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『スノウと九十九』


最初はスノウ視点ではありません






「どどど、どうしよう………」



あ、皆さんこんにちは私、九十九と言います。


アイドルの星河 九十九とは私のことです。


元々、歌と踊りが好きだった私は、アイドルの真似をしたりなんだりしていて、何処から伝わったのかなんなのか、スカウトされました。



「貴女、アイドルになる気はないかしら?」



あ、スカウトしたのは今のマネージャーで、オカマのノエ姉です。


それで、まぁ、その後色々あって、アイドルになりました。そして、気がついたら人気者に………それでも、アイドル仕事より学校を優先しています。そこは、マネージャーのノエ姉も了承してくれました。


たまに、仕事優先になりますけど………


あ、そして今はゲームをしています。『Miracle World Online』というVRゲームです。結構前から、宣伝のためにやってみない? と、マネージャーに言われていました。


そして、ある日このゲームをプレイすることに決めました。そして………



「だぁーかぁーらぁー! 他のプレイヤーが迷惑してるっつってんだよ! 九十九ちゃんにまで迷惑かかるぞ!」


「「「「「「そうだ! そうだ!」」」」」」


「九十九ちゃんのファンでも無いくせに知ったような口を聞くな! 我々は九十九ちゃんのためにやってるんだ!」


「「「「「その通り!」」」」」



どどど、どうすればいいんでしょうか? 私のファンの皆さんと、親衛隊の皆さんが言い争いをしています。


正直言うと、親衛隊の皆さんの言ってることはもっともです。ファンの皆さんはやり過ぎなんです。私はそんなことは頼んでいませんし、他の人に迷惑をかけるなんて良くないです。


………というか、最悪です! ファンの皆さんが親衛隊の皆さんを目の敵にしているせいで、私の目的が達成出来ないです!



「うぅ…………」



止めに入るべきなんでしょうけど、私には無理です。元々、人見知りで、引っ込み思案な性格をしているんです。アイドルをやっているのは、歌って踊ってる間はイキイキ出来るからで、アイドルをやってないプライベートの時は、駄目駄目なんです。


学校では、幼なじみ以外にはバレないようにしています。


そろそろ現実逃避は止めましょう。



「でも、どうすれば……」



━━━ちょんちょん━━━



「ふぇ?」



後ろを振り向くと、そこには━━━











路地裏でオロオロしている、黒が基本だが所々白の混じったツインテールに、真っ白なワンピースを来た美少女…………いや、天使だな。腰の辺りから、淡く空色の白い翼が二対、生えていた。


なんか知ってるのかな? 聞いてみよう。背中をちょいちょい突っついてみる。



「ふぇ?」


「こんにちは」


「ひゃぁぁぁぁ!?!?!? す、すすすすす」


「ん?」



す?



「スノウさん? ほ、本物?」


「まぁ」


「あ、あああの! 私、九十九っていいます! ファンです! 握手してください!」



あ、この娘が九十九か


……っていうか、ファンってなんだ、ファンって。てっきり俺を目の敵かなんかにしてると思ってたんだが………どうやら、今回のことは完全にファンの暴走らしい。


とりあえず、握手はしておいた。



「あ、あの、すいません、私のせいで……」


「九十九のせいじゃない。あれは、ファンの暴走。そこで………」


「へ? あ! 成る程………」



九十九と二人で打ち合わせ、ファン達の争いを鎮める簡単な方法。それは………



「このやろう! バトルで決着つけてやろうか!?」


「上等だよ! 僕達の力見せてやるよ!」



喧嘩をしそうなファン達の前に、九十九と手を繋いで出る。


注目を集める俺達。


うーん。もう人押しかな?



「九十九、狩り行こ」


「え? いいんですか!? やったー! スノウさんと一緒に冒険だー!」



凄いぞ九十九、まるで演技に見えない!


………っていうか、これ本当に喜んでるな



「じゃ、ネーヴェ達も連れてくから、一旦ギルドホームに戻る」


「ええ!? ギルドホームにも行っていいんですか!? はわわわわわ! どうしよ、どうしよ!」



うん。もう少し落ち着こうな。


二人でギルドホームに向かう、そして、ネーヴェとシャルーを回収して、フィールドに出た。



「あの…………何と戦うんですか?」


「ボスラッシュ?」


「………いや、私のスキルレベルはまだまだですし、それにネーヴェちゃんとシャルーちゃんだって━━━」


「きゅぅぅぅぅぅ!!!!」


「!!! !!! !!!」


「うわぁー。思ってる以上にやる気だー」


「冗談はこれぐらいにして」


「あ、冗談だったんですね」


「きゅぅ………」


「………」



あれ? ネーヴェとシャルー、本気で俺がボスラッシュすると思ったの? まぁ、六割本気だったけど、流石に九十九がいるからな。



「何処いきたい?」


「そうですね、森がいいです! 森でレベル上げしましょう!」



そうだな、それがいい。しかし、今のレベルだと熊と戦ってもあんまし楽しくないだろうし、俺は九十九達の援護をしようかな。うん。



「確か、ここは狼が出るんで……すよ……ね?」


「きゅ?」


「???」


「あ」



出てきたのは、黒い熊を四頭引き連れた、黒い体毛にまるで返り血のような赤い模様のある、他の熊より大きな熊が出てきた。






はい、九十九はスノウのファンでした

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