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トリスタンの皇帝  作者: Jota(イオタ)
345/364

ダヌアの空に152 / ドンキ編 13

…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…


《…こ…れ..シー…ハン…な…ぜ入..っ…来た…》


…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…


《…何事…ゃ…お前…と…あろう…が..》


….ドドドドドドドドドドドドドドド…


《…何?…ち..こ..が?…》


…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…


《…何と…1人で…こ..ま….で…》


《…何?…噛まれた!?…ちこ..は..どこに…》


…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…


地平線まで広がるゾーグ平原。


…ゴゴゴゴゴォォォーーー…


ニつの巨体から光線の応酬。


全てが真っ白になるほどの炸裂。


立ち上がる幾つものキノコ雲。


一個一個すべてが破壊神や。


…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…


….66..6..666..66…


地鳴りが凄い…。


遅れてくる爆音ですら凄まじい。


大気は割れ、地面が悲鳴を上げとる。


ワイとエリザベスは、この高台でイモーランに護られ何とか生き伸びとる。


大地は焼け焦げて真っ黒や。


溶岩みたいに溶けて燃えとる場所もある。


地面におったら完全にアウトや。


「うわっ!」


…ブウウゥゥゥヴヴオオオオオオオオオオオオオオオーーーー…


頭上を飛び去って行く。


大きな大きな陰。


山も大地も覆い隠す。


ラプロスが結晶山と航空隊との間に。


一帯が陰で覆い尽くされる。


とんでもないデカさ。


…66..6…


め、メガネ…メガネが…汗。


あかん飛んでまう。


『…ラプ..ロス….エリア..1B..4…18……侵入…』


入って来た。


…ゴゴゴゴゴゴ…


追って航空戦車ティゲル2が頭上を飛び越えて行く。


煤けた鋼鉄のボディ。


如何にも重そうや。


こんな大きな機体が、ラプロス達の前では豆粒や。


…ゴゴゴゴゴゴ…


…ゴーーーーーーーーーーー…


髪が…止めて…。


め、メガネが…。


「笑」


「何わろてんねん!イモーラン!」


…ゴーーーーーーー…ゴゴゴゴゴゴ…ゴゴゴゴゴゴ…ゴゴゴゴゴゴ…ゴゴゴゴゴゴ…ゴゴゴゴゴゴ…ゴゴゴゴゴゴ…ゴーーーーーーー…


ティゲルとオリファントの編隊が、結晶山の裏へ隠れて行く。


『…リノ…セ.ロス…隊..の…内側に..入りました…』


ボルボーレから守ってくれてる?。


もしかして…。


「防衛に来たのよ。」


『…ラプ…ロス…高エネ…ルギー….反応….』


『…ボル…ボーレ…高エネ…ルギー….反応….』


両方とも光っとる…。


ヤバい。


『….来る..ぞ….汗…』


ボルボーレの間穴線が火を噴く。


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


眩しい…。


この光だけで世界が揺らぐ。


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


耐え難い眩しさや…汗。


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


….ズズゥーーーーーーーーーーーーン…


何かに当たった。


とんでもない爆発。


「ドンキ。伏せて。」


お…おぉぅ…せや。


吹き飛ばされてまう。


….ズズゥーーーーーーーーーーン…


….ズズゥーーーーーーーーン…


直撃や。汗


ラプロスに…。


飛行するラプロスの甲殻が飛び散っとる。


『…ラプ..ロス…被弾!…ラ..プ..ロス…被弾!…』


….ズズゥーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


ボルボーレの身体から四方八方に間穴線が照射されとる。


奴はこんなに離れとるのにドデカい。


空におるラプロスはもっとどデカい。


的も鉄砲もデカ過ぎる。


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


光の鉄条網、エネルギーのギロチン。


….ズズゥーーーーーーーーーーーーン…


….ズズゥーーーーーーーーーーン…


光線の大きさも音量もバグっとる。


眩しいし、やかましいし、ワヤクチャや。


また、命中…汗。


….ズズゥーーーーーーーーン…


ラプロスは光の膜を張っとる。


バリヤで防御しとる。


せやけど防ぎきれてない。


銀色の甲殻がめっちゃ飛び散ってる。


プラチナみたいな綺麗な銀の甲殻。


これはヤバいのんちゃうか。


持たへんのちゃうか。


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


….ズズゥーーーーーーーーーーーーン…


….ズズゥーーーーーーーーーーン…


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


命中してしもとる…。


くそエグい破壊力。


航空隊はおらんようになった。


