ダヌアの空に52
...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
ムスタファのデージースラッシャーが炸裂する。
キノコ雲が立ち上がって行く。
巨大な小麦粉の袋を空から落としたみたいに。
...ブゥウワワワワワオオォォォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
猛り狂う爆風。
サムサとナムジーがゴーグを追い込む。
ローラースケーターが羊を追い込むように。
デージースラッシャーの降り注ぐ死の谷に。
ゴーグの群れを一網打尽に。
...バッスーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
僕のジャミーのシールドに白いゲルがこびりつく。
シンニアジャの脳だ。
パルチザンの斬れ味が落ちてきた。
「後はインノァだけだ!。 」
『... 後はインノァだけだ!。 ...』
...プウゥゥ...ルルルルルル...
シンタ2号が返事をする。
おまえに言ったんじゃないけど...。
わがままでマイペースっぷりが弟のシンタそっくり。
シンタは来年小学1年生だ。
『... こっちはキリが無い。 ...』
ナムジーが。
『... 僕が行く!。ザラ!。サムサ!。援護を!。 ...』
...ズゴーーゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
スラスターがゾーグのクヌンと砂を噴き上げる。
ヤマトのジャミー84が飛び上がった。
12mのその白い機体が空中でゆっくりと回転している。
上空500m。
後方伸身宙返りだ。
反動でサンダーバークを叩き込む気だ。
ヤマトの動きは無駄がなく繊細。
そして...。
...ズッ...
...ズバドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
プリズムが走り大気が歪む。
強力だ。
普通のパイロットとは格が違う...。
インノァの頭部でサンダーバークが炸裂する。
...バシシィッ...
...バシ...バシ...バシ...バババババババババババババババババババババ...
!!
あ...!。
火花だ!。
違う!。
いつもと!。
ま、まずい!。
あ...。
...
...
...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
ヤマトが吹き飛ばされた!。
黒煙を纏いながら...。
「ヤマトーーっ!。」
『...ヤマトーーっ!。...』
『... ヤマトーーーーっ!。 ...』
『... ヤマトーーーーーーーーーー!。 ...』
84が激しくきりもみしながら彼方に弾き飛ばされていく。
まるで白いバッタのように。
小型とはいえかなりの重さのはず。
そしてあの高さ...。
このまま落ちたらヤマトは...。汗
!!
ヤマトの機体が光る。
火を吐く。
あちこちから。
...ガスゥーーーーーーーーーーーッ...
...バス...バス...バスゥーーーーー...
...バスゥーーーーーーーーー...
...バッ...バス..バス..バス...バス...バ.バ..ババ..バスッ...バスッ...
...バスゥーーーーーーーーーー...
スラスターが空中で目まぐるしく点火する。
ヤマトの84は一瞬で体勢を持ち直した。
一気に黒煙を振り払う。
無事なのか...。
『...す、スゲェ...』
イルゴルだ。
た、確かに...。
イルゴルとサクラはまだルーキー。
彼等にとってザラもヤマトもスーパースターだ。
いやモンスターかも。
『... 大丈夫か!。ヤマト!。 ...』
『... ヤマトさん!。 ...』
『... ダメだ。サンダーバークが効かない!。...』
『...危ない!...』
...ババババババババババババババババババババババババババババ...
!!
インノァが光の膜を纏っている。
インノァの放電で土煙が立ち上がっている。
『...エネリウム線だ!。援護を!。...』
正面はサムサとサクラだけ!。
サムサはかなり後方にいる。
『...無理だ!。頼む!。サクラ!。...』
サムサとナムジーはムスタファ隊と連携して残りのゴーグ全てを相手にしてる。
もの凄い数...。
10000はいる。
サクラが正面イルゴルが背面の援護だ。
『...で、で、デージースラッシャーで!?...』
『...ダメだ!。ヤマト達が吹き飛んでしまう!。...』
『...ど、ど、どうしよう!。...』
...バウゥーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
『...うわぁぁ!。...』
...ブゥウワゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
銀のクワガタ...?。
デカいのが2匹...?。
!!
『...ハンドアックスだ!。...』
...バウゥーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
...ブゥウワゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
...ググググゥゥゥゥ...
...ギュイィィィィィィィィィィィィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
『...ま 、ま、曲がる...。す、スゲェぇぇ...』
ハンドアックスが急激に角度を変える。
激しく回転しながら。
ヤマト側のシンニアジャの顔面めがけて。
...バリッ...
...グシャアァァァァ...
ザラだ。
ザラのハンドアックス。
『...凄え...。』
サクラが...。
おまえ女の子だろ?。
空に透明な甲殻が弾け飛んでる。
シンニアジャのインノァの眼甲だ。
....グゥエエェエエェエエェゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
...ギュワガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...
インノァが悲鳴を上げる。
!!
