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『〈ヤマト〉へ向けて』






微妙にたまったストレスは、ゲームで解消しよう。そうしよう。


気分は魚なので、ネーヴェとシャルーを連れて〈ラクトス〉に向かう。その前に、風竜王から貰った卵が、もうすぐ孵化するというので、アイテムボックスに仕舞っておく。帰って来たら、産まれてました! は、ちょっと悲しいからね。



「ん~」



何処か、海鮮料理の美味しいお店はないかな? たまには、自分で作るんじゃなくて、別の人が作ったモノを食べたい。


目についたお店に適当に入る。



「何にする?」


「きゅ、きゅ~」


「♪♪♪」



ネーヴェは雑食で基本的になんでも食べるが、木の実が特に好きな感じで、シャルーは魚が好きで、野菜とかはあんまり食べない感じ。


ネーヴェとシャルーが、メニューを前に悩んでいる。俺は、お店のオススメを頼んでおいた。



「はい! 当店名物スペシャル海鮮丼と、海の幸盛り合わせ、海鮮かき揚げになりまーす」


「ありがと」


「♪♪♪」


「きゅ!」



このお店のオススメは、スペシャル海鮮丼。海で取れた魚やら、貝やら、エビやら、なんやら色々ご飯の上にのっている。


シャルーは、色々なお刺身の盛り合わせ


ネーヴェは、シラスや小エビ、野菜等を使ったかき揚げだ。


というか、米だと!? この町には米があるのか!? 店員さんを呼んで聞いてみたところ、少量ではあるが、〈ヤマト〉から仕入れているらしい。


出たな〈ヤマト〉、行ってみたい。



「………(もぐもぐ)」



美味しい。流石は取れたて新鮮。


暫くの間、海の幸に舌鼓をうった後、店から出ると



「お、スノウ」


「スノウお姉ちゃん!」



お店を出たら、船長さんとミミちゃんがいた。


抱きついてきたミミちゃんの頭を撫でる。



「今日はどうしたんだ?」


「海鮮料理を食べに」


「そうか、そうか」



そういえば、船長さんなら米を〈ヤマト〉から仕入れている人知ってないかな? 気になったので、船長さんに尋ねてみると



「ん? 〈ヤマト〉から仕入れてるのは俺だ。ちょうど、今から〈ヤマト〉に行くところよ」


「本当?」



正直、〈ヤマト〉に行っても瞬殺される可能性が高いが、転移門の登録さえすれば、米とか醤油とか手に入りやすくなるだろうし、巫女の総本山に行けるかもしれないし、フロウさんの知り合いに会えるかもしれないし………


ここは、危険を承知で連れてってもらおうかな



「一緒に行ってもいい?」


「なんだ? 〈ヤマト〉に興味があるのか? まぁ、娘を助けてくれた恩人のお願いだ。いいぜ、〈ヤマト〉まで連れてってやるよ」


「ありがと」



ちなみに、ミミちゃんは留守番らしい。


さて、〈ヤマト〉には船で行くのだが、2日ほどかかるらしい。という事で、知り合いにメールを送ることにします。


しかし、全員に送るのもあれなので、暫く遠出します。というメールを、クノ、ライラ、ヘイル、スリート姉さん、リジェさんに送る。


準備が完了したので、船長さんについて行って港に向かう。



「どうだ? これがうちの船だ!」



船長さんの船は、巨大な帆船だ。


船員の人達が積み荷をどんどんのせていっている。


俺は船員の人に船室の一つに案内された。



「ここを使ってください。出発前に呼びに来ますので、後はご自由に」



という事で、出発までの間にネーヴェとシャルーと戯れたり、ポーションを作ったり、メールの返信を読んだりしながら過ごした。


数十分後、船は港を出発して海に出た。これから暫くは海の旅だが、やることがあんまりない。


釣りをしたり、ポーションを作ったりして過ごす。


そして、着いた。


早いと思うだろうが、船の上では特に何もトラブルは起きなかったし、風もいい感じに吹いていて、予定より早く着いたぐらいだ。


ちなみに、リアルでも2日かかった。一応船の上でログアウト出来たので、ログインしっぱなしは避けられた。



「着いたぞ。ここが、〈ヤマト〉だ!」


「おぉ~」


「きゅ~!」


「!!!」



和風な建物があり、和服を着た人達がいる。


平安と戦国と江戸を合わせた感じかな? 遠くにへ城も見える。ここなら、和な食材も沢山見つかりそうだ。



「確か、帰りはアテがあるんだよな?」


「ん」


「それじゃ、ここまでだな。また会おうぜ」


「うん」


「おっと、言い忘れるところだったが、〈ヤマト〉の夜には気をつけろよ。妖怪や、鬼が出てくるからな。まぁ、昼に出てくることもあるがな」



おおう。流石は日本がモチーフであろう国。妖怪や、鬼が出てくるんですか。しかし、鬼とはいつか戦ってみたいな。今は瞬殺されそうだから、避けるけども。


船長さん達と別れて、ぶらぶらする。


さて、〈ヤマト〉での目的だが、先ずは米に醤油や味噌等の和の食材。それに、フロウさんの知り合いに、【符術】の応用を学ぶ。後は、巫女の総本山があるだろうから、そこに行くことだ。



「ネーヴェ、シャルー。楽しもう」


「きゅ!」


「♪♪♪」



とにもかくにも、死なない程度に〈ヤマト〉を満喫しようと思う。






はい、〈ヤマト〉始まりました。大きく分けて、3つの編で構成されます。先ずは、“悪鬼編”です

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