ダヌアの空に111
...trrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrr...
ボルボーレが実体化して行く。
寒気と鳥肌が収まらない。
この音に恐怖が染みついてしまった...。
「ボルボーレ、火口包囲陣に向かってます!。そ、速度180!。距離8!。」
ひっ....。
...ゴゴゴゴ..ゴゴ...ゴゴゴーー...
何分もない...汗。
大き過ぎて生き物に見えない。
まるで動く山。
鈍く緩慢に動く。
...ゴゴーーゴゴ..ゴゴ...ゴゴゴー...
脚元に土煙が巻き上がる。
雨雲のように。
...ココ...コーーーーーー..コーーーーーー...
...ココ...コーーーーーー..コーーーーーー...
...ココ...コーーーーーー..コーーーーーー...
「なぜメッサーラが?。」
ラムダ7率いる特別攻撃翼はデューン前衛隊と交戦中のはず...。
ティゲルワンツー、オリファント、メッサーラ、ムスタファ、ミラージュ...。
「艦長!。リリアーノ少佐からです!。」
銀色の編隊が艦の上を通過する。
『...こ...らM..27。リ...ース後...避...る。...』
メッサーラの編隊が光の粒を投下し離脱する。
波状攻撃。
墜ちるだけの光は突然意思を持ち飛び上がる。
白い煙を引き連れて。
...ドーーーーーーン
...ドーーーン...
...ドーーーーーーーーーーーーーーーン...
炸裂した後、七色のシールドに吸収される。
...ドーーーーーーーーン
...ドーーン...
...ドーーーーーーーーーン...
シールドが全てを無効にしてしまう。
『...こち...ジグ...ス8。...ルダ..隊。応...求む。本機...2000...で高度...落と......る。...』
「やはりダメだ。効果が無い。」
艦長は少佐と交信してる。
少佐はかつてジャイロの部下だった。
『..ダ...だ......。ビ..ドラ..ガー..奴に...使...ない。』
オリファントがビッドブラッガーを撃てるか確認してる。
『了...い。』
着弾しなければ無意味だ。
「リタ。ゼルダ隊とエイトを繋いであげて。」
体内に潜り込み、爆発する生体ミサイル。
「了解。」
外で炸裂したら、私達が全滅してしまう。
『...こち..リュウ。青...ターゲット..絞..。...』
「エマ。やはりダメだ。総員離脱の準備を進めてくれ。いざと言う時は、私がこの艦を使う。」
...ゴゴーーゴゴ..ゴゴ...ゴーーーーゴゴー...
『...ヤマト...了......』
あ、あたまが回らないわ...。
「エマ繋げたわ。」
確かにジェネレーターを解放すれば...。
「エマ!。早くしてくれ!。ササーンかジーンのどちらかを失ったら我々はおしまいだ!。」
「は、はい!。汗」
...trrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrr...
うっ...。
恐ろしい...。
ボルボーレが6足歩行をしてる。
まるで重い鋼鉄のタンク。
大型タンカーより大きい。
客船の数倍...。
何でこんなに大きな生き物が...。
しかも、凶暴で邪悪。
脚元のバルバロイがまるでイナゴ...。
!!
あぁぁ...。
虹色の光が全身を走る。
...ゴゴゴゴ..ゴゴ...ゴゴゴ...
地鳴りが轟く。
「メッサーラ隊、帰還します。」
デューンの前衛隊ですら、空の支援なくブラックドッグのスコールを防ぐのは無理だ。
マルデックの原子力スターンのおかげだ。
デューンは150万の艦載機を一機足りとも出撃させられない。
「援護感謝する。リリアーノ。」
....ギュワアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
!!
...ヒッ...
...おわっ...
...うわ...
何!?。汗
大気を切り裂く爆音。
「ササーン、ボルボーレに向かいます。時速234km。加速します!。」
...バギィ...ボキィ...ゴン...
材木が踏み倒されるような音。
「ササーンです!。音源はササーン。ササーンが咆哮を上げています!。」
...ボキィ...ゴン...ゴンゴン...バキ...ミッシィ...
集音器が拾う。
「あぁ...ササーンが!。ササーンが変形を始めた!。」
「デカくなるぞ!。ササーンがデカくなる!。」
...ドドーーーーーン...
ササーンが加速する。
巨大化しながら...。
首から背中へ、羽衣のように、襷のように流れていたエネルギー。
激しくなって行く。
超高圧電流が流れるような音。
....ブゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーン...