コンパネが光っている。
ラジュカムが反応してる。
《...音声変換中...》
《.......................》
《...音声変換中...》
《.......................》
《...アバウク語:虫めがぁ。虫らめがぁぁ。食らわせろぉ。おまえ達の腹わたをぉぉ。...》
『...うわわわぁ!。しゃ、喋ったぁぁ!。...』
『... ぐずぐずしてられない...。こいつ覚醒しかけてる。そしたら終わりだ!。 ...』
ザラだ。
そこまでインノァは強力なのか...。
...バリバリバリバリババババババババババババババババ...
え!?
シンニアジャの顔の下に顎が...。
こ、こ、こいつ口があるのか...。
巨大な鉄串のような長い歯?牙?。
その下から口が...。
光っている。
『...あ、危ないっ!。サクラっ!。...』
まずい...。
サクラの方を向いている。
4つ結合した巨大坊主の頭。
緑色の目を持ってる。
光が口の中で増してる。
『...に、逃げろぉ!。サクラぁ!。...』
ヤマトが叫ぶ。
『...きゃあああぁぁぁ!...』
すくんじゃダメだ!。
ダメだ!。
...プップウゥゥゥゥ...
分かってるよ!。
『...おおぃ!。や、ヤバ...。』
「俺が行く!。」
『...俺が行く!。...』
アクセル!。
フルスロットル!。
...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
凄まじいG。
『...リューーーーーーウ!。止めろ!。間に合わな...』
『...えっ!。サムサが!。...』
...ガ....
...ゴゴガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ...
パルチザンが斬れなくなって来てる...。
...ガッスーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
『...り、リュウがインノァの脚を、あ、あ、脚をききき、切ったぁ!。...』
眩しい!。
...ゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
インノァがエネリウム線を撃つ。
サクラ!。
動け!。
『...さ、サクラぁ!。...』
...ゴガンッ...
サムサだ。
サクラを捕まえて推してる。
...シャアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
...ボバッ...
『...いやぁぁ!...』
『...落ち着け!。サクラ!。...』
インノァのエネリウム線がサクラの84のフロントグリルを弾き飛ばす。
やはり女の子には無理だ...。
...なんて言ったらウルヘリエスやルイス少佐にドヤされる...。
『...倒れるぞ!...』
...
...
...ッッ...
...ドーーーーーーーーーーーン...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
インノァの脚を一本切った!。
半分以上斬った。
高層ビルのような太く硬い脚を。
砂が空高く噴き上がる。
インノァは3本脚だ。
インノァが倒れる。
...ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...
...ゴゴゴゴ...
...ズッ...
...
...
...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
衝撃波。
そして砂嵐...。
...ブウゥゥワッ...
...ゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
『...凄いぞリュウ!...』
『...パルチザンで?...ぱ、ぱ、パルチザンで...』
『...す、す、スゲエェェェ!...』
「一気に片付ける!。」
『...一気に片付ける!。...』
パルチザン!。
保ってくれ。
...ギュワガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...
インノァが吼える。
インノァ頭甲が見える。
『...奴が怯えてる...』
今だ!。
行ける!。
留めだ!。
「行くぞっ!。」
『...行くぞ!...』
アクセル!。
...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
...グゥゥワワアアアアッ...
...ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
...ググググググ...
シンタ2号がコンパネでぺちゃんこだ。
凄いG。
『...行け!。リュウ!。...』
『...は、速い...』
『...リュウが倒すぞ!。インノァ。...』
『...そこだ!。リュウ!。...』
頼むパルチザン!。
保ってくれ!。
...ウウウゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーン...
!!
減速!?。
な、何で!。
...ゴガガガ...
ううわ...。
凄い失速...。
これじゃ貫けない!。
何で!?。
...ガガガガガギギギギギギ...
あぁ...。
お、折れる!。
パ、パルチザンが!。
パルチザンが!。
『...ど、どうした!?...』
『...何で減速を...』
...ギギギギギギゴゴゴゴ...
...
...
...ボウゥゥゥゥンッ...
...バギイイイイィィィィッッ...
『...うわあぁぁぁ!...』
!!
折れた!。
パルチザンが...。
インノァの頭に折れたパルチザンが刺さっている。
『...パ、パパ、パルチザンて...お、折れるの?...』
折れるよ!サクラ!。
し、しまった...。
『...リュウ!。どうした!。...』
...ババババババババババババババババババババ...
!?
き、切れてる...。
ランプが...。
オフになってる!。
ターボチャージャーが...。
!!
離脱!。
『...リュウ!。離脱しろ!。リュウ。インノァ!。放電してる!。...』
【...こちらムスタファ イーグル7!。ジャミー隊!。離脱しろ!。インノァにデージーをブチ込む。...】
【...インノァ!。生命反応低下!。...】
『...や、やったか!?。リュウ。...』
アクセル!。
...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
うわあぁぁ...。
凄いGだ...。
!!
戻ってる!。
ターボチャージャー...。
...プルッルルルルルル...
