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トリスタンの皇帝  作者: Jota(イオタ)
250/364

ダヌアの空に87


...ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド...


ジャミーはフルスロットルで爆走中。


ダンバーに吊り下げられてるシート。


両腕の感覚。


柔らかい皮のクッション。


座り心地は高級車並み。


加速も背中を押されるような感じ。


悪く無い。


左腕、脇腹の痛みを除けば。


...キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...


ティゲルのスラスターがヒステリックに叫んでる。


大音量で。


マジうるさい。


アフロダイレーダーが直接ジャミーを照らしてくる。


ゾルクヌートに突入するから、ティゲルは高度下げてる。


かなり。


『...う..う...う、嘘だろ?。...』


ワルタリさん?。


ウケんだけど。


「あはははははは。」


鼻水。w


『.....。』


「ワルタリさん。鼻水!。w」


どしたの?。


急にバイブス落ちてっけど?。w


『...ファラール。し、し.............し、消滅.......。...』


え?。w


『...え?。...』


...


『...来るぞ!。衝撃波!。...』


『...備えろ!。ユイピィ!。耐衝撃防御!。...』


あ?。


衝撃波....?。


何で...。


...


...


...ガタガタガタガタ...


コックピットの振動がパない。


え!?。


え!?。


...ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド...


...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...


....


...


...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


...ドドドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


何!?。


『...風来るぞ!。防風態勢!。上空に退避する!。...』


この衝撃。


『...うわっ。...』


...ブウゥワアオオオォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーァァッ...


あぁぁ。


地面が45度。


倒れてる。


て、転倒する。


危っない...。


ダンバー。


何この硬さ...。


このスピードで倒れたら粉々になる。


...ドッドッドッドドドドドドドド...


地面が波打ってる。


何?。


これ何!?。


何なのこれ!。


『...なっ、なっ、なんだ!。い、今のは!。...』


『...ファラールが消えた.........。...』


『...バカな?。...』


え?。


地面が流れていく。


え...消えたって...。


普通に戻った。


何が。


『...れ、レーダーから..か..さか...ききら消えてしま、た!。消えた...。泣...』


『...!。アフロダイ1790カルデラ。アフロダイエンジンが爆発したみたいだ?。芯を食ってるこれ...。爆心から半径700m陥没!。キリーク約40体死損!。...』


アフロダイエンジンて....?。


『...あの2人は?。...』


えっ!。汗


『...いや...。...』


まさか...。


まさか。


まさか!。


嘘でしょ?。


嘘でしょ!。


「嘘でしょ?!。ふざけないで!。」


嘘!。


嘘よそんな...。


そんなバカな。


「嘘よ!。そんな!。ウソだよ!。絶対ウソ!。」


逃げ切ったって...。


今度はウチの番だって...。


えぇぇ。


うぅ...うそ。


うそでしょ?。


....


...


