ダヌアの空に86
「か、カヌル!。汗」
『...キャアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァ!。...』
「ミイサ!。ミイサーー!。汗」
『..おぉぉ...』
....ゴゴゴゴ...ギュワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
...ギィヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアガガガガゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
キリークの咆哮。
集音器から。
この大型タマゴいっぱいに反響してる。
『...おい!。どう...た!。...』
も...モニター、サイド...。
サイドツー...。
あぁぁ...!。汗
「か、カヌルっ!。ミイサっ!。」
ファ、ファラールが!。
黒煙を噴きながら回転してる。
どうして...!?。
心臓が沸騰する。
急に。
走ってなんかいられない。
『...どう....た!。U...23!。...』
キリークが迫ってる。
ファラールに。
二本の巨大な前脚を持ち上げてる。
タワーみたいな前脚。
....ゴゴゴゴ...ギィヤアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーー...
キリークのおぞましい雄叫び。
地面には土砂が舞り注ぐ。
激しく。
如来に擬態した巨大な昆虫。
鋼鉄のビショップ。
50mのバクテリオファージ。
阿修羅頭の如来クモ...。
ハノイ大聖堂よりも大きい。
あの高い場所から、あの大きな顔、あの大きな目。
睨まれたら、すくんで、身動き取れなくなる。
生き物として怖い。
あんな大きな奴。
...ゴゴゴゴガガガガガガアアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーー...
ここまで咆哮が轟いてる。
奴は氷の上を滑るように移動する。
音速で。
あんなに大きくて重いのに。
脅威になるのは戦いの終盤。
ゼインはそう言ってた。
なぜかは教えてくれなかった。
今だって脅威なのに。
...ゴゴゴゴ...ゴゴゴゴ...ゴゴ...
あぁぁ...。
持ち上げた前脚を振り下ろす。
掘削機みたいに。
『...あ!。おあぁ...!。..,』
『...に、逃げ!。避けろ!。汗。...』
「か、カヌル!。汗」
『...危ない!。』
雲が出来るほどの落下スピード。
ぁぁぁ...。
「カヌル!。キャアァァァーーーーー!。」
...
...
...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
大地に突き刺さる。
大きな岩が空まで噴き上がる。
「カヌル!。」
ティゲルツーが機体を翻す。
ファラールの方へ。
『...ユーイ!。気に...ず走れ!。あ..3分だ!。...』
む、無理...。汗。
...ドッドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
2頭の前脚。
あぁ...。
...ズズーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
次々と...。
地面にめり込む。
大地が持ち上がり土砂が噴き上がる。
スモークみたいに。
接触してたらファラールはそこで終わり...。
お願い...。
...
ねぇ...。
!
き、来た!。
...ゴゴーーーーーーーーーーーーーー...ゴゴゴゴーーーーーーーーーーーー...
ファラール。
砂嵐を突き破り一直線に。
カヌル!。
ミイサ!。
『...見ろ!。出てき...ぞ!。前方...ファラール!。方..203度。速...456km/..。ペネル...プの方角。逆方向...!。...』
よ、良かった...。汗
...ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド...
『...一体何を...どうや..て。...』
『...ぶ、ぶつか..!。キリー...が!。...』
...ズズーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
『...ユーイ!。走れっ!。...』
「りょー!。」
『...おい!。ゼイ...!。タイタ...ツーの演算結果..同...だ!。これ。...』
また激突する。
...ゴッガッッツーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
硬い衝撃波。
腸を直撃する。
もう1.7kmも離れてるのに。
サイドツーモニターに映るキリーク。
まるで山の衝突...。
『...演算結...6件?。...』
...ギャアアアアアアアアアアアアアゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
『...見て..れ!。これ...ファラー...の動..。...』
ティゲルツーは急旋回してる。
話す余裕なんかないはずなのに。
反重力板の操舵は簡単じゃない。
下手したらアドバタイズが逆に吹いて、地面に叩きつけられる。
『...ユーイ!。進路1.2南方向に修正!。...』
「りょー!。」
...キィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
...ドドドドドドドド...ドドドドドドドド..ドドドドドドドド...
緑の三日月を背にして。
蛍みたいな。
いくつもの。
黄金世界の暗闇。
地面は流れてる。
激流みたいに。
...ドドドドドドドドドドドド...
