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『三姉妹で行くエリアボス』






「『スラッシュ』!」


「ギャンッ!」


「『アクアランス』!」


「ギャウッ!」



あれ? もしかして、俺いらなくないっすか? アーサー達(変な奴ら)をレッドに撃退してもらった俺達は、森に来た。んでんで、狼の群れに遭遇したのだが、ヘイルとスリート姉さんで、片付けている。流石はβプレイヤーだ。



「終わったよ、スノウお姉ちゃ………ん?」


「スノウちゃん? えっと、何ソレ?」


「倒した、ブイ。」


「ブイじゃないよ! それ黒大熊(ブラックベアー)じゃん! 現状、β組でも、六人パーティーでやっと倒せるレベルだよ!」



ヘイル達が戦っている最中に現れたんだが、鉄扇の連撃と、符術でボコボコに出来た。βプレイヤーでもソロで倒せないのは、根性が足りないからだと思う。


狼と熊が消えて、毛皮や牙、爪などを落とした。そういえば、これ加工してくれる人何処にいるんだ? まぁ、そのうち分かるだろ。



「うぅ~。ゲームなら私のほうが強いのに、現実に近いだけで、スノウお姉ちゃんに勝てるきがしないよ~。」


「そうね~。」


「ん?」



ゲームなら、俺に勝てる確率は上がるんじゃないか? 変なスキルとか使えば、まぁ、スキルのタネがわかれば、対処出来ると思うけど。



「それにしても、森じゃ物足りなくなってきたね。」


「えぇ、こうなったら、エリアボス行っちゃう?」


「ん?」



エリアボスってなんだ? と思い、教えて貰った。そもそも、ボスというのは幾つかいて、フィールド内を徘徊する、フィールドボス。新たな町や、都市に入るために倒す必要がある、エリアボス。とか、ちなみに新しい町だが、東西南北の四つの方位に一つづつあって、どの町も解放されていないらしい。


んでんで、俺達が行く事にしたのは、東にある町〈オステ〉だ。ちなみに、最初の町は〈ツェントゥル〉だ。


森の側にある街道を歩いて行く。なんでも、この先に〈オステ〉があるらしいが、最近、その街道にゴーレムが出現するらしい。



「んん~。この辺りに出てくるらしいんだけど………」


「よぉーし! 頑張ろうね、お姉ちゃん!」


「わくわく。」



エリアボスということは、熊より強いということ、熊じゃ物足りなかったので、丁度いい。ゴーレムを探して、キョロキョロしながら歩いて行くと………



「ゴォォォォォ!」


「出た!」


「ゲーマーの血が騒ぐわね。」


「でっかい。」



三メートルぐらいか? 見た目は、石で出来たロボットだ、凄く固そうです。



《イベントフィールドに入りました。イベントフィールドから出ると、ペナルティがあります。気をつけてください。》



ふむふむ。では、行きますか。鉄扇を腰から抜きつつ、ゴーレムに向かって特攻する。すると、以外に素早く腕を振り上げて、振り降ろしてきたので、ステップで避ける。が



「揺れる~。」


「スノウお姉ちゃん!?」


「戦う前に言っとけばよかったわね~。」



揺れて動けないところに、横凪ぎに腕が振るわれる。身を低くして、腕の下を転がって避ける。熊より骨があるな、いや、骨はないか。



「『スラッシュ』! 固すぎ! スリートお姉ちゃん!」


「『アクアランス』! やっぱり“水”が弱点みたいね。」



物理攻撃は効きづらいが、魔法系は効くようだ。しかし、『火球』はあまり効かないようだった。とりあえず、【舞い】スキルで能力を上げつつ、それなりに効く『風刃』の符でダメージを稼ぐ。



「『アクアランス』! ゴメン、魔力きれそう。」


「嘘っ!?」


「ピンチ。」



一番ダメージを与えられるスリート姉さんが、ガス欠になったら、ヤバいぞ。なんか、使えるスキルあったっけ? 【祈祷】………駄目だな、時間がかかる。【符術】…………“水”の攻撃系ない。あ、【魔力刃】使えるんじゃないか? 鉄扇を開き、【魔力刃】を使ってみる。鉄扇が、青白い光に包まれる。ふむ。何もしないよりマシだろう。



「ふっ!」


「ゴガガ………」


「おおー。」



地味に効いてる。というか、足の関節っぽいところを狙ったからか? なんか、球みたいになってたけど。よく見ると、ヒビが入っている。


……………よし、やってみるか。


ゴーレムに近づき、ヒビが入っている球に、『火球』の符を5枚ほど張り付ける。



「『火球』!」


「ゴガゴガァァァァ!」



見事に球が破壊出来て、ゴーレムが膝をつき。顔の部分が開き、核のような球が見える。



「ヘイル!」


「任せてスノウお姉ちゃん!」


「最後の一発よ、『アクアランス』!」



スリート姉さんの『アクアランス』が核に当たり、ヒビが入る。そこを狙い、俺とヘイルは武器を振るう。



「『スラッシュ』!」


「『鬼打』!」



『鬼打』は【鉄扇術】の攻撃スキルで、身体を回転させつつ、閉じた鉄扇を叩きつけるという技だ。攻撃スキルと同じ攻撃は出来るが、攻撃スキルを使ったほうが、威力が出る。でも、発動に地味に時間がかかるから、あまり使わない。


ヘイルの『スラッシュ』と、俺の『鬼打』が当たった核が砕けちり、ゴーレムが光になって消える。



「「「やった!」」」



《お知らせします。》


《東の街道のエリアボス。“狂石のゴーレム”が討伐されました。》


《東の町〈オステ〉が解放されました。以後、“狂石のゴーレム”を倒すと、東の町〈オステ〉に行く事が出来ます。》



《“狂石のゴーレム”を特殊討伐した事により、討伐に参加したプレイヤー全員に、〈鉛色の魔核〉が与えられます。》


《おめでとうございます。“狂石のゴーレム”初討伐報酬として、討伐に参加したプレイヤー全員に、〈銀鉱石〉が与えられます。》



「「「おおー。」」」



なんか、色々貰えたな。だがしかし、使い道が思いつかない。まぁ、とっておくか。



「アイテムの確認は後回しで、〈オステ〉の宿屋でログアウトしよっか、お昼だし。」


「だね。スノウお姉ちゃん、今日は楽しかったよ、また今度一緒に冒険しようね!」


「ん。」



急ぎ足で〈オステ〉の宿屋に入った俺達は、昼食を食べるためにログアウトした。いやー、なかなか楽しかったな。





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