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トリスタンの皇帝  作者: Jota(イオタ)
279/364

ダヌアの空に116


数千の間穴口が燦然と光を増す。


...trrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrr...


ピンク色の狂気。


—-ピシュゥゥ—-ゥゥン—-


—-ピシュゥ————-ゥゥゥン—-


—-ピシュ—-ゥゥン—-


「間穴線が!」


圧倒的な力...。


...ゴゴゴ..ゴゴゴ...ゴゴゴ...ゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴ....ゴゴゴゴ...ゴゴゴゴ....ゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴゴ....ゴ..ゴゴゴ....ゴゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴ...ゴゴ..ゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴゴ....ゴゴ...ゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴゴ...ゴゴゴゴ...ゴゴゴ...


数千の光が、彼方で結晶山を崩落させて行く。


破滅の光。


—-ピシュゥゥ—-ゥゥン—-


—-ピシュゥ————-ゥゥゥン—-


—-ピシュ—-ゥゥン—-


...ゴゴゴ..ゴゴゴ...ゴゴゴ...ゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴ....ゴゴゴゴ...ゴゴゴゴ....ゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴゴ....ゴ..ゴゴゴ....ゴゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴ...ゴゴ..ゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴゴ....ゴゴ...ゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴゴ...ゴゴゴゴ...ゴゴゴ...


—-ピシュゥゥ—-ゥゥン—-


—-ピシュゥ————-ゥゥゥン—-


—-ピシュ—-ゥゥン—-


兵曹達はただ耐えるしかない。


巨大なハリケーンが過ぎ去るのを。


ただひたすら。


....グググゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー....


....グググゴゴゴゴゴゴゴゴゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー....


ボルボーレが立て続けに咆哮を上げる。


....グググゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー....


ゾーグがなぜエネリウム地獄に堕ちないのか訝っている。


我らが新しい神官の力は想定以上に強い...。


《...そうじゃよ...。あの娘は我らが待ち焦がれていたメシアじゃ...》


「え...エメド様...が..」


何だ...


《...我らが大神官であるなら、あの娘は一体に何になるのか笑...》


エメドラドが...。


「ドラド様だ!このお声は!エメドラド様が来た!」


《...聖母ララァの再来ですわい。うひひひ。あのふっくらとした丸み。お美しさ...。うひひひうひひひ。...》


「ジェイ•ディーよ!。ジェイ•ディーも来たわ!」


リタ...呼び捨て...。


《...何と失敬な。恥を知らんか。ジェイ•ディー...》


霊的には、ハイドラは今ゾーグを制覇している。


ハイドラの3大神官に勝る霊能者はこの星に、いや、この宇宙にはいない...。


「ジーンが実体化!」


ジーンが今度はボルボーレの右脚に取り付いた。


太い右脚に。


「グラビメーター回転!。ジーンの質量上がります!」


「おい!。ガレス。ジーンはあのデッケェのぶっ倒す気だぜ...汗」


「無理だろ...?。あんなデカいの...汗」


「おい!。ガレス!。ジーンに警告!。質量を増やしたら逃げられなくなる!。ユゥフォウムに時間が!まともに食らってしまう」


「ササーンが来るわ!。」


「あれ!。ササーン右腕戻ってるぞ!。おい見ろ!」


「お...あ..ぉおえ?!。な、何で?。ほ、ほ、ホントだ」


「おめ、ナイジェルかよ?笑」


「ジュブナイル、イザーグ、オルタリオン粒子線発射!」


ジュブナイル達がササーンのバックアップに入る。


この3身一体の攻撃は、一時的にアンティカすらも凌駕する。


「スードラ!エフライム!粒子線放射!」


《...エメドやジェイや...いよいよ神帝カーが本領を発揮する...》


ササーンが来た。


《...さぁジェイや。おふざけは終わりじゃよ...》


...バッスウゥウ...