アフロダイレーダーが地面を照らす。
全長12mのロボット。
人型装甲兵(大型強化スーツ)。
その重さを感じさせないほど爆走してる。
大地を蹴散らして。
84は、頭の大きなダチョウか、4つ目の宇宙人。
脚は前に曲がる。
羽根を広げて走る。
背中のスラスターがランドセルみたい。
今、最大出力で噴射してる。
ウチはまるで安全運転のお守り。
車のフロントガラスにぶら下げられてるやつ。
吊るされてリズミカルに揺られてる。
揺りかごみたいに。
タマゴ型ドームの中。
コックピットは普通の部屋の半分の大きさ。
夜でも広いモニターからの眺めは快適。
時折、肋や左腕から電流が流れる。
でも平気。
バイブス効かせてっから。
『...俺たち...音叉爆..で奴ら...引き離...!。ペネル....プ...ら!。...』
カヌルの声。
ラジュカムから。
時々不思議に感じる。
この通信装置のおかげで、みんな同じコックピットにいるみたい。
サイドモニター...。
『...出来...のか!?。...』
ティゲル...。
『...それしかな...でしょ...?。やる.し....ない。ウチらが...。...』
ミイサ...。
キリークが押し寄せても、ペネループは終わる。
ハイドラが負ける。
絶対に達成しなくちゃならない。
ウチもカヌル達も。
...ギュワア..アアアァァァァ...ァァァァァ...ァゴゴゴゴ..ゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーー...
...ギュワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
ブチ切れてる。
キリークが。
いつの間にか5体に...汗。
!
また別のキリーク。
最初からトップスピード。
ファラールの倍。
追われてる。
ミイサ!。カヌル!。
「に、逃げてっ!。汗」
...ギエエエアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーー...
『...追いつか...る!。...』
あ、あぶ...。
!
はっ...挟み撃ち。
危ない!。
「カヌッ......き、キャアァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!。」
『...おわ!。回っ。...』
...ドドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
『...滑って....た、ターンを?。汗...』
違うわ...。
あれは...。
あれはただのターンじゃない。
スピンターン。
陸車でも出来る人はそういない。
出来るのはプロレーサーやウチやカヌルみたいなエンスーだけ。
しかもドリフトしてる...。
こ...。
こ、これがカヌルの実力...?。
ホントの力?。
知らなかった...。
まるでラリー車のように。
ファラールは装甲車なのに。
...ガゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
す......凄い。汗
...ガツーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
キリークが激突していく。
次々と。
『...進路183度..ん回...た!。UL23..。ペネ...ープ...逆...。今度..。...』
この操舵じゃ乗員に過酷なGがかかる。
きっと射出ゲルが最初から出っぱなし。
ゲルは泡状。
衝撃を食らうと柔らかくなる。
人の固さを超えないスピードで変形する
代わりに出る熱はものすごい。
神様。
ウル姐。
ミイサとカヌルを守ってあげて。
姐さん知ってるでしょ?。
ミイサはそんなに頑丈じゃないの。
どうか守ってあげて。
あの優しい頑張り屋さんを。
お願いします。
....ゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
....ガキィ...ゴゴゴゴ...バリバリバリバリ...ババババ...
激突して粉を噴き上げ...。
いや、体液!?。
体液が噴き上がってく。
噴火みたいに。
甲殻が割れてく。
...バキ..バキ...ゴゴ..ゴン...ゴンゴン..バギィッ...
お互いの巨大な爪がめり込んで行く。
...ズズズズズーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
また激突した。
『...ファラール!。ファラー...北上..!。キリークの下...!。動けない奴...下..走ってる。....』
『...見てく...。ファ...ル...タイタスツー...プライオリティーアタッ....を.1つ...選ん....る。...』
また別のが...。
....ゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
『...おまえタイタスツー...演算装置...無理......』
...ズズズズズーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
また割れた甲殻から体液が...。
『...違う。送っ..ない。...』
足元を爆速で進む。
キリークの。
『...何だっ....?。教えないの...なぜ.....る。汗...』
また方向を変えた!。
『...タイタス...ーに無い回避もある。汗。...』
全方位に進路を変えている。
『...ホン...か?。そ..。...』
ミイサだよ。
...ガゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
また激突する。
次々とキリークが引っかかる。
これって凄いことだよ...。
紛れもなくミイサ。
『...それだけじ...ない。ファラール...動き..キリーク...激突さ..てる。まる..罠だ...。』