全機逃げれたか?。


…キーーーーーーーーーーーーーーーー…


…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…


はっ!?汗


ティゲルツーはまだおる!。


2機も。


東の方角。


ホバリングしよる。


「消えた…大神官達の気配が….いや1人いる」


黒煙を浴びながら。


アルマダイエンジンを切って、スラスターの力で浮いとる。


…666…66666…66.66…


どんだけ重いのんか、スラスターの悲鳴で分かる。


磁場が狂ってもうてるから、アルマダイの浮力では強過ぎるんや。


フロントライト全開。


煙で前が見えんからや。


「不安定だわ。結界が。これでは入って来てしまう。」


「何ぶつぶつ言うとんねん。」


空気が張り詰める。


イモーランが何かを変えた。


『…カナイ..ヒャ..ク散…布開始…どうぞ…カナイヒャ…ク散…布..開始…どうぞ…』


…6..66…66……6….


『…カナ…イヒャ…ク散…布開..始…』


…6..6…..


2機の鉄のクワガタが黒い煙を噴き出しとる。


「気のせいかしら…」


まるで産卵や。


カナイヒャク(超小型自走式偵察ロボ)を…。


特殊シリコンボディの柔らかいヤドカリ達。


無数の。


爆風に空を舞っとる。


地面に叩きつけられとる。ペタペタと。


自力で形を戻して歩き始める。


かなりの高速で。


…ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド…


はっ!?汗。


うぅーわ。うーーわ。汗


「邪魔が来たわ。汗」


こっちに来る。


化け物の大群が…。


さっきまでおらんかったのに。汗


人の顔がついたドでかい蜘蛛…何匹も。


どれも戦車よりデカい…。


真っ白い蜘蛛。


銀色のもおる。


黒いのも、金色のもの。


大小様々、足の数も頭の数も様々や。


まるでバクテリア…。


如来か阿修羅か…人の頭がついとる。


幾つもの。


あれは….。汗


「き、き、キリークや!。」


わ、わ、わ…。す、凄い数。


ば、バルバロイがしがみついとる!?汗


陸上隊だけやない。


ワシらが一番やばい。汗


近い結晶山の崖から一気に滑り降りて来る。


「ラプローーース!」


トロイが叫ぶ。

(どこから声出してんねん)


地響きのような低いデカい声。

大小様々な巨人が重なって叫ぶような声。


絨毯みたいに、めっちゃ広がったイモーランの身体が、激しく振動しとる。

鋭利な波形を伴って。


この灼熱の大荒地に反響しおる。


彼方まで。


!?。


ラプロスが。


ラプロスが旋回して戻って来る。


光のバリヤ纏って。


間穴線の嵐の中に突っ込んで来る。


「何しとん?!汗」


ラプロスが危ない。危険や!。汗


な、何させとん!。


「お、おまえ正気か!?」


「黙ってなさい!人の分際で!」


「いっ?汗」


来る!。


天空の神が突っ込んで来る!。


殺人光線の蜘蛛の巣に。


ラプロスの巨大な翼が空を覆い尽くす。


あかんて。汗。


的がデカ過ぎる。


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…ッッ…


間穴線がラプロスを捉える!。


….ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


大気が砕け散るような轟音。


「ぁあわわわ…汗」


ラプロスの甲殻が飛び散る。


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


….ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


間穴線の威力が凄まじ過ぎる。


ラプロスが撓むほどや。


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…ッッ…


….ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


見てられへん。


ん!。


!?


?!ん。


….ゥゥゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ…


ラプロスの光が強なる!。


燦然と光を放つ。


「来るわよ!伏せて!」


…チカッ…


眩し!。


ラプロスの赤い目が光る。


太陽の何万倍も強い光。


目開けてられへん。


目無いけど。


….ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン….


山が、け、結晶山が吹き飛んだ…汗


一撃で….。


岩や砂、土、空に舞い上がる。


な、なんやこれ….。


….ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…


地鳴りが遅れて来る。


キノコ雲が噴き上がる。


「ドンキ!伏せて!」


あ…汗。


「エリザベス!」


…ブルルルルル…


エリザベスがまた体勢を低くして地面を掴む。


空に残骸が飛び散っとる。


岩も、砂も、バルバロイも、キリークも…。


結晶山も…。


麓だけ残して、ラプロスが大群を山ごと全部吹き飛ばしてもうた。


な、な、何ちゅう力….汗。


…チカッ…


….ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン….