白色のカルティアンが、真っ赤に輝いている。
焼けそうなほど。
...バチッ...バチバチバチ...ボゥゥンン...
強い、強すぎる光。
スパークが激しく飛び散る。
激流のように、アルマダイが循環してる。
...バリバリ...バチ...バチ...バチ...
とうとう火を噴き始めた。
...ブゥゥォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーー...
エネルギーが濁流となり流れている。
ヒモンを凌駕するほどの赤い炎。
....バリバリバリバリバリバリ...ボボボボボボ...
「も、燃えた!。放電翼が!。」
放電翼が、巨大な火車となり荒ぶる。
大地を踏み締める。
...ドゴーーーーーーーーーン...
胸を打ち鳴らす。
大きな腕で。
闘う前のキングコングのように。
それも巨大な。
....メリ...メリ..メリ....メリ..メリ...
甲殻が変形して行く。
ササーンの身体が獣に近づく。
甲殻は先鋭になり、鳳凰のその一角は鋭く刺だらけに分岐して行く。
...キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
炉の音がここまで轟く。
爪が鋭く尖り、牙は剥き出しに。
三日月のような一つ目は、より一層激しく光りを放ち始める。
....ギュワアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
ササーンが鳥とも熊ともゴリラとも区別のつかない鋼鉄の獣人へと変形して行く。
極限まで張り出した鋼鉄の筋肉。
百獣の王すら捕食しそうな厳つく獰猛な鳥へと。
この明王が負けることが想像がつかない。
「行け!。ササーン!。」
「頼むぞ!。」
ロスターとガレスが拳を振り上げる。
...ゴゴゴゴギャアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー....
咆哮が大地に反響する。
ササーン。
我が軍の誇るダルカン。
頼むわよ。
「ナイジェル!。ジーンはまだか!?。」
「は、は、そ、そ、そ、それが...」
「ダメだ。ロベルト。ジェネレーター解放用意。総員。離脱用意。」
「な、何...。」
「ササーンを失う訳にはいかないからだ!。」
「待ってくださいジャイロ!。ササーンが時間を稼いでくれるわ!。」
「話にならん。これは最後だ。最後の形態だ!。ササーンの。」
ジャイロの目は真っ赤だ。
「最後...!?。」
「え!?。汗」
そんな...。
「そんな...汗。」
ラウルが激しく落胆する。
ガレスとロスターが目を剥いて振り返る。
拳を挙げたまま。
最終兵曹....。
火事場の馬鹿力...。
その形態は自らの命と引き換えに力を得る手段。
己の限界を遥かに越える力に対抗するたった一つの方法。
そして、死へのカウントダウン。
そこまでの差が...。
「そう言うことだ...。」
ジャイロは顔と短く刈り上げた頭を抱え座り込む。
「エマ。早くしろ。」
ジャイロは時々悲観的過ぎる。
「...ん...。ジーンはどうした!。ジーンを呼べぇ!。..んん...な、何やってんだ!。ナイジェルてめぇ!。」
「と、と、とっくにやってるよ!。そんなことは!。み、見つからないんだ!。」
....ギュワアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
...ひっ...
凄まじい爆音。
これは虚勢なの?。
ササーンがこんなに吠えたことは無い。
...ズドーーーーーーーーーーン...
ササーンが大地を踏み締め突進する。
「うわっ。」
ロスターが首をすくめた。
この真紅の巨人に倒せないものがあると思えない。
「総エネルギー量72兆カルーデラ。体長93m。質量1700万トン。」
「大きさも。アンティカに近けぇ。行けんじゃねぇ?。」
ロスターの言う通りかもしれない...。
やはり....。
ササーンなら勝てるかもしれない。
いや、そうに決まってる。
ジーンとササーンは、別師団のダルカンよりも格上。
最もアンティカに近い...。
それなら勝てるかもしれない...。
「ラムダ10。応答願います。こちらラムダ13エマ。ラムダ10。」
繋がらない...。
「ヘザー。ラムダ10との回線を繋いで。急いで!。」
...ドコーーーン...
「はい。」
...ゴゴーーーーーーーン...
「ササーンは全てをぶつける気だ。トルカカを死守するためだけに...。」
ジャイロが水を差す。
頭を抱え俯いたまま。
「そんなこ....そんなこと分からないじゃないですか!。」
ササーンの闘志に水を差すような事を!。
何もそんな!。
「ヘザー。早くして頂戴!。」
何もそんな事!。
「今やってます!。」
「ぼ、ボルボーレ!。速度を上げました!。240、360、420!。ま、まだ上がります!汗」
...ゴゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴゴゴ...