『...まさか!?。ファ...ール..ペルセ...と。...』
違う。
ミイサだよ。
ミイサの家は昔からハイサァル(交通管制官)をしてる。
とは言ってもトランシーバーと、古いコンピュータ、そして信号機。
そんな普通の道具使って。
ハノイシティの第四ジャンクション、メガグスゥの。
メガグウスゥはあらゆる物が通る交差点。
ハノイ、いやハイドラで1番大きいかもしれない。
反対側か見えないほど。
太い立体道路の交差点。
片側54車線。
4つの道が交差してる。
空路もある。
1日1200万の交通量。
フライヤー(飛行艇)、エルカー(航空車)、エルタンカー(飛行タンカー)、スロードープ(低層飛行車)、陸車、陸のバス、スピーダー、トリュック(動物か昆虫の引く車)、自転車、歩行者...。
ハイサァルは全部、部族軍によってスーパーコンピュータに置き換えられた。
でもミイサのパパの所だけ残ってる。
一旦変わったけど戻った。
事故が起き過ぎてどうしようも無くなったから。
ミイサの家はパパ、ママ、おばあちゃん、ミイサと弟のケヌ。
そして小さな弟妹達。
交代で。
ミイサは文字が読めない。
忙しくて学校に行けないからじゃない。
記号識別障害て。
読めるのはおばあちゃんだけ。
ミイサのママもパパもケヌも。
ミイサの家族はみんな。
だから、ミイサの家はみんなにバカにされてる。
騙されたりもする。
そして、あんな難しくて忙しい仕事してるのに貧しい。
でも違う。
地図の間違いを秒で見抜く。
数字の洪水を秒で公式にしてしまう。
まるで積む積むゲームみたいに。
どこの安全地帯に何台止まってる直ぐに分かる。
学校で誰の噂で誰と誰が喧嘩するかまで。
ミイサは全部知ってる。
『...出たぞ!。...』
キリークの群れを抜けた。
でもまたキリークが...。
囲うように突進して行く。
カヌルはまたスピンしてる。
今度はメビウス?みたいな軌道。
『...真っ青だ。ハウザーもアストン•マーシャルも。...』
『...装甲車だぜ。あれ。一体、どんなチューニングをしたんだ。...』
ファラールが北上して行く。
キリークの激突の連鎖は止まらない。
キリークがファラールを狙ってる。
爪。
脚。
毒針。
またスピンターンとドリフト。
低空飛行からの、片輪ドリフト、スピンターン、ウイリー、ジャックナイフ。
まるで曲芸。
ファラールが踊ってる。
ローライダーのホッピングみたい。
しかも高速。
信じられない。
装甲車があんなに跳ねるなんて。
宙返りして着地する。
...ブゥウォオオオオーーンン...
...ブウゥウウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
『...はっ!。汗...』
うわあぁぁ!。
『...あ、危な...』
次々と姿を現わす。
キリークがファラールの上に。
「キャアァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーー!。」
『...うわっ。...』
こ、これが次元潜航!?。
突然姿を現した。
ファラールの頭上に。
空中に。
『...カヌ...!。撃....て!。今よ!。...』
『...良...キターーーーーーーーーーーーーーーーー!w。食い..がれ!。おーりゃあ...あぁ...ぁーーーーーー!。』
...バスッ...
サイドランチャーからミサイルが。
...シュウゥ...
白い煙が螺旋を描いてキリークの頭に。
カーブしてホップする。
...ゴガッッッ...
....ゴゴガガガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンーーグゴゴワワワワワワワワワワワワーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
音叉爆雷!。
ギユユュュワワワワワワワワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーーーーーーーーーーーンンーーーーーーーーーードウウゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
直撃を受けたキリークの顔が吹き飛ぶ。
群れが音叉爆雷の方へ集まる。
狂ったように。
何かに飢えてるように。
...ダーーーーーーーーーーーーーーーーン...
キリークが激突する。
全てのキリークが一斉に動く。
...バギィッ...
激しく。
...ギエエエアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーー...
キリークの咆哮。
...ゴギィッ...
玉突き事故みたい。
...ガッッ...
混乱してる。
異様な興奮状態。
...ギュワア..アアアァァァァ...ァァァァァ...ァゴゴゴゴ..ゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーー...
猛り狂ってる。
....ゴゴゴゴ...ギィヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤヤアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
一体が前脚を振り上げた。
『...あぁぁ...。...』
...バギィッ...
別の個体の身体を突き刺さしてる。
...バリバリバリバリバリバリ...
何回も執拗に。
...ブシューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
体液が噴き上がる。
...シュンッ...
...バボッッ...
...ガッツーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
尻尾が。
クソ重い巨大ハンマーが。
鋼鉄の毒針が別の個体の顔面にめり込む。
阿修羅のような首が傾く。
...ガバァッ...