「ウソよ。そんなの...。」


何が起きたの。


ウソよそんなの。


あり得ない。


『...お、おい!。ユイピィ!。しっかりしろ!。ユイピィ!。...』


2人はウチの大切な人。


カヌル!。


ミイサ!。


え!?。


死んだの?。


「カヌルーーーーーーーーっ!。ミイサーーーーーーーーっ!。いやぁーーーーーー!。」


叫んでる。


ウチが?。


ウチじゃないみたい。


何で叫んでんの?。


ウチ。


『...まずいぞ!。ジャミーが蛇行してる!。ロールしてる!。..,』


消滅って。


どう言うこと?。


『...あぉぉ。...』


消滅の意味が分からない。


『...ユイピィ!。しっかりしろ!。ユーイ!。...』


ファラールが消滅?。


ファラールには2人が?。


「いやあぁぁ...!。何でこんなことに...。だから来ちゃダメって!。いやあぁぁーーーーーーーーっ!。」


この声誰?。


何叫んでんの?。


うそ?。


ウソでしょ?。


『...ユイ!。ユーイ!。2人とも無事だ!。あれだけのテクニックがあるんだ!。脱出してる!。絶対だ!。...』


どうすれば良い?。


「ウソよ...。そんなの...。」


これウチに起きた事?。


てか、息が苦しい。


呼吸の仕方が分からない。


『...俺が約束する!。ペネループを助けてから一緒に探そう!。絶対に生きてる!。...』


どうしちゃったんだろうウチ。


息が、息が出来ない。


「うそよ...泣。あり得ない...。デージースラッシャーより影響範囲広いのよ?。わあぁぁぁぁ!。泣」


誰?。こんなに惨めに泣いてる人。


死んだってこと?。


2人が...。


『...あ、あ、危ない!。倒れる!。...』


ウチの友達。


かけがいの無い宝物。


ウソでしょ?。


「いやあああああぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーー!。泣」


『...おい!。おいっ!。危ない!。しっかりしろ!。...』


あぁ。


これウチだ。


「ダメかも...。」


生きてる意味...。


「ウチ...。もうダメかも...。」


『...おい!。ジャミーがれていく!。た、倒れるぞ!。ユイピィ!。おい!。ユイピィ!。...』


「ウチにはやっぱムリ..。戦いとか競争とか...。」


『...だ、ダメだ!。あぁ...。...』


「カヌル...ミイサ...。」


『...あ、危ない!。...』


『...おい!危ないっ!。...』


「ウチも...。」


『...ば、馬鹿野郎!。...ユーイ!。と、父さんはどうするんだ!。..ウ...お前の父さんは!。...』


え?。


パパ?。


『...2人は生きてる!。ぜ、絶対だ!。...フゥ..2人の頑張りをお前が無駄にするのか!。...ゥ...台無しにするのか!。...』


え?。


2人の頑張りをウチが?。


『...それでも友達か!。...クッ...娘か!。い、意気地なし野郎!。...ぅく..バカヤロウ!。ホントに皆んなを愛してるのか!。...はぁ...ヒッ...口先だけじゃないか!。...』


友達だよ。


友達...大切な。


小さい頃から一緒の。


ズッ友。


愛してるよ。


愛してるに決まってる。


『...バカヤロウ!。バカヤロウ!。...クッ...途中で投げ出す気か!。ぜ、絶対に生きてるのに...ゥゥ...おまえは投げ出すのか!。おまえの愛はそんなに軽いのか!。...』


ウチの愛...。


軽いの?。


『...おい!。てめぇ!。ゼイン!。慎め!。何てこと言いやがる!。...』


カヌルが一体何をしたって言うの?。


ミイサがどんな悪いことしたって言うの?。


優しいカヌルが...。


頑張り屋さんのミイサが...。


軽くなんか無いわよ!。


軽く無い!。


宇宙より重いわよ!。


死んだの?。


何でよ!。


何で?。


ナジマのバカヤロウ!。


何てことすんのよ!。


許さない!。


絶対に許さない!。


二度とアンタに祈るもんか!。


『...ユーイ!。ユーイ•ピアルティー!。生きてる!。絶対に!。...ゥ...。絶対だ!。...ヒッ...俺が約束する!。...フゥ...。あいつらと!。ミイサとっ!。カヌルとぅ!。..ハ...共に!。と..共に走ろう!。同じ目的の為に!。..フゥ...代わりに俺の命くれてやる!。..グッ...ハイドラのためだ!。みんなのためなんだ!。あと少しだけ。一緒に。共に。...』



...。


.....。


...ゼインも。


ゼインも....。


泣いてる...。


いや、皆んな。


泣いてる...。


《ユーイ》



《ユーイ...》


ウル姐?。


そうだ。


そうだよ。


ウチだけじゃない。


辛いの。


心が痛いのは...。


負けられない。


そうだ。


ウチだけは。


負けちゃいけないんだ。


もう感情がぐちゃぐちゃ。


バイブスも何も...。


でも平気。


バイブス...。


見ててカヌル。


見ててミイサ。


ウチは成し遂げる。


そして必ず戻る。


アンタ達を見つけに。


だから待ってて?。


待ってて。


少しだけ。


「助けに戻るから!。必ず戻るから!。」


涙が止まらない。


『...神よあの娘を救いたまえ。...』


『...ユイピィ!。...』


ごめんね...。


行くよ!。


辛くても。


前に!。


前に進むんだ!。


みんなのため。


ハイドラのために!。


「GO!。ジャミー!。GO!。」


《...ダァッ...》


...バッスゥウン...


...キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...


「ゼイン!。行くよ!。いてきて!。最後まで。」


ナジマ。


力を貸してよ。


...ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド...