だけど...。
...。
大き過ぎる....。
ササーン、どうにか持ち堪えて...。
...ゴゴゴゴ..ゴゴ...ゴゴゴ...
山脈のようなダンゴムシがのし歩く。
犬神ですら象の横に立つ子供...。
この質量...。
まさに天災。
...trrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrr...
「副長!。高度1900!。積雲に入ります!。」
!
「す、水平飛行へ移行!。リタ。メインを下弦モニターに切り替えて。」
...trrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrr...
「や、やっぱり...!。と、と、トルカカだ!。や、奴の狙い、と、トルカカ!。ち、中心軸、え、延長線の座標...と、トルカカの、ざ、座標と、い、完全に一致!。」
ナイジェルが振り返る。
目を見開いて。
汗だくだ。
...ドゥンドゥンドドドドド...ドゥンドゥンドドドドド... ...ドゥンドゥンドドドドド...
ボルボーレが界面爆発を起こしながら進む。
首を振りながら。
まるで暴走機関車...。
亜空間に身体をぶつけながら。
大気ごと激しく振動する。
...あぁぁぁ...
上弦、下弦にそれぞれ6本の脚。
楓の形の鋭い爪。
まるで鎧のような甲殻。
素焼きのように艶が無い甲殻。
甲殻の切れ目に沿って数千の穴が光を放っている。
間欠口...。
...ぁぁぁ!...
...おぉぉぉ...
「ボルボーレ。火口包囲陣まで1.8。」
「ササーンとボルボーレ激突します!。」
「激突するぞ!。」
「ササーン!。」
「ササーーーーーーーン!。」
「ササーン!。」
「来るぞ!。衝撃波!。」
...うをぉぉォォォーーーー...
...
...
...ッッ...
...
...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
...パシッ...パシッ...パシッ...
大気がフラッシュする。
...うわぁぁぁ...
...キャァァァァァーーーーーー...
激しくスパークする。
大地が削られてる!。
凄い勢いで。
ササーンは身体が半分以上地面に埋まっている。
削られた土が大潮のように噴き上がる。
...ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド...
狂った大地の音。
ササーンがボルボーレの頭を抑えている。
全身で受け止めている。
放電翼からは黒煙。
早くもササーンの甲殻は粉々...。
全身から体液が噴き出している。
何てこと....。
そんな...。
ボルボーレのスピードが緩まない。汗
...あぁぁ...
全く...。
「ぼ、ぼ、ボルボーレ速度落ちません!。」
...キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
「ぁぁぁ...すげぇ音してるぜ....。かっ、か、神様...。」
ガレスが祈っている。
更に音が大きく高くなる。
...キィィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーィィーーーーーーーーーーーーー...
ササーンのシーアナンジンが今にも爆発しそう。
「ササーン質量上がります!。」
!!
ビルムス(微生物:重力虫)を!、細胞の中のビルムスを自らコントロールしてる!。
「ダメだ、自重で潰れてしまう!。ササーンに辞めさせろ!。至急陣を散会!。トルカカを逃せ!。」
「ダメよ!。艦長!。あれを見て!。」
「大変!。ば、バルバロイがいるわ!。山頂!。火口包囲陣側。」
...ぉぉぉぉ...
...ぁぁ...
虎視担と。
奴等の思う壺。
!
「山頂!?。」
や、山!?。
「何だと!?。」
火口包囲陣の横に...?。
「陣の側面です!。」
え?!。
なぜ...。
「なぜ山が!。ゾーグに何で山なんか!。」
どうして見落としてしまったのかしら...。汗
こんな大きなもの。
揃いも揃って...。泣
何てこと...。
「1枚の岩です!。直径5キロ。高さ
400!。」
岩...これが...。
ここに来てバグ...。汗
確かに、こんな物は見たことが無い。
データサブセットには無い。
こんな巨大な結晶....。
結晶!?。汗
目眩がする...。
神殿の柱のような形に崩れてる。
確実に多くのエネリウムを含んでる。
確実に。
特大のブラックドッグ(生体爆弾)...。
岩に半分隠れる形で火口包囲陣。
危険過ぎる...。
ボルボーレどころか犬神が触れただけで...。
「ボルボーレ速度落ちます!。やったぞ!。速度100切ります!。ササーンが止める!。」
「火口包囲陣まで距離500m。」
「は、は、反対側にもいる。ボルボーレ数7000。地中に潜ってる。」
6層のハニカムは直径1.5km。
想像以上に大きい。
ササーンやボルボーレのいる一帯を覆い隠せるほど。
「エマ!。じ、地面に白煙が!。」
...地面に白煙が?。
火口包囲陣の手前から色が変わってる。
!?