《...皆一丸となりメシアを守らねばな。うひひ。うひひひ...》


「危ねぇ!」


...ボゥゥーーーーーーーン...


土石が上空まで噴き上がる。


鋼鉄の爪が地面に突き刺さる。


ボルボーレの下段右腕から。


「つ、爪が...」


...バッスウゥウーーーーーーン...


まただ...。


ササーンが辛うじて交わした。


無限に伸びる鋭い刀のような爪。


清掃場の煙突並みに大きな刃物。


ボルボーレは8本指だ。


「速いわ。初速は音速を超えてる。ガイド無しでは避けられない。」


「な、な、何やってんだよ!あ、あんたたち!。さ、さ、ササーンをガイドだよ!」


「あぁぁ。」


「ボルボーレの重心が揺らいでるわ!もう少し!」


ササーンが取り付ければ...。


あの質量で300mの巨大が倒れれば、流石の魔獣もただでは済まない。


...バッスウゥウーーーーーーン...


....ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


地面に突き刺さる。


今度は下段右腕...。


巨石の塊がササーンに激突している。


...ゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...


「ジュブナイル、スードラ、エフライム、同時放射!。」


...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


....グゥオオオオオゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー....


「効いたぞ!。」


「ササーン取り付きました!」


ササーンが左脚に取り付いた。


ジーンが右。


ササーンが左。


ササーンの右腕は黒い甲殻。


その力でボルボーレの甲殻が歪んでいる。


「ササーンのエネルギー量が上がってる!。」


ササーンの右腕がボルボーレの左脚に食い込む。


....グゥオオオオオゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー....


「ボルボーレの重心後退します!」


....ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー....


「行け!もう少しだ!」


....グググググゴゴゴゴゴゴゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー....


「あ、あ、ボルボーレが!ボルボーレが倒れる!」


...trrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrr...


「あっ!汗。あぁぁ...プリズムシールド!。」


虹色の光がボルボーレの全身を駆け巡る。


3方向に粒子線が反射する。


時間を置いて。


まるで冥界の神イモーランのような反撃。


...ドーーーーーーーーーーン...


...ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


全兵曹に反撃。


数十もの閃光。


エフライムが直撃を受けた。


まずい...。


.....


...ッッ..


....ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


...


...


プリズムシールドの界面爆発が...。


...ゴゴゴ..ゴゴゴ...ゴゴゴ...ゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴ....ゴゴゴゴ...ゴゴゴゴ....ゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴゴ....ゴ..ゴゴゴ....ゴゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴ...ゴゴ..ゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴゴ....ゴゴ...ゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴゴ...ゴゴゴゴ...ゴゴゴ...


「キャアアアァァァァァァーーーーーーー」


...バッスウゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ...


ジーンが!。汗


「爪が!」


「しまった!」


「直撃したわ!」


...バウウゥゥゥゥッ....


胸部!。


シーアナンジンの辺りだ!。


上から串刺しにされている。


体液が噴き出す。


串刺しのジーンは上空に放り投げられる。


いとも簡単に。


ジーンとて数千万トンの重さ。


それを軽々と...。


...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


ジーンが地面に叩きつけられた。


...ゴゴゴゴゴゴゴゴ...ゴゴゴゴゴゴゴゴ...


ササーンも背後の結晶山に激突。


『...こち...ラム....18!13!1...!応答.....う!13!我々....は制御....きれ....い。犬神ゾアーグが!...』


兵曹達は反撃できない。


圧倒的な力の差。


青犬神ゾアーグ!、サビアノーア•トルカカとの距離1000。このままでは追いつかれます!」


サビアノーアの速度では、青犬神ゾアーグから逃れられない。


モニター2。


蠢く雲が、青犬神ゾアーグを流れるように運ぶ。


画面左下から人型戦車ジャミーが来た。


『...こち...Z3。リ...ウ。引...継ぎ..す。サ...アノー...。ど...ぞ。こち...リュウ...ア....デン。..ビアノー...どう...。予定...り130..で減速...てくだ..い...』


