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トリスタンの皇帝  作者: Jota(イオタ)
355/364

ダヌアの空に161 / ドンキ編22

…ググググ…


…ボボボボボボボボボボボボ…


す、凄まじいG…。汗


吹き荒れる烈風。


首ごと持ってかれそうや。


エリザベスが風を切る。


まるでカミソリのようや。


黒煙と乱気流が眩しいて前が見えへん。


何が光っとるんや…。


なんや?このキラキラは…。


鱗粉!?。


ら、ラプロスの…?。


はっ!?汗


「し、しゅ、守護球がっ!」


守護球が光っとる!?。


なぜや!?。汗


ラプロスを逃すために投げた守護球。


なぜワイの懐に…。


ど、どう言うことや?!汗


….ゴゴゴゴーーーーーーーー…


エリザベスは旋回する。


高度、は….800!?。


右腕のパスタップが、800mを示しとる。


800て、ハノイタワーの高さや…。


どうりで、山も大地も小さく見える。


…脚がすくむワケや…。


エリザベスの。


いつの間にこないな高さになったんや?。


溶岩の崖を越え、突然開けた視界。


黒と赤、煙と閃光。


見渡す限りドロドロの大地。


まるで地獄…。汗


…キィィィーーーーーーーーーーーー…


下界をラムダ13が横切る。


ススだらけ。


よう保ってる。


あの精密艦がこの過酷な環境で。


軍の指揮を取っとる。


13が判断を誤ったら全滅や。


中心にいてる黒い巨大な鬼が立ち上がる。


途轍もなく巨大な鬼が。


熊にも直立した昆虫にも見える。


赤黒い閃光を放ち蠢いとる。


黒煙を纏いながら。


赤く強く光る目。


まさに悪魔そのものや。


はっ!?汗


や、やめ…エリザベス…。


「あかん!挑発してどないすんねん!。汗」


エリザベスがボルボーレの頭上を旋回する。


….グウオオオオオォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…


なんちゅう雄叫び…。


ワイらの身体全部が共鳴しとる。


ヒッ!汗。


わ、わ、ワイを見とる。汗


け、煙や…ぁかん….。


撃つ気ぃや!。


あかん!あっかーーーーーーーん!汗


…ピシュゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


目が焼ける….。


って..ないんやった…。


ピンク色の閃光。


撃ちやがった。


間穴線を…。


…ピシュゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


空を強烈な閃光が切り裂く。


何度も…。


ビルよりもぶっとい閃光が。


奇跡的にワイらを逸れる。


ピンクの何百本もの熱線。


宇宙の彼方まで飛んで行く。


巨大な光の刃物。


触れたものは蒸発してまう。


山脈ですら。


途轍も無いエネルギー。


…ピシュゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


ひっ…汗。


あ、危ない….。


頭上を通り過ぎる。


ギ…ギリギリや…。


『…バ…ウ..ザ…ン!..何....っ…てる….ジャミナキラ..ロータス……イッソーノ..中…レオ..パード..指…示!…』


『…す..ま...い…ド…ン..キ…』


『…な..…?…ド…ン....…?…』


パスタップが!?。


呟いてる!。


接触の悪いラジオみたいや。


熱線の磁力か?。


…ググゥゥッ…


エリザベスが躱わす。


…ピシュゥウウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


間一髪や…汗。


あと3m近かったら溶けてもうてる。汗


…バサッ…バサッ…


エリザベスが羽ばたく。


ラプロス譲りの銀の翼で。


全力で。


…バサッ…バサッ…


…ピシュゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュゥゥゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュゥゥゥゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


守護球がワイの懐で光る。


護ってくれてるんや。


ありがとうやで。ラプロス。イモーラン。


この灼熱にワイとエリザベスが耐えられるのも。


ブースターもウイングも壊れて、エリザベスが飛べるのも。


おまえらの…。


『…危ない!…』


あぁっ。汗


…ピシュゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


….ググググググググ…


翼!耐えられるか?このGに…。汗


エリザベスが滑空する。


間穴線をかわして一気に高度を下げる。


…ピシュゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


『…ドン…キ..ん…右…上…』


!?