アンタがホントの神様なら。


『...ジャミーが!。見ろ!。ユーイが持ち直した!。加速してる!。...』


『...やった!。やったな!。...』


ホントに秩序を守る戦闘神なら。


『...ジャミー84。走行安定!。...』


そして、上手く行ったら2人を連れ戻して。


ハイドラに。


パパを護って。


お願いだよ。


『...いいぞ!。...ユーイ!。偉い...ウ..ぞ!。ユイピィ!。良し!。..クッ..俺が護る!。おまえに指一本触れさせない!。...』


声が震えてる。


ごめん。


ゼイン。


そして、ありがとう。


「突入するよ!。いて来て!。」


どうして。


涙が止まらない。


『...りょー。笑...』


でも、しっかりやり抜くから。


『...偉いぞ。ユイピィ!。りょー。笑...』


突入する。


黄金のドーム。


エネリウム粒子の膜。


キリークの待つゾルクヌート第2層へ。


『...行くぞ!。...』


泣かないで...。


ムッフィちゃん。


見ててよね。


GO!。


「おぉりゃあああぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!。」


...ボボボボボボボボババババババババババババババババババババババババ...


見えない。


....ババババババババババババババババババババボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボ...


何も。


まるで金色の絵の具。


濃い鱗粉の中。


途切れない。


纏わり付いて離れない。


大きなカーテンの中に迷い込んだ。


最初の時より濃くてしつこい。


このクヌンとエネリウムの膜。


電波もアルマダイもアフロダイも通さない。


レーダーだけじゃない。


全てのセンサーが反応しない。



おかしい。


とっくに抜けてる筈なのに。


「ジャミー行くよ!。」


《...ダァッ...》


良い返事。


フロントスラスタ全開。


...バウーーーーーーーーーーーーーンン...


...バウンッ...


メインスラスター逆噴射。


...バーーーーーーーーーーーーーン...


...ゴッ...


折れた。汗


全制動。


かーーーーーーーーーーらーーーーーーーーーーーのーーーーーーーーーー。


ヒールターン。


...バウッ...


...バチッ...


良し!。


引きちぎれた。


一気に広がる。


視界が。


全方位に。


急にパスタップが、ムッフィちゃんが激しく光り始める。


『...何か来たぞ!。マークしろ!。...』


『...作戦GQだ!。マークじゃない!。援護しろ!。...』


うっ。


前にキリーク。


いきなり。


『...来たぞ!。あれだ!。ジャミーゼルダ隊38号 !。あれだ!。z38!。あいつを援護するぞ!。...』


ミラージュ隊!。


『...あいつを守れ!。...』


ムスタファと隊列を組んでる。


「みんな!。お願い!。ありがとう!。」


普通は無い組み合わせ。


『...女だぜ。汗...』


『...すげぇ...。ヒールターンしたぞ。汗...』


ミラージュがミサイルを撃って、ムスタファ が着弾させてる。


キリークを妨害して。


ミラージュの隊列がキリークを通り過ぎる。


....シュウゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


...シュウゥゥーーーーーーーーーーーーーン...


...ババババババババババババババババ....


...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


あぁぁ...。汗


キリークがエネリウム線を放つ。


阿修羅の様な頭を回転させながら。


爆炎が噴き上がる。


ミラージュが粉々に。


次々と...。


みんな。


ごめん。泣


う、ウチ...絶対に成功させるから...。


地平の青い光の塊。


エネリウム線を浴びて波打ってる。


キリークの脚元から見える。


ファザスだ!。


あの光のドーム。


弱々しい。


キリークのエネリウム線を受けるたび光が弱まる。


消耗してるんだ。


もう一刻のよーよーも無い。


でも、間違いなく防御翼のファザスフォーメーションシールド。


ペネループがいる。


あそこに。


計器が回復して行く。


30mの鉄の塊も空中で急旋回してる。


...バーーーッ...


ティゲルも振り払った。


ゾーグの鱗粉が飛び散る。


引きちぎれてもなお寄ってくる。


静電気をまとったビニールみたいに。


『...ユイピィ!。同期を...。...』


...シュ...シューーーーーーーーーーーーーーッ...


「りょー!。」


白い煙が一直線に飛んでいく。


...ドーーー...ーーーーーーーーーーーーーーーーーン..