派手なウイング。


リュウだ。


リュウ•アーデンだ。


「Z3リュウ•アーデン来ます!」


「ヘザー。奴は見えて無い。サビアノーアに信号弾を。」


「いえ。大丈夫。トルカカが理解してるわ。彼が伝える.....ほら。」


「サビアノーアがトルカカを地面に降します!」


ゲージ付きのスコープ内。


サビアノーアがトルカカをゆっくりと地面に下ろす。


「サビアノーア減速します。160...140....130。維持。130を維持。」


トルカカはサビアノーアの左腕に捕まって着地する。


脚を引きずっている。


「Z3リュウ•アーデンがトルカカを引き継ぎます。」


「サビアノーア離脱!サビアノーア離脱!」


トルカカが転びそうだ。


「トルカカ速度120...110」


「Z3来ます!」


人型戦車ジャミー乙型は、サビアノーアより更に小さい。


「Z3!リュウがトルカカをキャッチしました!」


『...こ..ら...Z3..リュウ...アー...デン..トルカカをキャッチ...した...』


...バッスゥゥーーーーーン...


...ズドーーーーーーーーーーーン...


人型戦車ジャミー乙型の起動高圧炉バックホーンが火を噴く。


...ゴゴゴオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...


スラスターの噴射音が上空にまで轟いて来る。


リュウ•アーデンのジャミーがトルカカを持ち上る。


アルハリドツーが持ち上げられなかったトルカカを。


時速は500km。


起動高圧炉バックホーンが生み出す、爆発的なパワー。


瞬間的にタンカーを持ち上げる程の。


空陸ダブル走行。


『....リュウ!。..頼む...!。俺たち...青犬神ゾアーグ..食い..止める。...』


ゼルダ隊4機が青犬神ゾアーグへ向かう。


人型戦車ジャミー86。


犬神ゾアーグが相手では火力が弱すぎる。


まるで熊と蜂だ。


「ぼ、ボルボーレ!、ボルボーレ動きます!」


...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


ボルボーレが動き始めた。


....ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


歩みごとに大地が爆発する。


...ズーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


土砂が炸裂し空高く噴き上がる。


...ズダドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


重く巨大な物体は加速して行く。


無数のクレーターを発生させながら。


120...250....330...406...558...666...702...


緩慢に見えるその動き。


...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


一気にトップスピードへ。


「ボルボーレ時速882km。距離2000、1800、1500...。5分もたないわ...。」


「艦長!」


「ササーン動けません。ジーン...ジーンも...」


「艦長!」


「スードラ、ブリスカ、イザーグ来ます。防衛に来ます!。速度、速度平均140...」


間に合わない...。


彼らも相当なダメージを負っている。


ユゥフォウムは無理だ。


一体どうすれば...。


ボルボーレを1秒でも止められるものは...。


「サビオが!。サビアノーアが向かっています!。ボルボーレにサビアノーア向かいます!。」


満身創痍のサビアノーア。


あの怪物と対峙するつもりだ。


今度こそ殺されてしまう。


...バスゥゥッ...


...バッスゥゥゥゥーーーーーーーーーーン...


「サビアノーア、距離1200...1100」


サビアノーアが粒子線を放つ。


「曲がった!」


「ま、まるで、み、み、ミサイル」


両掌派と粒子線を組み合わせた攻撃。


巡航ミサイルのように。


...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


...ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


サビアノーアの粒子線がボルボーレの顔面を直撃する。


噴き上がる爆炎。


...


...


「ま...全く効いてないぜ...」


「何て奴だ...」


ボルボーレは全く速度を落とさない。


汚れすらついていない。


....


