謀略29 / ルタール編11
….ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン….
….キィィィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
ヤマキが高圧炉を点火した。
なぜ?。
ここでは無双なはず。
なぜ。
…..ウゥゥゥゥンンーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンン…
なぜシールドを….?汗
何のためにシールドを。
なぜ高圧炉を?。
ま…まさか?汗
シー様を!?。
そうはさせんぞ!。
貴様!シー様からの恩を忘れたか!。
シー様からの….。
!?
….
..
…ドーーーーン…
….ズドーーーーン…
ハッ…汗
黒い兵曹はルタールに。
…ドーーーーン…
….ズドーーーン…
ルタールに向かって歩いて行く。
まだそこに居たのか?。汗
茫然と見ていたのか?。
ルタールが慌てて立ち上がる。
脚を引き摺りながら走って逃げる。
顔面を血だらけの布で覆いながら。
声も出さず。
あんな必死なルタールは初めて見た。
…ズドーーーン…
…ドーーーーーーン…
ヤマキは追い詰める。
ルタールは大風神のいる島へ、陸橋を移動し始めた。
ゲートブリッジのように幅広い陸橋を。
なぜルタールを。
シー様を攻撃する訳でも守る訳でもなく。
ルタールと共にいた兵士達が、蜘蛛の子を散らす様に逃げていく。
陸橋を前にして。
ルタールを見捨てて。
RX-4はゆっくりとルタールを追い詰める。
今だ…。
今しかない。
「シー様。今行きますぞ…」
…ドダッ…
痛っ!…。
己の血で滑って倒れた。
何と間抜けな。
た…立ち上がれない。
お助けする絶好の機会。
だが、冷たいアスファルトから立つことが出来ない。
思っていた以上にダメージを受けている。
シー様。
「シー様…ぁ….」
シー様にハフスブルグの兵曹が迫る!。汗
まずい….汗。
40〜50はいる。
バラクターも。
「あぁっ!汗」
!?
シー様をゆっくりと地面に下ろして行く。
シー様を吊り上げていた兵曹が。
ハフスブルグの兵曹達が体高を下げて行く。
次々と。
バラクターが跪き始めた。
バラクターが?汗
シー様を崇めるかのように。
青い目…。
そうか!。
奴らは…。
そうだったのか…。
シー様を中心に陣形を整えて行く。
ハフスブルグの兵曹もバラクターも。
….
..
…
….ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン….
ヒッ…。
… ガッシャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…
…パリーーーーン…
..
!?
爆炎が舞い上がる。
あ…粒子砲門!?
ヤマキが粒子砲門を撃っている?
バカな…
….ゴ…ゴ…ゴゴガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ…
….ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴドドドドドドドドドドドゴ…
り…り..陸橋が…陸橋が崩壊する。汗
…ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
ら…落下して行く。
…ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
奈落の底に。
無数のハフスブルグの兵曹と共に。
あんなにデカい橋が。
隣の陸橋は彼方だ。
1キロ以上先にある。
対岸から来たハフスブルグ兵曹を殲滅するため?
ハフスブルグの兵曹などこの際どうでも良い。
ルタールが逃げてしまう。
何を考えているのだ?ヤマキは。
….ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン….
ヒッ…汗
ま…また撃った!汗
ここは地上ではない。
なぜ?。
なぜそんな危険を犯す。
….ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン….
被害が甚大だ。
リアクターに当たったら。
一体どう言うつもりだ…。
みんな終わってしまう。
何もかも…ここは消滅する。
施設群の巨大な山脈も地下1000mの岩盤も何もかも崩落してしまう。
….ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン….
….ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン….
正気の沙汰ではない。
ヤマキは止めない。
….ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン….
….ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン….
強気だ。
砲撃を続ける。
….ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン….
ほ….砲撃を止める気配が無い。
もはや対岸のハフスブルグの兵曹は大方殲滅したはず。
何のために。
両肩に迫り上がった粒子砲門。
爆炎が遮る。
..ぁ…あ…あ…….。
全開で撃っている。
バカな!。
なぜ!?。
シールドが!
分厚いファザスが対岸を覆っている。
まるで兵曹のシールド。
強力な….。
しかもシー様クラスの。
まさか?
…
….?汗
……..
!?…。
あ…..汗
あ…ぁ…あ..ぁ…….あ..れ…は?
あれは…!?汗