鼓膜が破れそう。


腹も骨も振動する。


あれはメッサーラ。


反重力戦闘機。


鏡のような反射装甲。


銀色のアラブの笛。


デージースラッシャーを撃ち込んだ。


キリークの頭に。


待って!?。


い...一体何匹いるの?。


『...6体いる!。汗...』


6体...。


ノイバンシュタール城より大きな金属グモ。


『...ユイピィ!。チャンネル変えるよ!。パスタップpur432!。聞こえる?。ユイピィ!。パスタップpur432!...』


「りょー!。」


...ゴ...ゴゴ...ゴゴゴゴ...


雲の塊が飛んでいく。


今度は。


一気に加速する。


ホップする。


...ズゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


ミサイルだ。


オリファントからの。


あのミサイル航空戦車はもう残弾が無い。


貴重な最後の一撃。


ブラックドッグ。


『...防風体制!。来るぞ!。ユイピィ!。...』


...ヒッ...


間に、間に合わない...。


...ピーーーーーーーーーーー...ガチャ...


サジェスターに影響範囲。


手前のキリークの陰だ。


爆風と振動。


デージースラッシャーの比じゃ無い。


キリークの動きが止まった。


流石に。


ムスタファ、オリファント、メッサーラ、ティゲルツー。


アジサイに群がる昆虫みたい。


ミサイルやバルカンの光で眩い。


どこかで見たような光景。


...ババババババババババババババババ...


...シュウゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


...シュウゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


...バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ...


6体のキリークがエネリウムを立て続けに吐いてる。


こんなに頻繁に。


まるで風車のように。


巨大なバクテリオファージが、頭を回転させて熱戦を吐く。


毒針を振り回す。


...バウゥゥゥン...


ティゲルワンが食らった。


電撃と火柱が上がる。


ティゲルがマッチ箱のように回転する。


8本の尻尾。


三つ編みみたいな尻尾。


海中のイソギンチャクみたいに揺らめいている。


重い尻先塊の先に付いた毒針。


工事現場の破砕球みたい。


シュール。


煙を上げて散っていく。


勇敢な魂が。


飛んでいる虫みたいに簡単に...。


何としてもウチが成功させなくちゃ。


『...ユーイ!。クロックアウト起動!。...』


でも何でこんなに苦戦してるの?。


「了解!。」


ルイスもカルバオレオもいるのに。


...ガチャ...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


...ウヮアン...ウワン...ワン...ワン...ウヮアンァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...


....ゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...


頼むよ!。


クロッカー!。


ペネループに繋げて!。


...ゴン...ゴゴゴゴ...


...ドン...ドーーーーーーーーーン...


『...vx14。vx14。ピーカーを...援護。...』


キリークと戦うピーカーが映る。


右の第2モニター。


ピーカーはアンドロイド戦車。


鋼鉄のハエトリグモ。


50m級の巨大重戦車。


...ドゴーーーーーーーーーーーン...


キリークがピーカーを蹴る。


ピーカーが後ずさる。


地面を剥ぎ取り巻き上げながら。


土砂を噴き上げながら。


『...ピー...カー...援護。...ーカー...粒子線...吐けない。...』


2対1。


ピーカーが一体のキリークに押されてる。


学習したピーカーならキリークなんて敵じゃないはずなのに。


こんなに押されるなんて...。


粒子線を撃てないだけで。


『...ユイピィ!。右だ。5度右。全速前進!。あと8分だ!。...』


10式が援護してる。


ミニチュアみたい。


「りょー!。」


8分!?。


時間がない。


ひ、光が屈折し始めた。


ペネループの正面。


...ゥゥゥウワンウワンワンワン...ゥゥゥーーーーーーーーーー...


...ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...


クロッカーが!?。


クロックアウトが...。


うわぁ。


だ、ダメだ。


《...rejected...》


《...rejected...》


まさか...。


「ダメだ!。効かない!。クロッカー!。クロックアウトが!。」


!?


何あれ!。


『...ユーイ!。再起動!。クロッカー再起動!。...』


「りょー!。」


半透明のデカい何か。


『...ノーマークだった!。キリーク!。ペネループ前方にキリーーーーーク!。...』


え...?。


実体化する...。


『...キリークだ!。...』


空中のキリークが露わに。


『...見ろ!。うをぉぉ。...』


...ゴゴ...ゴゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴゴゴ...


『...急降下!。ペネループに急降下!。...』


えぇ...。汗


まるで空を走る巨大ヤドカリ。


『...大丈夫だ!。ルイスだ!。ルイスが見える!。レオパードのルイスがいる!。...』


!?