パスタップが聞こえる。


繋がった!?。


何で!?汗


この声…。


『…右…上を…』


どこかで聞いた声や…。


『…ドンキ…さ…聞こ….す..か..僕…』


あ!?。


バンガルーロとこの坊やや!。


「リュウや!」


一時は皆のヒーローやった。


パスタップからのリュウ•アーデンの声で、どれだけ皆んな励まされたか。


い、生きとったんかいな!?。泣


帰って来たんかいな。泣


『….エネ…ス8…これ…..ターシー…..エネ….ウム…エンデート…破壊……』


何て?汗


『………特別…隊…僕…頑…り…す…ご武運…!..ドン…キ…さ…』


リュウ!。


聞き取れんのや!。


すまん…。


また、カレー配ったる…。


忘れへんで?。泣


わざわざ、ワイの分隊へ会いに来てくれた。


せや。


ワイも負けられへん。


怖気づいとる場合やない!。


ボルボーレに考える暇を与えたらアカン。


空飛ぶ騎兵がトルカカでないことくらいボルボーレは気づく。


その前に逆上させんと。


怒りで我を忘れさせんと…。


せや。お前の言う通りやエリザベス。


挑発や。


「行くで?。エリザベス。」


….ブルルルルル…


ごめんやで。


「目や!目ぇを狙ったる!」


目をしばかれて怒らん生き物などおらへん。


….ブゥゥゥワァァァァーーーーーー…


「アカンメガネが!」


だ、大丈夫やった。


またパスタップ(変化暗号通信機)が死んでもうた。


なんやったんや。


『…ドンキホーテ大尉ボルボーレに向かっています…粒子ライフルにエネルギー充填…』


『…AK-48で?…豆鉄砲だぜあれ…』


『…逆上させるだけだわ…』


『…それが狙いじゃないでしょうか?..ドンキの…』


エネルギー…55%十分や。


チャージ。3,2,1。


バルバロイ向けの武器やが…。


グリーンランプ。


…キィーーーー…カチッ….


撃てる。


「行くで」



ん?


..


んん?


な、何で出えへんの?。汗


….


また故障…?。


球が詰まった?。


どれどれ…。


『…覗くなーっ!危ないーーっ!…』



わわ!何やこの光の輪は?煙?ほ、砲身の先に…。



「ひいぃ!汗」


….ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…


『…な、何だあれ…!?汗…』


『…すげぇ光…』


『…え?!…汗…エネルギー量、2兆カルーデラ…軽く超え…え?…』


『…ふ、振り回されてる…粒子ライフルに…』


な、何や?何がおこっ…。


…ツッ…


….


…ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


『…頭部に命中!…』


『…ボルボーレ…頭部甲殻…吹き飛びました…』


ほへ?!。汗


….グゥウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ….


『…キャアアア…』


『…鼓膜が…』


ひっ!汗。


ぼ、ぼ、ボルボーレがキレた…。


….グゥウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ….


….グゥウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ….


….グゥウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ….


アカン….立ち上がって、ブチ切れとる。


…TRRRRRRRRRRRRRTRRRRRRRRRTRRRRRRRRRRRRR…


…TRRRRRRRRRRRRRTRRRRRRRRRTRRRRRRRRRRRRR…


…TRRRRRRRRRRRRRTRRRRRRRRRTRRRRRRRRRRRRR…


全身から毒々しい色の閃光を放ってブチ切れとる。


キレ過ぎや…。


落ち着けボルボーレ…。


しかし…何やこれ….。汗


この粒子ライフル…。


まるでラプロス….。


はっ!?汗


….ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


あかん。落ちる。衝撃波で。


ボルボーレがまた地面に前脚をついた。


「頼むで!エリザベス!?」


…ブルルルルル…


….ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…


衝撃波が広がる。


まるで津波や…。


結晶山や山を飲み込んで行く。


….グゥウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ….


ひっ…汗。


『…ボルボーレの咆哮が止みません…』


….グゥウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ….


「来るぞ!エリザベス!」


…ピシュゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュゥゥゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュゥゥゥゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


ひいぃ…。


….ググググググググ…


当たった山が蒸発する。


…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…


地獄にピンクの閃光。


…ピシュゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


『…ぅぅっ…』


…ピシュゥゥゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュゥゥゥゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


か、かわし切れ….。


…ピシュゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュゥゥゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


『…全速降下…全軍に…ウグッ…』


…ピシュゥゥゥゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


Gが…何ちゅう…。


…ピシュゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


『…うぉぉ….目が….』


…ググググ…


骨が折れる。


…ピシュゥゥゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュゥゥゥゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


み、乱れ撃ちや!。汗


間穴線の。


目が、目が….。


あ、無いんやった。


…ピシュゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュゥゥゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


エリザベスが羽ばたく。


いつ、折れてもおかしない。


この爆風。


…ピシュゥゥゥゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュゥゥゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


ひっ!汗


危ない。


…ピシュゥゥゥゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


いつ止むんや。汗


…ピシュゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


乱れ撃ちは、かわしきれん。


…ピシュゥゥゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


も、もうやめて…汗…


…ピシュゥゥゥゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


身も心も限界…汗。


…ピシュゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュゥゥゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュゥゥゥゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…




ん?汗


…おさまった?。


はっ!?汗


あ、あかんっ!汗


「アッカーーーーーーーーーーーーーン!汗」


…ピシュゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


『…ドンキが!汗…』


『…ドンキーーーーー!…』


…ピシュゥゥゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュゥゥゥゥゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


『…あ、当たった…ドンキに…汗…』

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