのがバレる。ほっとした俺とアリアは魔力の発動させるオーラ?的なのを出すため集中する。簡単には出せるんだけど早めに出したら怪しまれそうだからわざと力を抑える。


アリアの方は集中どころかうなさせた感じの声で集中が乱されていた。それから一時間経過しても結果は変わらない。アリアはすっかりと諦めていた。


「今日はこれぐらいにしとこう。最初は誰だってそうだ。明日頑張れば良い。」


父の言葉に今日の魔力制御特訓は終了する。それから何度も頑張っても変わらない。集中も途切れてしまう。父が仕事が忙しくて見れないときも二人で頑張っていた。特にアリアを応援してた。魔力制御を初めてから三日経ったとき進展した。それはアリアが遂に集中出来るようになったらしく「ようやく集中出来たよ♪」と声を掛けてきたが今頃かい!と突っ込みそうになった。


「お嬢様頑張ってください!」


「ソフィアもアリアちゃんも頑張って。」


いつの間にかリアーナとお母様も居て応援されていた。仕事をしろって。特にリアーナ。


まあ気にせず集中する。アリアが制御できた所を図って自分も出来たと言う作戦を俺はわざわざしている。結論から言うとアリアが出来るまで俺も終われないと言う訳だ。俺が先に出来てしまったらアリアは自信を無くす。そういった配慮だ。


ざわざわと周囲がうるさい。.......気にしない気にしない。

......。


「.......。」

目をつぶっていてもわかる声。耳元に聞こえるその透き通ったソプラノボイス。いたずらしてるのか耳元に囁かれる。


「あの~うるさいので静かにして欲しいのですけど。」


とうとう我慢出来ず言いたいこと二人に言う。


「あれ?バレちゃった♡」


「可愛く言っても通じませんから。ハートマークもいらないから。」


母は子どもがやりそうな馬鹿をした。もう良い歳なんだからしっかりしてよお母様。


「出来た......。」


「へ?」


三人はアリアの方を一斉に見る。どうやら魔力のオーラを発動することが出来たらしい。制御も何とか出来ている。


「出来たよソフィアちゃん!あれ?何でリアーナさんとソフィアちゃんのお母さんが居るの?」


相当集中していたのか気付いていなかったらしい。でも良く頑張った方だ。普通は短くて一週間。長くて1ヶ月または一年も掛かる人もいる。それを三日とは最速記録更新する。


その後はガレスも驚いていたがアリアには何らかの才能が秘めていることがわかった。俺もようやく本気を出して軽々と成功させ、他の人に怪しまれずに終えることが出来た。学院入学まで後半年。気合いを入れて特訓を頑張った。





読んでくれてありがとうございます。学院編に向けて頑張ってる。

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