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『さぁ、始まりだ』


VR物始めました。上手く出来るか分かりませんが、頑張ります! 温かく見守ってください。





頬を風が撫でて、海の向こうへ飛んでいく。



鼻腔をくすぐるのは、潮の香り。



地平線の彼方まで広がるエメラルドグリーンの海は、現実では(・・・・)ないかのように(・・・・・・・)、美しい。



振り向くと、草の生えた緩やかな丘を、青や緑の馬達が駆けて行く。



遥か彼方の空を、巨大な竜が悠々と飛んでいく。



ここは、現実ではない。ここはVRヴァーチャル・リアリティの世界。創られた仮想空間。しかし、俺はそうは思わない。ここは、もう一つの現実。現実では不可能な事が出来る、素晴らしい世界。一言で言うなら━━━







━━━━奇跡━━━━







そう、奇跡だ。この世界は、まるで奇跡の連続が創り出した世界。



これは、俺の━━━



「ううん。私の━━━」



(スノウ)の物語である。



























「うーん。どうしようコレ?」



俺こと、冬道フユミチ ユキは、目の前のモノを見て困惑していた。一つは、真っ白なパッケージに、虹色の文字で『Miracle world Online』と書かれたモノと、最近話題のVRヘッドセットだ。後、妹からの手紙。どれも、夏休み三日前の今日に届いたモノだ。



「雹のやつ、何送ってきてんだよ。」



俺の妹の、冬道フユミチ ヒョウは無類のゲーム好きで、同じく無類のゲーム好きの姉、冬道フユミチ ミゾレと一緒に、パズルゲームからRPGまで、ありとあらゆるゲームをプレイしてきたやつだ。しかし、最近出始めたVRゲームには、「リアリティが無い!」だの、「動きがぎこちない」など、文句を言いまくっていた。



「コレ、VRゲームだよな?」



ヘッドセットも一緒だったという事は、おそらくVRゲームだろう。アイツ、つまらないゲームを俺に押し付けたのか? まぁ、とりあえず手紙を読もう。



『お兄ちゃん元気にしてるー? まぁ、お兄ちゃんが怪我するとは思ってないけどね♪ ちなみに、つまらないから送ったんじゃなくて、凄く面白いから送ったんだよ! あ、βテストをプレイしてみてだけどね、まるで現実そのもので、動きも現実とまったく同じ、ゲームがド下手のお兄ちゃんでも、楽しめると思うよ。ちなみに、βテストをプレイして高成績を残した人は、二つ貰えるんだ。つまり、私も同じモノを持ってまーす! お姉ちゃんもね♪ ヘッドセットはお兄ちゃんように、前に買っておいたモノだよ。じゃあ、是非是非プレイしてね! どうせ、暇人なんだし。』



「余計なお世話だ!」



ゲームがド下手だの、暇人だの言ってくれるぜ。まぁ、全部本当の事だけど。しかし、現実そのものならやってみていいかな? 夏休みの間は暇だし。



「えーと、とりあえず、ヘッドセットに俺の情報を登録するんだっけか。」



慣れない操作で、登録をし終わる。これでよし。後は当日だな。



















「うっし、始めるか。」



夏休み一日目、今日から正式サービスだ。ヘッドセットを着けて、ベッドに横になる。そして、スイッチオン。直ぐに眠気がやって来て、意識がなくなる。


意識が戻ると、真っ白な空間に立っていた。服装は、ファンタジーによくある白いローブ姿に変わっていた。



『Miracle world Onlineの世界にようこそ! 私はアバター設定担当の、ホワイトです。まずは、名前を決めてください。』


「スノウでお願いします。」


『分かりました!』



スノウはいつも、雹と霙姉さんが、自分の名前をゲーム内では英語にしているからだ。パクらせてもらった。



『続いて、種族を選択して下さい。』



ホワイトさんがそう言うと、目の前にウィンドウが現れる。



━━━━━━━━━━



■人族


■獣人族(犬)or(猫)


■エルフ族


■魔族


■ランダム



━━━━━━━━━━



おおう。実にシンプル。



「それぞれ、特徴とかあるんですか?」


『それは、実際にご自身でお確かめください。』


「成る程。」



そういうスタンスですか。なら………



「ランダムでお願いします。」


『その場合ですと、ゲーム開始じにならないと種族が分かりませんが、宜しいですか?』


「はい。大丈夫です。」


『分かりました。では、続いてスキルを最大10個まで、お選びください。』



再び、別のウィンドウが目の前に現れる。



━━━━━━━━━━



■武器スキル.【剣術】【拳術】【刀術】【槍術】………


■魔法スキル.【火魔術】【水魔術】【土魔術】【風魔術】………


■戦闘スキル.【体術】【魔力刃】【魔力纏】………


■生産スキル.【調薬】【鍛冶】【裁縫】【木工】………


…………etc.



━━━━━━━━━━



多いな。時間をかけてじっくり選ぶのではなく。なんとなく良さそうなスキルを選んでいく。後、ロマン。



「決まりました。」


『以上で宜しいですか?』


「はい。」


『では、次にステータスを確認してください。』



またまた、新たなウィンドウが現れた。



━━━━━━━━━━



【名前】スノウ

【種族】■■

【性別】女

【職業】無し

【異名】無し


体力:■

魔力:■

スタミナ:■


≪スキル≫


【鉄扇術:Lv1】【体術:Lv1】

【魔力刃:Lv1】【武術:Lv1】

【調薬:Lv1】【採取:Lv1】

【料理:Lv1】【】

【】【】


スキルポイント:5


≪種族特性≫


【■■】【■■■】【■■■■】



━━━━━━━━━━



おいまて、確かによく女に間違われるが、れっきとした男だ! というか、システムにまで誤認されたのか!? ええい! このさい女でやってやるよ、喋りすぎるとボロがでそうだから、あまり喋らない無口キャラでいこう!

ちなみに、スキル枠が三つ空いてるのは、気に入るのが無かったのと、ゲーム内で欲しくなった時のためだ。



「確認出来ました。見れないところがあったんですが?」


『それは、種族をランダムにしたからですね、見れないところは種族ごとに違いますので。』


「成る程。」


『では、最後にアバターをカスタマイズしてください。』



目の前に、より女らしくした俺が映る。とりあえず、目をすこし切れ長にして、髪は肩にかかる程度。白髪に深い青目にして。これでいいだろう。うん。どこからどう見ても、女の子だね。



「オーケーです。」


『お疲れ様でした。それでは、Miracle world Onlineをお楽しみください!』



ホワイトさんの言葉とともに、視界が白く染まった。






始めてしまった。しかし、始めたからには最後までやります! 投稿は毎週土曜、2話づつ投稿です。(遅くなるかもしれません。)



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