あちこちで。
や、やはり...。
大地のエネリウムの含有量も多い。
桁外れに。
「お、温度は!?。』
「地表面平均50度です!。」
まずいわ...汗。
ここも灼熱地獄になる。
広範囲に渡ってダルバザのような緑の灼熱地獄に。
そうしたら一貫の終わり...。
「ロベルト!。エネリウムの含有量お願い!。」
「了解!。」
「ボルボーレ停止!。ボルボーレ停止!。動きを止めたぞ!。ササーンでかしたぞ!。」
...trrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrrtrrrrrrrrrtrrrrrrrrrrrrrrrrr...
ササーンとボルボーレの力は今均衡している。
「凄いぞ。ササーン!。」
「おい!。見ろ!。何だあれ!。」
!!
角...!?。
まるで鷹の爪のような...。
ボルボーレの頭でピンクの強い光を放つ。
い、いつも間に...。
気持ちの悪いピンクに光る触覚...。
「触覚か?。汗」
データに無い。
「何かしら?...このゲージ。今、起動しました。」
ヘザーが。
特異線観測機...。
「...ハッ...バラン線...。」
まさか!?汗
「えっ!。汗。...バラン線が...」
「バルバロイが火口包囲陣に突入!。」
「クソ!。」
「ガレス!。ロスター!。行けるか!。」
『...こち...ら..ユー...イ。ユ....イピ...ル....ィ。サク...とサク...一尉と合...。どう...。』
「オッケーだ!。」
「行くぞ!。」
『...ラム....13ど..う...。ジャ....ーゼ...ダ..聞...え......か?。』
「奴らが陣の中に入ったぞ!。」
「何やってる!。ラキティカ!。」
あの数ではラキティカとて防げない...。
『...バ...バロ....が数...0!。至..援軍....!。500....ロ圏...内.......数のキ....ーク....群!。至急...軍を。...』
それより、ラキティカの火口包囲陣は始動できるの?。
「艦長!。ピアルティ大尉から入電です!」
そもそも...。
出来るの?。
何の訓練も無しに。
『...ザラです!。ラウル中尉!。ラキティカを出してください!。主力級の。....』
「良し行けるぞ!。」
「信じてるぜ!。ラキティカさん達よ!。」
「今こっちは手一杯だ!。トルカカの護衛に!。」
『...サク...ちゃ...護...ない......ばいっ...!。ウチ...人じ....護...切れ....いよ!...』
「オパ!。急げ!。オパ!。」
.....グオ..オ.オォ...ォ..ォ.ォ....ォ..ォー...ーー.ー..ズ...ドー...ーー.ーー...ーー..ー.ー...ン...ゴ...ゴ.ゴ...オ..オ...オォ..ォォーーー...ドーー...ーー.ーーン...グワ...ァァァ..ァァ.ァァァ....ァ..ァ...ドーーーーーーン...ドーー..ーン...ギ...
「何やってる!。急げ!。」
バルバロイが雪崩れ混んで行く。
...エ..エ.エェェ....アア..アアァ..ァ...ァァ..ァ..ァーーーーーーーーーーー..バスーーーーーン...グ..オ.オオ...ォォ...ォ..ォォ..ォー...ーー..ー...ズ..ド...ーーーーーーーーーン...ゴ...ゴ..ゴオ..オ...オ..ォ...ォ.ォーーー...ド...ーーーーーーン...グ..ワ...ァァ..ァァ...ァァ..ァァ.ァァ...
『...な...何!こ...れ。汗。キャ....アァ....ァァァァァァァ..ァァ....ァァーー...ーー....ーーーーー...』
「エマ!。ユーイが!。サクラが危ないぞ。」
ラムダ6は一体何をしてる!。
ユーイ•ピアルティ!。
...エ..エ.エェェ....アア..アアァ..ァ...ァァ..ァ..ァーーーーーーーーーーー..バスーーーーーン...グ..オ.オオ...ォォ...ォ..ォォ..ォー...ーー..ー...ズ..ド...ーーーーーーーーーン...ゴ...ゴ..ゴオ..オ...オ..ォ...ォ.ォーーー...ド...ーーーーーーン...グ..ワ...ァァ..ァァ...ァァ..ァァ.ァァ...