小さな個体の頭を食いちぎった。
頭のない個体から体液が噴火してる。
仲間割れを始めた。
『...殺し合いを始めた!。...』
ファラールは北上してる。
悠然と。
今までの平均時速は430km/h。
またファラールを追う。
キリークの群れが。
安定してペネループから群れを引き離してる。
キリークの群れは約2000。
100体近く死んでる。
仲間割れで。
...キィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
ティゲルツーが戻って来た。
『...ユイピィ!。あと7キロ!。前方のゾルクヌートだ!。...』
ゼインの声。
...ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド...
ジャミーは爆走してる。
「りょー!。」
....ゴゴガガガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンーーグゴゴワワワワワワワワワワワワーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
音叉爆雷。
『...4個目だ。...』
『...安定して遠ざけてる。...』
『...いいぞ!。...』
?
...キキ..キ...キューイ...キ...ーイ...
何この音?。
『...数2300。増えてる。...』
距離は11キロ。
遠ざかって行く。
確実に。
?
『...キューイ...キ...ューイ...キキキキキ...』
ラジュカムも拾ってる。
『...ファラールの時速上がった。613km/h。ほぼ最高速だ。ぶっちぎりだ。...』
『...キリークも加速し始めた。追いつかれる!。...』
...ギユユュュワワワワワアアアアアアアアアアアアアアアアアアーーーーーーーーーーーンンーーーーーーーーーードウウゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
音叉爆雷。
振動が激しい。
こんなに離れてるのに。
『...5個目!。..』
『...良し!。キリークの速度。200まで落ちた。...』
『...効いてる!。ゾルクヌートの中だからだ。...』
『...キキ...キキ..ーイ...キュー...ューイ...キキ...キキキ...キキューイ...』
『...何だ?。この音?。...』
『...ノイズだろ?気にすんな。集中しろ。ゼイン。間も無くだ。...』
『...しかし...。...』
『...やったぜ!。何てすげぇ奴らだ!...』
『...キキ..キキ..キー...キューイ...キューイ...キューイ...』
《...音声変換中...》
《...言語変換中...》
え?。
言語...?。
パスタップが反応してる。汗
『...距離15キロ。...』
....グゥウワワア...アアアアアアアアアアアアアアア...アアアアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンーーグゴゴワワ...ワワワワーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
『...ファラールがキリークの3キロ先を走ってる。...』
『...逃げ切ったな!。あの子ら!。ザック!。』
『...ユイピィ。今度はこっちの番だ!。あと15秒で突入する!。...』
「おけ!。」
『...また..リーク..速....上がっ...る。群....空..を開け始...た。...』
『...あいつらやってくれたな!。ワルタリ!。...』
サイドモニターが、両方ティゲルツーに切り替わった。
『...さっき...り激し...揺さ....て...に..し。...』
4人乗りだけど3人で操舵してる。
ハイタッチしてる。
両サイドの2人。
色白、細身の高身長ザックさんと、色黒ずんぐりの口髭ワルタリさん。
ワルタリさんは目がぱっちり。
かわゆす。
やり遂げた感...。
後はウチが頑張るだけ。w
2人とも凄い!。
『...中....一体..凄....賢い....るのよ。こいつ何とか......い?。誘い....乗...ず....指示....る。これ...聞い....。』
『...真の勇者だ!。ミイチとカヌーは!。...』
ワルタリさん名前違う。w
....グゥウワ...ワアアアアア....アアアア.....アアアアア...アアアアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンーーグゴゴワワ...ワワワワーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
最後の爆雷。
『...良しもう大丈夫だ。笑...』
『...今度はこっちの番だぞ。...』
ゼインも笑ってる!。
もう大丈夫!。w
『...こ....言..喋........る。あ...金色..奴。...』
《...不明言語 : ...モウ...バクライ...ナイ...コロセ...》
え?。
『...ミイ...っ!。ミ...サしっ...り...!。ミイサ!。頼...目を覚ま...て...れよ。どっちい...ばよい...だよ、ミイサ!...イサァ!。俺1人じ...無理..よ!。...』
えっ?。
まさか...。
『...う..う...う、嘘だろ?。...』
鼻水!。笑。
『.....。』
「ワルタリさん。鼻水!。www」
どしたん?。
急にバイブス落ちてっけど?。
『...ファラール。し、し、しし..消滅。...』
え?。
『...え?。...』
...
『...来るぞ!。衝撃波!。...』
『...備えろ!。ユイピィ!。耐衝撃防御!。...』
...
...ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
...ドドドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
『...うわっ。...』
...ドッドッドッドドドドドドドド...