「トルカカ!」


「危ない!トルカカ!」


青犬神ゾアーグが雲の上から右腕を広げる。


身体を倒し海面の何かを拾うように。


青犬神ゾアーグの腕が迫る。


「リュウ!汗。リュウ!来てるぞ!」


「..あぁぁ..」


捕まる!。汗


...バッスゥーーーーーーーーーーン....


バックホーンが火を噴く。


180度転回。


「ヒールターンだ!」


「ユーイのヒールターン!」


ジャミーが逆方向に猛ダッシュする。


犬神ゾアーグの雲も呼応して急激に方向を変える。


まるでラジコンのように。


しかし、慣性で中々戻っては来れない。


悪神も物理の法則を完全には無視できない。


ボルボーレとは違う。


「バックホーン。サーモメーターのアラート!。間も無く2000度を超えます!。」


バックホーンはそろそろ限界だ...。


...trrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrr...


は、早い...。汗


「ボルボーレ来ます!」


リュウは後方にヒールターンが出来ない。


どうすれば良い...。


絶望的だ...。


「やれる事があるはずだ!。リュウ•アーデンにサジェスト!。ガレス!ロスター!リュウにサジェスト!」


青犬神ゾアーグが、人型戦車ジャミー乙型に追いつく。


再び右腕を広げる。


まるでサーファーが、海面を撫でるように。


...バッスゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーン...


リュウのヒールターン..。


「また、交わしたわ...」


...ガギィ...


....ボゥゥン...


火花が飛び散る。


「キャアァァァ!」


...ドーーーーーーーーーーーーーン...


人型戦車ジャミーの脚が吹き飛んだ。


トルカカの重みで。


ヒールターンを支えて来た、ジニリウムの脚。


リュウが何とかバランスを保ってる。汗


ガレスが指示を送る。


「リュウ!右だ!座標127.266....ぁあ...」


!!


「高エネルギー反応。ジャミー前方300。非アルマダイ!。白です!。白犬神ゾアーグです!。」


次元潜航を解いた。


両腕の無い犬の神。


その8つの目は、顔ではなく、胸にある。


...グゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...


口を広げる。


自分自身を丸呑みしそうな角度。


ほぼ直角に。


「気をつけろ!。」


...ゴワアァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


白犬神ゾアーグが炎を放つ。


リュウ達の逃げ道に。


「避けられない...」


「ジャミーが。」


「リュウ...」


人型戦車ジャミー乙型はトルカカを手放した。


「ぶ、ぶ、ぶつかる...」


トルカカが投げ出される。


...シュウウウウ....


....ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


人型戦車ジャミー白犬神ゾアーグの脚に激突した。


投げ出されたトルカカ。


滑って立ち上がれない。


「落ち着けトルカカ!」


人型戦車ジャミーが宙を舞う。


「リュウ!」


「リュウーーーーー!」


『...リュ...が...』


『...リ...ウーー!...』


腕が引きちぎれ、コックピットは粉々に破損している。


トルカカ!。


トルカカの脚が折れている...汗。


「トルカカ!」


「トルカカ!立て!トルカカ!」


「トルカカ!立て!立ってくれ!」


『...ト....カカーー!』


「トルカカーーーー!」


『...トル..カ!...』


....ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


人型戦車ジャミーは地面に叩きつけられた。


リュウ•アーデン...。


俺の部下だ。


今でも...。


リュウ...。


「し、し、しまった...!。と、と、トルカカが....!」


...BOBAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA...


犬頭の青い悪神が大地を踏み締める。


...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


青犬神ゾアーグの雲とともに、全ての雲は消え去った。


夕刻、青犬神ゾアーグが戦利品を掲げる。


片脚を持って。


まるでバッタか、十字架のペンダントのように。


やっと捕まえた生け贄トルカカ。


悪の最高神アジャイロへの貢ぎ物。


青き犬の神が勝利の雄叫びをあげる。


大地に平伏す、白き同胞を足蹴にして。


...BOBAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA...


肥大化した第2太陽の夕陽を背景に。


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