...パゥァー...パァゥワアーーーーーー...パゥワワワゥアワゥァァーーーーーーーーーー...
パワーシードの音。
マジアのテーマが。
...エンダゥ...ロッサ..ハンドウ...アンディナ...ラッセーー...ハッサム...ハッサル...ハンデーーエーーーーーーーーーーー...
火口包囲陣。
ラキティカ達が声を上げる。
「火口包囲陣、エネルギー規模拡大!。1兆カルーデラを超えます。」
...エンダゥ...ロッサ..ハンドウ...アンディナ...ラッセーー...ハッサム...ハッサル...ハンデーーエーーーーーーーーーーー...
い、1兆...。
...エンダゥ...ロッサ..ハンドウ...アンディナ...ラッセーー...ハッサム...ハッサル...ハンデーーエーーーーーーーーーーー...
《...民よ、戦士よ、世界よ、宇宙よ。我、秩序をもたらす者なり。我、安定をつかさどる明王なり。我に従うが良い。...》
『...ユイピィ!。どうした!。ユイピィーーー!...』
イルゴル...。
なぜイルゴルが。
ハッ!。
し、しまった...。
「ユーイ!。どうした!」
『...来...!。...た!。ジーン....!。ジーン...来てく..た!。ジ....ンが..!。』
...エンダゥ...ロッサ..ハンドウ...アンディナ...ラッセーー...ハッサム...ハッサル...ハンデーーエーーーーーーーーーーー...
『...ダメだ、食い止められない!。青がそっちへ行く!。..』
「急いでルーを。急げガレス!。ロスター!。」
...エンダゥ...ロッサ..ハンドウ...アンディナ...ラッセーー...ハッサム...ハッサル...ハンデーーエーーーーーーーーーーー...
「ちょっと待ってくれ。チューニングが。よ、よし!。出来た!。」
...エンダゥ...ロッサ..ハンドウ...アンディナ...ラッセーー...ハッサム...ハッサル...ハンデーーエーーーーーーーーーーー...
「お、俺もだ!。」
...エンダゥ...ロッサ..ハンドウ...アンディナ...ラッセーー...ハッサム...ハッサル...ハンデーーエーーーーーーーーーーー...
「だ、大丈夫だ。もうエネルギーは満ちてる。3兆カルーデラ。後は、起動だけだ 。」
.....グオ..オ.オォ...ォ..ォ.ォ....ォ..ォー...ーー.ー..ズ...ドー...ーー.ーー...ーー..ー.ー...ン...ゴ...ゴ.ゴ...オ..オ...オォ..ォォーーー...ドーー...ーー.ーーン...グワ...ァァァ..ァァ.ァァァ....ァ..ァ...ドーーーーーーン...ドーー..ーン...ギ...
「行けるぞオパ!。」
「オパ!。カモン!。ルーを!。」
...エ..エ.エェェ....アア..アアァ..ァ...ァァ..ァ..ァーーーーーーーーーーー..バスーーーーーン...グ..オ.オオ...ォォ...ォ..ォォ..ォー...ーー..ー...ズ..ド...ーーーーーーーーーン...ゴ...ゴ..ゴオ..オ...オ..ォ...ォ.ォーーー...ド...ーーーーーーン...グ..ワ...ァァ..ァァ...ァァ..ァァ.ァァ...
「オパ!」
「オパ!」
「オパ!。完全に混ざってしまったら、ルー(砦)が...」
.....グオ..オ.オォ...ォ..ォ.ォ....ォ..ォー...ーー.ー..ズ...ドー...ーー.ーー...ーー..ー.ー...ン...ゴ...ゴ.ゴ...オ..オ...オォ..ォォーーー...ドーー...ーー.ーーン...グワ...ァァァ..ァァ.ァァァ....ァ..ァ...ドーーーーーーン...ドーー..ーン...ギ...エ..エ.エェェ....アア..アアァ..ァ...ァァ..ァ..ァーーーーーーーーーーー..バスーーーーーン...グ..オ.オオ...ォォ...ォ..ォォ..ォー...ーー..ー...ズ..ド...ーーーーーーーーーン...ゴ...ゴ..ゴオ..オ...オ..ォ...ォ.ォーーー...ド...ーーーーーーン...グ..ワ...ァァ..ァァ...ァァ..ァァ.ァァ...
