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『〈ヤマト〉でのあれこれ』






街中をぶらぶらする。


着物の人達が、街中を歩いて行く。武器を持っているのは、刀を携帯している侍であろう人ぐらいだ。どうやら、ここは本当に日本がモチーフみたいだ。


と、呉服屋と書かれた店を見つけたので、入ってみる。



「いらっしゃいませ」


「ん」



色々な柄の着物がある。後、布単体でも売っているみたいだ。


ん?………え?


なんか、白い布を見つけたと思ったら、褌だった。隣には、赤い褌もある。なんというか、プレイヤーでこれを買うのは、一部の人だけだと思うけど………


呉服屋から出て、再びぶらぶらし始める。



「ん~」


「きゅ」


「♪♪♪」



なんか、料理店ないかな?


キョロキョロしていると、甘味処『澄華』というお店があったので入る。


落ち着いたいいお店だ。売っているのは、三色団子や、みたらし団子、大福他にも和菓子が沢山あった。飲み物は、緑茶やほうじ茶など



「きゅ! きゅ!」


「!!!」



花や、紅葉の形をした色とりどりの和菓子を見て、ネーヴェとシャルーが目を輝かせている。


さて、どれもこれも美味しそうだが、どうしようかな? とりあえず、特に気になったものを選んでいく。


ネーヴェとシャルーにも、好きなものを選ばせる。幸いにも、それなりにお金があるし、お菓子も高いというほどではない。


というか、こういうことにしか基本、お金使わないんだよね。


防具や武器にしても、素材持ち込みで安くリジェさん達生産職メンバーに作ってもらってるし、アクセサリーは自前でなんとかなるし、ポーションは自作してるし………


ね? こういうことでしかお金使わない=大きい買い物は全然しない=お金が少しづつ貯まっていく


という訳で、色々頼んだ。お店の中には、机も椅子もあったので、そこで食べることにした。



「きゅ、きゅ」


「♪♪♪」



ネーヴェとシャルーが、ばくばく食べていく。正直、こういうのはもっと上品に食べるものなのだが、可愛いのでよしとしよう。


俺は上品に、和菓子を口に運ぶ。


美味しい。上品な甘さが、口の中に広がる。うーん。緑茶によく合う。



「お嬢さん、〈ヤマト〉には来たことあるのかしら?」



和菓子を食べていたら、綺麗な人が話しかけてきた。なんだろうな、こういうのって、花魁っていうんだっけ? 違かったら失礼なので、花魁かどうかは聞かないでおく



「初めて」


「そうなの? でも、初めてとはいえないぐらい、綺麗な食べ方ね」


「ありがと」


「きゅ! きゅ!」


「!!!」


「こっちの子達は、初めてって感じね」



美人さんが、ネーヴェとシャルーを撫でる。「お隣いいかしら?」と、美人さんが聞いてきたので、どうぞと言う。


美人さんは、和菓子を3つ頼んで食べ始めた。とても上品な食べ方だ。



「〈ヤマト〉へは何しに来たの?」



来た理由は色々あるのだが、今のところの目的である、フロウさんの知り合いのロンレンさんに会いに来たので、そう伝える。


すると……



「あら? ロンレンさんに会いに来たの? 私なら、居場所知ってるわよ。案内してあげましょうか?」


「いいの?」


「えぇ」


「ありがと」



という訳で、美人さんことシラユリさんに案内されて、〈ヤマト〉の花街に行くことになった。


そうそう、ここはナガサキと呼ばれているらしい。〈ヤマト〉の貿易の全てがここで行われていて、色んな国の船が来ているようだ。


暫く歩いて、花街に入った。



「あらシラユリさん、こんにちは」


「こんにちは」


「あらあら? シラユリさん……もしかして隠し子?」


「違うわ、ロンレンさんに会いに来たみたいなの」


「あらあら、あの人に?」


「それにしても、かわいらしいわね~」


「本当ね、飴食べるかしら?」



美人さん達に飴やらなんやら貰いながら、花街を進んで行く。なんだろう、こんなにモテてる? んだけど、あんまし嬉しくない。



「あ、シラユリ姉さ~ん!」


「シラユリねえ様、こんにちは」


「シラユリ姉、その可愛い娘どうしたの?」



今度は、俺より少し年上かな? そんな美少女さん達がやって来た。


シラユリさんって、ここの顔かなんかなのかな? 凄い人気だ。



「ねぇねぇ、可愛い服あるんだけど、着てみてくれないかな?」


「こっちの簪つけてみて」


「こっちの髪型のほうが可愛いんじゃないかしら?」



なんだろう……どこかのウェイトレスさん達を思い出すんだけど……とりあえず、〈ヤマト〉での住人の友好関係はここでいい感じに作れそうだ。


美人さんや、美少女さんに構われながら、ロンレンさんの住んでいる場所についた。



「おじ様~、入るよ~」


「おいおい、昼間っからなんだ?」


「こんにちは、ロンレンさん」


「なんだ? シラユリまで来たのか? 何かあったのか?」



ここまで案内してくれたのは、シラユリさんと元気いっぱいの明るい美少女、ヒオウだ。どちらも、ロンレンさんと知り合いらしい。


とりあえず、フロウさんの紹介状を取り出して、ロンレンさんに渡す。



「んん? こいつは………」


「おや、師匠お客さんですか?」



ロンレンさんがフロウさんの紹介状を読んでいる間に、ロンレンさんを師匠と呼ぶ女の子が奥の部屋から出てきた。そうそう、二人は中華風の服を着ている。


なんだろうな、ここが日本モチーフなのか、中国モチーフなのかよく分からなくなってきた。



「成る程な。それじゃ、俺と試合おうぜ!」



ロンレンさんが柳葉刀を取り出した。


ロンレンさんは、中国がモチーフの人なのか。それにしても、突然試合をしようなんて、まぁ、別にいいけれども。


という訳で、ロンレンさんと試合をすることになった。





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