ルイス。


ウチらのエース!。


よ、良かった...。汗


ルイスにかかれば、キリークなんてただの虫けら。


『...見ろ!。余裕だぜ!。笑...』


ティゲルの映像。


19体の手下を従えてる。


ピーカーそしてジャミナキラ。


ピンクのラインが入った巨大なクワガタ。


レオパード1号。


ハイドラ軍の女王様。


悠然と構えてる。


とても風格がある。


でもなぜ臆病なキリークが...?。


...ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...


《...rejected...》


《...rejected...》


!?


えっ!。


「ぜ、ゼイン!。クロックアウトが!。」


『...分かってる!。ユイピィ。トランジスタで渡せ!。それしかない!。...』


やっぱり...。


分かってる!。


この重い揮発記憶装置をペネループに渡すしかない。


...ピッ...ピッ...ピッ...ピッ...ピッ...ピッ...


別のアラート!?。


パスタップから。


ペネループ!。


『...ユイピィ!。pur432以外切れ!。何やってる!。集中しろ!。...』


やってるわよ!。


切り換わんないのよ!。


「無理!。ムッフィちゃん壊れてる!。」


キリークがペネループの頭上に。


危ない!。


『...おい。なぜ動かない?。...』


!!


レオパードが動かない!?。


何で!?。汗。


ピーカーも....。


『...ユーイ!。キリークの下をくぐれ!。...』


えぇ。


こっち見てるじゃん。


デカい目。


如来に擬態した化け物。


正面と側面の顔。


同時にこっちを見る。


撃たれたら終わる。


エネリウム線。


『...こっちで引きつける!。...』


ぺ、ぺ、ペネループが!。


「キャアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!。」


『...el70援護する!。z30どこだ!。...』


『...ムスタファ イエローイーグル隊。全軍で援護する!。座標を!。ジャミー!。どこだ!。...』


そ、そういうことなんだ。汗。


だからチャンネルを...。


...ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...


ロックオンアラートが!。汗


ヤバい!。


ヤッばい!。


ペネループ!。


『...おい!。...』


ペネループ!。


『...うをぁぁぁぁ!。...』


黒いゴムみたいな蛇腹。


ドームの天井みたいにでっかいキリークの腹。


呼吸してる。


あぁ...。


『...ヤバいぞ!。...』


『...ヒッ...』


...ブウゥワッ...


何!?。


『...ユイピィ!。ユイピィ!。集中しろ。...』


何だよ!。


まともに見てたらキリークの下なんかくぐれねーよ。


こっち見てる。


マジデカい。


聳え立ってる。


大丈夫?。


こ、こいつの下潜るの?。


...ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド...


ジャミーはほぼ最高速。


643km/h。


「行くよ!。」


マジ最悪。


『...おお!。一気に行け!。...』


「さ、下がってる!。高さ。」


『...こ、こいつしゃがんでやがる。...』


高さどんどん下がる。


『...おい!。おいっ!。...』


うわあぁっ。


『...ユイピィ!。行けるか!。おい。汗...』


行くしか無いじゃん。


うわやっべぇ。


「ジャミー!。メインスラスター!。GO!。」


《...ダァッ...》


この子。


声の方が反応早い。


『...地高6m!。む、む、無理だ!。無理だ!。無理だ!。回避っ!。回避いぃっ!。汗。ジャミー!。ユイ!。ぬあぁぁ。...』


...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


...キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...


『...バ...何を。汗。...』


間に合わない。


こうするしか。


「オーーーリャアァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ。」


...ザァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーズズーーーーーーーーーーーーーー...


...ババババババババババババババババババババババババババババババ...


土砂がシールドに激突する。


...ピシィ...


フロントシールドに亀裂。


『...すっ、す、スライディングしてる!。ジャミーが!。左に大きく湾曲!。キリークの脚にぶつかる!。...』


『...ユイピィ!。ユイピィ!。ユイピィ!。危ない!。危ない!。あぁぁ。...』


角度も高さもギリ!。


『...地高3.5。げ、げ、限界だ!。あぁぁ....あ、あ!..。...』


...バキイィィッ..,


...ガンッ...


...


トップホーンが吹っ飛んだ。


ジャミー84のメインレーダー。


アフロダイレーダー。


....ガゴッ...


...ガゴッ...


ヒッ...。汗


キリーク脚の棘!。


うわぁああああああああああああぁぁぁ。


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