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『今日は驚きが多い。』






大扉の先には、案山子のような置物と、弓矢が三つ並んでいるところ、半透明のゴブリンっぽい生き物がいるところ、後、何故か滝があった。どれも、白い線で囲ってあった。


ふむ。なんとなく分かったが、どうするかな? 普通なら案山子で練習するんだろうが、俺はゴブリンに行くぜ!


鉄扇を手に持ったまま、ゴブリンを囲っている線を通ると、ゴブリンが此方を見て、手に持っていた棍棒のようなモノを構えた。



「ゲギャギヤ!」


「成る程。」



走ってきたゴブリンが、飛びかかってきて、棍棒を振るう。そこまで早くなかったので、右側にステップして避ける。そして、がら空きになった側面に、閉じた鉄扇を掬い上げるように打ち付ける。



「ゲギャッ!?」


「おぉ。」



ホログラムっぽいのに飛んでいった。流石ファンタジー。再び走ってきて、今度は飛びかからず、棍棒を振るってきたので、閉じた鉄扇で棍棒を弾き、がら空きになった腹をもう一方の開いた鉄扇で切りつける。



「ゲギャッ!?」


「分かってきた。」



なんとなく鉄扇の使い方が分かったので、向かってくるゴブリン相手に、色々とてを加えて戦う。舞うように、無駄なく、最善手で。



「そろそろいいかな?」



バク転をしながら、白い線の外側に出る。すると、ゴブリンは向かってこず。最初の位置に戻った。



「次。」



お次は、弓矢が並んだところだ。おそらくだが、線を越えたら、矢が飛んでくるんではなかろうか。というわけで、飛び道具対策にいっきまーす。


線を越えると、『ギギギ』と音がして、真ん中の弓矢から矢が飛んできた。とりあえず、身体を半歩ずらして避ける。見たところ、矢の先端は、クッションが付いているようだ。


その後は、同時に飛んできたり、時間差で飛んでくる矢を避ける、避ける、たまに鉄扇でイナシたり、叩き落としたりする。魔法にも同じ事出来るかな? 十分練習出来たので、避けつつ線から出る。



「おしまい。」



とりあえず、フィールドに出てみようかな?



「やるね、アンタ。」



そんな声がしたので、後ろを振り向くと、革鎧を着たホットパンツ姿の女性がいた。



「誰?」


「アタシは、鉄扇の教官のクレハだよ。まぁ、アンタに教える事はほぼないようだけど、対人訓練がしたかったら、神社の隣にあるアタシん家に来な。」


「神社?」



この世界、教会があるのに神社があるのかよ。



「まぁ、そこに連れてこうと思ってたんだけどね。来るかい?」


「行く!」



なんだか、レアな予感。クレハさんに案内されて、町中を歩く。チラホラとしか見かけなかったプレイヤーが、結構多くなってきた。武器貰いに来たのかな? 10分程歩いて、目的地に着いた。鳥居があるし、神社でいいのだろう。ただ、かなり大きい。教会と同じくらいじゃないか? そして、その隣にクレハさんの自宅。此方も和風だった。洋風と和風が共存してるが、大丈夫なのか?



「さ、行くよ。」


「ん。」



クレハさんについて、鳥居をくぐり、さらに建物の中に入る。関係者以外、立ち入り禁止なんじゃ?



「クレハさんいらっしゃい。そっちの子は?」


「スノウってんだ。こいつに、舞いと、祈祷、符術を教えてやってくれ。」


「え?」


「クレハさんの紹介ならいいですよ。」


「え? え?」



話が読めないんですが? 舞いはなんとなく分かるけど、祈祷と符術って何? なんなの?



「それじゃあ、これに着替えてください。」



巫女さんから、巫女服を渡された。強制ですか、そうですか。ちなみに、巫女さんの名前は、アザミさんというらしい。


先ずは、舞いを教わった。最初はゆっくり少しづつ、それがだんだん早くなっていく。ついて行くのは、苦ではない。以外と楽しいし。暫くして、鈴を渡されたので、それを使って再び舞う。滑るように、滑らかに。



「お疲れ様です。完璧ですよ、凄いですね。」


「素質はあると思ったけど、これ程とはねぇ。」



お二人から誉められてしまった。もしかして、俺、生まれてくる性別間違えた?



《条件を満たしたため、【舞い】スキルを習得しました。》



へ? 急いで確認すると、スキルポイントを使わず習得していた。スキルはスキルリストからえらんで、スキルポイントを使って習得するのが基本だが、こんな覚え方もあるのか。じゃあ、祈祷と符術も?



「じゃあ、次は祈祷ですね。神や精霊等に祈ることで、様々な効果を発揮するスキルですよ。」


「バフや、デバフに特化したスキルだな。」


「では、始めます。」



ただ祈るだけだが、集中すればするほど効果が上がるらしい。後、陣を書く事で、陣の中に入ったモノに効果を与えたり出来るらしい。一通り、陣の書き方や、何処で祈るとより良いかを教わった。



《条件を満たしたため、【祈祷】スキルを習得しました。》



よしよし



「次は符術です。魔術と似ていますが、こちらは、符に術をこめて使います。利点は、予め術をこめる時に魔力を使い、実際使用する時は使わないので、魔力を他に回せます。ですが、数に限りがあるのと。戦闘中は符を作ってるひまがないことですね。」



成る程。魔法スキルと、生産スキルの中間と言ったところかな? とりあえず、符を沢山貰い。術のこめ方を教えて貰った、術名を符に書くのだが、あの読めない達筆な字だ。まぁ、俺は祖母に習ったからある程度は書けるけど。


教えて貰った術は、『火球』『風刃』『土壁』『水泡』『治癒』だ。術が書いてある書物も貰ったが、読めない。符術のスキルレベルが上がれば、読めるようになるらしいので、頑張ろう。



《条件を満たしたため、【符術】スキルを習得しました。》



やったー! これで、全部習得出来たぞ。



「お疲れ様です。今日から貴方は、見習い巫女ですよ。」


「良かったじゃないか。」


「ありがとうございます。」



《条件を満たしたため、【職業】が『見習い巫女』になりました。》


《情報を開示します。》


《この世界では、先人達から訓練を受ける事で、スキルの無条件習得。また、【職業】が見習い○○になります。》


《是非、自信のプレイにあった先人を探してください。》



え? 何コレ? アナウンス? 俺が初の就職者なの? ま、まぁ置いとくか。一先ずいまのステータスはっと。




━━━━━━━━━━



【名前】スノウ

【種族】天女

【性別】女

【職業】見習い巫女

【異名】無し


体力:中

魔力:大

スタミナ:中


≪スキル≫


【鉄扇術:Lv3】【体術:Lv3】

【魔力刃:Lv1】【武術:Lv1】

【調薬:Lv1】【採取:Lv1】

【料理:Lv1】【】

【】【】


≪職業スキル≫


【舞い:Lv3】【祈祷:Lv3】

【符術:Lv3】



スキルポイント:5


≪種族特性≫


【浮遊】【仙人化】【自然操作】



━━━━━━━━━━



おぉ、訓練や、教えて貰うのでもレベル上がるのか。いい事を知ったな、まぁ、モンスター倒すほうが、上がると思うけど。



「これから、どうするんだい?」


「モンスター倒してきます。」


「気をつけてくださいね。」


「はい。」



クレハさんと、アザミさんにお礼を言って、神社から出る。目指すは、最初の戦闘フィールド、東の草原だ!






主人公が一気に強くなりましたね。ちなみに、巫女は支援系の職業ですが、主人公はそんなの関係なく戦います。


ステータスに新たに『職業スキル』枠を追加しました。

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