旋回しながらボルボーレに熱線あてよる。


…チカッ…


….ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン….


…チカッ…


….ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン….


今度はラプロスの反撃や。


でも一発も命中してない。


全部地面や。


ラプロスが苦しそうや。


….ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン….


あぁっ汗。あかん!。


「に、逃げ…逃げやーー!おーい!逃げーーーーっ!」


「あんた何言ってんの?」


「お前あれ見えへんのか!…」


「天空の神を愚弄するつもり?」


「ぐ、愚弄…て汗」


ラプロスがやられる。


あかん!汗。


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


間穴線がラプロスを追う。


あ!あかん!捕まる!。


…グワゥァァァァァーーーン…


…ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…キュワァーン…


ラプロスの頭甲が飛び散る!。


また、羽根の一部が吹き飛んだ…汗。


あかん。これはアカン…。汗


明らかに速度も高度もガタ落ちや。


こうなったらラプロスはただのデカい的。


何とかしたらな…。


このままではラプロスは。


「あ…あ…ぁ….汗」


あかん。


「ラプローーース!」


またイモーランが叫ぶ。


何考えとんのやこいつは。怒


少しは考えたらんかい!。


ラプロスがボルボーレの真上まで、落ちて来る。


自力でもう飛び上がれんのや…汗。


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…グワゥァァァァァーーーン…


…ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


容赦無い。


心の無い獰猛な怪物や。


悪魔や。


あ……ぉ…あ…。


ラプロスの色が。


鏡のように輝いてた銀色の身体が…。


まるで墨や。


影のように真っ黒や…。


ボルボーレが虹色に光っとる。


激しい光を纏ってる。


止めを刺す気や。


逃したらな。


逃したらなあかん。


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…グワゥァァァァァーーーン…


…ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…グワゥァァァァァーーーン…


…ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


あかんぞ…これは。


天空の神がボコられとる。


絶体絶命や。汗


ワイは守護球を持っとる。


ワイが名前を呼べば….ラプロスの名前を呼べば助けられる。


ラプロスは守護球に戻れる。


せやけど、第7師団は?。ハイドラは?。どうやってボルボーレを倒す?。


どないしたらええんや!。


「お、おい。な、何とかせな…」


「ラプロスが勝つわ」


「へ…へ?汗」


「ラプロスが勝つわ」


なんて?。汗


….ゥゥゥゥゥゥゥゥゥウウウウウウウウウウウウウウウウ…


!?。


ま、眩しい!。


あれ?。汗


ラプロスがまた光を。


ラプロスが銀色の輝きを取り戻しよった。


何や?!汗


何事や?….。


前より激しい銀色に。


さっきより強い光。


閉じても、目が焼けるほどや…。


「目ないじゃないの」


ん?せやった…。


ん?怒。


ラプロスの鏡のような羽根から雨あられとボルボーレに降り注ぐ。


眩しい!。


ピンク色の光線。


今まで受けた全ての間穴線や。


滝のように降り注ぐ。


ボルボーレに。


光の洪水の中で、大地も土も砂も水の様に噴き上がる。


もはや、地上に音はない。


人類の聴力の限界を振り切っとる。


何も聞こえへん。何も見えへん。


茶色い海。


ラプロスは身体に蓄積しとったんや。


バッテリーみたいに。


ボルボーレの間穴線を…。


爆発した。


全部命中しとる。


大爆発や。


凄まじい光。


限界を超える爆音。


地面が激しく波打つ。


まるで液体や。


…ボンッ….


そこの結晶山の地面が爆発した。


何や…。


「うおおおおおぉ!汗」


地面にデカい山が突き刺さった。


いや違う…ボルボーレの甲殻…。


…GGGGGGGGGGGGGGGGGGggggggggggggggggggggggggggggg….


異音。今度はなんや。?!