「来るぞ!。オパが王笏を持った!。」
「今だ!。オパ!。今だ!。オパ!。ルーだ!。」
...ルーーーーーーゥーーーーーーーーーーーー...
《... 古代ワイナ語 : ルー(砦)。...》
《...古代ハクア語 : ローレライ...》
「来るぞ!。」
オパの声が大地に広がって行く。
まるで波紋のように。
「うをっ...。」
「ま、眩しい...。」
一気に光が広がって行く。
光の膜が凄い激流のように回転している。
直径1.5kmの陣を覆ったまま。
....ギィィ...バリバリバリ...グウェ...バギィ...ゴアッ..バキィン...ギャ...メリメリメリメリ...グワッ...ゴゴ...ゴゴゴゴ...バギィ...ガガ...ミシィッ...メリメリバリバリ...バギィ...ギュ..バギ...バギ...ゴガ.....バリバリ...ギャ...ゴガ....ギィィ...バリバリバリ...グウェ...バギィ...ゴアッ..バキィン...ギャ...メリメリメリメリ...グワッ...ゴゴ...ゴゴゴゴ...バギィ...ガガ...ミシィッ...メリメリバリバリ...バギィ...ギュ..バギ...バギ...ゴガ.....バリバリ...ギャ...ゴガ...
黒と紫色の粉が噴き上がる。
バルバロイを粉々に引き裂いて。
煙のように。
...ドン...トン...トン...
...ドドドドドドドドドドドド....
....バダバダバダバダバダバダバダバダバダ...
機体に、モニターに黒や紫色の肉片が付着して行く。
粉々に粉砕され焼け焦げた肉片。
上空まで噴き上げられ降ってきた。
「掠っただけだぜ....。」
バルバロイを引き寄せて行く。
蟻地獄のように。
「威力が違う...。」
!!
...ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
「し、しまった!。汗」
...ドーーーーーーーーーーーーーーーーン...
...BOBAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA...
...ひっ...
しまった!。
ぞ、ゾアーグが!。汗
思いもしなかった...。
『...そっちへ行くぞ...』
ボルボーレを差し置くとは...。
...ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
「ぞ、犬神が行くぞ!。」
愚かだった...。
「間に合わん!。」
『...リュウ!。リュウ!。耳を狙え!。耳が効いてる!。...』
『...了解!。...』
...BUUUUUBOOAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA...
「艦長!。犬神が!。」
『...ナムジー耳だ!。耳を撃て!...』
オパは脚元のトルカカを庇っている。
小さなトルカカを。
「オパ!。王笏を!。伝えろ!。ガレス!。バスターだ!。今すぐバスターだ!。起動しなくても良い!。バスターをオパに!。」
『...回り込め、ザラ!...』
「オパーーー!。バスターだ!。バスター!。」
「白が!。し、白が!。ね、狙いはトルカカだ!。」
嫌な予感がする。
「オパ!。バスターだ!。」
「ゼルダ隊!。下がれ!。バスターだ!。離脱しろ!。バスターだ!。」
『...下がるよ!。みんな!。...』
「犬神中心まで700m!。」
「あぁぁ!。」
「キャァァァァァァァァーーーーーーー。」
「うわぁぁ!。」
え!?。汗
犬神の腕が伸びた!。
「の、の、伸びた!。」
「手が、手が...。」
白の腕が正にトルカカに。
ラキティカを交わし。
オパは王笏を持ち直した。
あぁぁ...。
...ひっ....。
犬神の腕が!。汗
「キャァァァァァ!。」
「何なの...あ、あれは...。」
う、腕が...。
犬神の腕が...。
まるで巨大なアナコンダのように。
植物の根のように。
無限に枝分かれしてトルカカに向かっている。
...エンダゥ...ロッサ..ハンドウ...バンダル...レッセム...エンデーナーーーーーーーーーーー...
...エンダゥ...ロッサ..ハンドウ...バンダル...レッセム...エンデーナーーーーーーーーーーー...
「陣形を維持だ!。陣で護るんだ!。」
...エンダゥ...ロッサ..ハンドウ...バンダル...レッセム...エンデーナーーーーーーーーーーー...
巨人達が武踏を踏む。
「青も来たぞ!。」
「あぁぁぁ...。」




