『プレイヤー集落その2』
19部でもギルドの話をしていたので、そちらのほうを削りました。
「やぁヘイル。お帰り。」
「ただいま、団長!」
「それで、そこの嬢ちゃん達は?」
「私のお姉ちゃんと、そのお友達。」
「姉のスノウ。で、ネーヴェ。」
「ライラです! それと、フクロ。」
「クノです。こっちは、大福。」
俺達の自己紹介は終了。次は、赤髪の人だ。
「アタシは、《金鈴の旅団》のギルドマスターで、茜だよ。メンバーからは、団長って呼ばれてる。」
ギルドマスター…………そういえば、ギルドってなんなんだろ?
「お姉ちゃん…………ギルドっていうのはね」
ヘイル曰く、プレイヤー三人以上で作れるグループのようなもので、名が知れわたれば、指名依頼なんかもされるようになるとか………ん? 指名依頼って、なんぞや?
「え? 組合に登録してれば知ってるハズ………まさか!」
「え? 本当なのかい?」
「嘘でしょスノウ!?」
「え、えーと? スノウちゃん?」
うん。すいません。組合ってなんですか?
「お姉ちゃん、組合っていうのは、正式名称は『冒険者組合』。モンスターの討伐とか、薬草の採集とかを依頼って形で受けて、達成することで、お金とかを報酬として貰えるところだよ。普通の人達は、そこで金策してるんだけど…………」
すいません。『買取屋』に素材買い取って貰って、金策してます。
「うーん。確かに『買取屋』もいいと思うけど、組合のほうが直ぐに精算してくれるよ?」
そうは言うけど、『買取屋』のほうが好きです。あそこのお姉さん面白いし、素材の情報とかくれるしね。イベント終了後に登録しようと思うが、これからも素材の買い取りは、『買取屋』で行おうと思います。
「んー。ギルド……」
「なになに、お姉ちゃん入りたいの? いいよ、いいよ、大歓迎!」
「遠慮。」
「ええ!?」
「自分で作る。」
コンセプトは、自由かな? といっても、先ずはメンバーからだな。どうしよう?
「スノウが作るなら、入ってあげる。ただし、ギルドマスターっていうのは、スノウね。」
「私も入ります! あ、スノウちゃんがギルドマスターならですけど。」
メンバーは直ぐに集まったが、俺がギルドマスターで決定のようだ。まぁ、自分で作るギルドだし、別にいいかな。
「ああ! いい忘れてたけど、私達はまだギルド(仮)の状態なんだ。まぁ、他のところも同じだけど。」
「なんで?」
「ギルド登録出来るのは、王都にある組合じゃないと出来ないんだよ。」
成る程。だから、ギルド(仮)なのか。にしても、王都って何処にあるんだろ? まぁ、とりあえずは、〈オステ〉の先を目指して行くとするかな。
「お姉ちゃん、そろそろ私のパーティーメンバーを紹介するよ!」
茜さんと別れて、ヘイルについてテントの一つに入った。中には、四人のプレイヤー。
一人は、ルキエさんが着ているような白銀の鎧を着た、金髪の少女。女騎士ってやつだね。
一人は、軽鎧を着た猫耳の女の子。武器持ってないって事は、拳闘士かな?
一人は、とんがり帽子を被った、黒いローブに黒いマントを着た、眼鏡をかけた少女。まんま、魔法使いだな。
一人は、幼女。
「ワタクシの解説だけ雑ではありませんの!?」
「え……」
「え?」
「え、エスパー?」
「おもいっきり、声に出てましたの!」
「ふーん。」
「軽すぎませんの!?」という幼女をほうっといて、他の人達のほうへ目を向ける。「無視しないで欲しいですの!」なんか聞こえたけど、いっか。
「ヘイル、此方の方達は?」
「私の二番目のお姉ちゃんと、そのお友達だよ!」
「そうでしたか、私はルシナです。」
「スノウ。ヘイルが、迷惑かけたら言って。」
「ちょっと!? お姉ちゃん!?」
「分かりました。」
「ルシナちゃんまで!?」
俺がルシナと握手した後、今度はルシナにライラ達が自己紹介を始める。
「スノウさんっていうんだね! 私は、ニコだよ! それで、こっちは」
「ミアです。」
「ん。スノウ。」
二人とも握手する。さて、これで全員だな。
「まだですの! ワタクシがいますの!」
「そういえば、いたね。」
「ひどいですの! ワタクシの名前は、ロコですの! ちゃんと覚えるですのスノウさん!」
「ん。」
「それで、そっちの………」
チラチラと此方の肩に目を向けるロコ。あぁ
「ネーヴェ。ネーヴェ、こっちはちみちゃん。」
「きゅ!」
「ちみちゃんではなく、ロコですの!」
うーん。やっぱりこの子
「弄りがいがある。」
「酷いですの!?」
この後、フクロや大福の紹介も終わり、さぁ帰ろうかな? そう思った時
「グォォォォォォォ!!!」
外から何かの咆哮が聞こえた。