ラプロスが大きく羽ばたき始めた。


間穴線と同時に、銀色の光を放射し始めた。


「うわっ!」


か、か、身体が…身体が重い。


あかん。エリザベスの脚が。


…ブルルルルル…


「始まったわ。」


何が?汗


『…質量が…』


『….TX33..不時…着….』


『…TT..16…降下中….』


景色がグニャグニャや。


どいした?。汗


世界がおかしなってしもとる。


空気が歪む。


…6666…66666…666…66..


「重力波よ。ラプロスの。ボルボーレは自重で潰れる」


『…重..力..メー…ター7倍…』


『….き….機体が…』


くっ…苦しみ。


息がでけへん。


「ボルボーレには耐えられないわ」


轟いて来る。


鈍い音が…。


ゾーグ平原一杯に。


…ゴン…ボンッ…ゴゴ…ゴゴ…ガギィ…


地面が振動する。


….66666…666…


何百メートルも離れとるのに。


割れ始めた!?。汗


ボルボーレの甲殻。


亀裂が入りよる。


大きな大きな。


土煙が噴き上がる。


『….ボ…ボルボ…ーレ…こ…甲殻が…』


「ほ、ほ、ホンマや!わ、割れてもーてる。」


体液が噴き上がってる。


空洞の筈のボルボーレの身体から。


凄い勢いや。


黒い体液。


まるで噴火や…。


原油か金属のような…。


地面を溶かしとる。


….グゥオオオオオオオォォォーーーーーーーーーーーー…


ボルボーレが悲鳴を上げる。


あ!汗。


ボルボーレが!。


…ゴゴゴゴゴゴゴゴ…


….ッツ…


て、て、て….。


…ズズゥーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


ぼ、ボルボーレが、て…転倒した!。


あの重さで。


甲殻が潰れて行く!ひび割れて行く!汗。


あの巨体の甲殻にデカい亀裂が。


凄い勢いで体液が噴き出しとる。


勝ったか?汗。


ラプロスが…。


…GGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGgggggggggggggggggggggg….


ラプロスは羽ばたきを止めへん。


…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…


爆風が吹き荒れる。


ラプロスが溜め込んだ間穴線を放射する。


ボルボーレが潰れて行く。


踏みつけられた芋虫みたいに。


ホンマに強い。


これが天空の神の力。


『….待っ..て!..エネ…リ..ウム…線が…汗…』


『…ボ..ル..ボー…レ…から…高エ…ネ..ルギー…反応..』


パスタップ(変化暗号通信機)から、航空隊の音声が入って来る。


はっ!?。


ボルボーレの頭部からピンク色の角が。


光る角。


ミミズみたいにどこへでも動くT字型の。


ボルボーレの角が強い緑色の光を宿してる。


あかんぞ。これは…。汗


あ…あっかーーん。汗


….ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…



空を横切る。


く、雲が全部消えた…汗。


眩しい….汗。


….ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…


….



…ッ…


…ッッ…


….



…ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


キノコ雲が何個も立ち上がる。


大気が割れる…。


幾つもの結晶山が吹き飛ぶ。


彼方で。


ラプロスは緊急回避で飛び去る。


…ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…


皆消えてまう。


このままでは。


…チカッ…


今度はラプロスが目から熱線を…。


…ッ…


…ッッ…


….



…ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…チカッ…


…チカッ……チカッ…


『…あぁ…っ!..汗…ト…ル…カカ…が!…』


なんやあれ….何か…落ちて行く。


オリファントからや…。


いや、ティゲルワンや。


皆、逃げたんちゃうんかいな。


「おかしい…大神官の結界が…」


《…うひひ…い..イモーラン..か…加勢してくれ…うひっ…》


「まさか…カーが…」


旋回中のティゲルワンから。


何や!?


人?汗


『…地面..に..激突….する..ぞ…汗…』


『…何を..また…バカな….』


『….クレ..ラン…ス!…キャッ…チし…ろ!…トルカ..カを….』


トルカカ…


…ッ…


…ッッ…


….



…ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


ラプロスの熱線や。


間髪入れずボルボーレを叩いとる。


『….トル…カカ…サビ..ア…ノーア…の…方角…に向か…て..い….す…』


….66666666666….6666…..666666666…66666…


『….ボル..ボ..ーレ..の…動き..に注目!…また..トル..カカ…を…捕食し..に..動くぞ…』


『….チビ.が…ずっ..と..脚…引きず…って..行く…気か?…』


トルカカ…!?。


あの子や。


あの兵曹の子…また無茶しおる。汗


『…ラプ..ロス…優..勢!…推し….て..ます..』


ボルボーレがはって逃げとる


いや、トルカカの方向や。汗


食べる気ちゃうか!?汗。


『….あ..ぁ!..ボル…ボー…レ…逃げ..るわ…』


『…ラプ…ロ..ス…旋回…中…』


『…来る…ぞ!…』


『…ラプ..ロ..ス..から…高…エ..ネル..ギー…反応…』


『…とど..めだ!…やっち…まえ!…』


『…ボル…ボー…レ….から….高….エネ…ルギー…反応!…反撃…です…』


『…トルカカが…』


…チカチカッ..


…ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


吹き飛ばされた…。


何しとんねん。坊や。汗


勇敢と無謀はちゃうで!。


溶岩の上這っとる。


何とかしたらな..。


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…グワゥァァァァァーーーン…


…ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…グワゥァァァァァーーーン…


….ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…グワゥァァァァァーーーン…


…ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…ピシュウゥゥゥゥーーーーーー…


…グワゥァァァァァーーーン…


….ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…


な….なんや….これは….み、乱れ打ち…途轍もないエネルギーの乱れ打ち…。


坊や…。


「イモーラン!何とかしてやれへんか」


ここ出たら一瞬で黒焦げや。


しかし、ワイが行くしかない。


「ドンキ!あんたバカなの!?」


….ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…


山が崩れる。


幾つものキノコ雲。


沸騰する地面。


炎で赤く照らされた世界。


….ゥゥゥゥゥゥウウウウウウウウウウウウウウウ….


ラプロスの目が光ってる。


今までの何倍もや。


『….ら..ラプ..ロス….21…90..億カ..ルーデ….ラ…とん…でも..ない….エネ..ルギー…です..』


『….我々..は..勝つ….かも…しれな…い..」


….グウウウゥゥゥゥゥゥオオオオオーーーーーーォォォォォォ….


『….聞け!….断末….魔だ!….ボル…ボーレ…の!…』


あれはなんや?。


何や!?あれ!?。


…666666666666666666666666666666666666666666…


月が3つ…何で…


「しまった!汗。」


….6666666666666666666666666666…


《…しまった…》


《….神帝が…カーが!…》


《…か、カーク3連星..じゃ…》


《…何じゃと!?…》


『…あぁ..ぁ!あ..れを…見て!3..連星…が…』


『…バ…カな!…』


…ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…


ラプロスの光が消えた…。


目も全身も…。


羽ばたきがおかしい…汗。


堕ちる?まさか…汗


あかん!。どないした!。ラプロス!。


「迂闊だった。カーを入り込ませてしまった。」


カ……..汗。


カーって?か、か、カーって…アマルの神帝の…汗。


完全に封じ込めたんちゃうんか…汗。


《…うひひひ…1000万年も早く…3連星が…うひひひ…》


『…ボル…ボーレ…から…何か….何かが…トル..カカ..に向かっ…てい…ます!…』


ラムダ13のクルーが焦っとる…。汗


『…お..い!…見..ろ!あ.れ!…』


『…た..た..大変だ…プ..プ..プ…リズム…プリズムホ…ール…が..か…か…活性化…してる…』


えっ!?汗


ほ、ホンマや。


プリズムホールがまた、動き出しよった。


渦巻いとる。


縦のハリケーンのように。


空に無数にある…。


100はある…。


あれは全部ボルボーレ…。


《…完全に抑えたと思っておったが…》


…666666666666666666666666666666666666666666…


「カーの妖力が何千倍にも..汗」


何千倍て…封じ込めたて言うてたやん…汗。


《…汗..まず..い…事に…なった…》


ほんで、何やあの鎖のような生き物は…。


坊やが、危ない。


トルカカが。


追いつかれる。


体長は10m。


ボルボーレの身体から出た蛇。


針だらけの鎖のようなんが、海蛇のように、砂地を泳いで行く。


悠然と。


『….なん..だ…ありゃ?…』


………………..バ……………..


『….未確…認..物体..2…いや…3…サビ….ア..ノーア…とト…ル…カカ…の…方角…へ…向かっ…てい…ます….』


…….ラ…………….ン……


「バランが来る…」


「バラン?て…汗」


どしたんや!汗。ラプロス!。


ラプロスが…汗。


『…ラプ…ロス…つ….墜…落し…ます…』

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