「あ!。」
『...あ!。...』
お、おまえ...。
おまえが...。
シンタが。
シンタ2号が...。
こんなとこまでシンタに似てる。
「何てことするんだよ!。おまえ!。」
...ププルルルルルル...
く、くそっ!。
『...当たるぞ!...』
【...ジャミー隊総員に告ぐ!。耐衝撃防御!。...】
『...来るぞ!。みんな!。...』
【...このままインノァに留めを刺す。...】
...
...ズッ...
...ズーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
...ゴゴゴゴ...ゴゴ..ゴ...ゴゴゴ...ゴゴゴゴゴゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴ...ゴ...ゴゴゴゴゴゴゴ...ゴゴゴゴゴゴ...ゴゴゴ...ゴゴゴゴ...ゴゴ..ゴ...ゴゴゴ...ゴゴゴゴゴゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴ...ゴ...ゴゴゴゴゴゴゴ...ゴゴゴゴゴゴ...ゴゴゴ...ゴゴゴゴ...ゴゴ..ゴ...ゴゴゴ...ゴゴゴゴゴゴゴゴ...ゴゴ...ゴゴ...ゴ...ゴゴゴゴゴゴゴ...ゴゴゴゴゴゴ...ゴゴゴ...
...ズズズ...ズズ..ズ...ズ...ズズ....ズズズズズズズ......ズズズ...ズズ..ズ...ズ...ズズ....ズズズズズズズ......ズズズ...ズズ..ズ...ズ...ズズ....ズズズズズズズ...
...
...
...ズッ...
...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...
...ブウウゥゥゥゥアアアアアアアアアアアアーーーーーーーーーーーーッ...
...ズズズ...ズズ..ズ...ズ...ズズ....ズズズズズズズ......ズズズ...ズズ..ズ...ズ...ズズ....ズズズズズズズ......ズズズ...ズズ..ズ...ズ...ズズ....ズズズズズズズ...
...ドン...バシィ...ドンドン...バリバリバリバリ...ドン...ズゴーーーーン...バシィン...バシィ...ドドドド...パリン...バシィ...ドゥン...ゴーーーン...ゴゴゴゴ...ズドーーーーーーーーンガン...バラバラバラバラ...ドン...バシィ!...ドンドン...バリバリバリバリ...
何かの残骸が降って来る。
『...やったか?...』
...ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...
【...い、生きてる...。ば、ば、バイタルが3000倍に、さ、3000倍に...】
そんなはずは...。
さ、さ、3000...。
『...バカな...』
...ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...
爆炎が引いていく...。
『...な、な、何だあれは...』
!!
まるでデカい肌色のコブラ...。
『...何だありゃあ!...』
『...繋がってる...繋がって...』
『...うわあぁぁぁ!...』
インノァを先頭にシンニアジャが繋がっている。
数珠繋ぎ。
数10頭のシンニアジャそしてゴーグが...。
コブラのように上体をもたげている。
特別大きなインノァを頭に。
幼虫のようだった脚は、蛇腹のようだった脚は、全てが真っ黒い鋼鉄の脚に変わっている。
黒い金属の串のように。
金属で出来た正に昆虫の脚...。
脚には複数の複眼がついている。
シンニアジャと同じ緑色の複眼が...。
起き上がっている部分の脚の先端は口になってる。
まるで食虫植物のようだ。
『...これが完全体!?。...』
『...いや、違う!。...』
『...見たことが無い...』
ザラが知らない?。
完全に怪物だ。
体長は数百メートル。
デカい。
....バーーーーーーバーーーーーーボウーーーーーーボボボボーーーーボボーーーーーーーーーーーーゴゴゴゴーーーーーーーーーーゥゥゥゥバーーーーーーーーーーーーーーーーーーボウーーーーーーーーーーーーバッッッ...
!!
インノァの咆哮が変わった。
『...こ、これは...』
『...で、でも、形態が違う...』
ヤマトだ。
コンパネが!。
ラジュカムだ。
《...音声変換中...》
《.......................》
《...音声変換中...》
《.......................》
《...アバウク語:我が故郷アバゥクの民達よ。時来たれり。アバゥクの亡霊達よ甦れ。今こそ我らが父 アゥバの元に集え。...》
....ボウゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーボボッッッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーババババァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーボボッッババババッッ...
インノァの咆哮がゾーグにこだまする。
《...音声変換中...》
《.......................》
《...アバウク語:甦れ。我らが神兵よ。蘇り我らに力を。神の兵。ウィルハよ。神の兵。ウィルハ...》
ウィルハ!?。
『...おい!。聞いたか!?。ウィルハって言ってる!。...』
う、ウィルハって...。汗
『...ヤマト!。間違いない!。覚醒してる!。ルイス少佐に報告を!。...』
『...で、でも、形態が違うよ!。ザラ!。...』
い、一体どうなっている?。
...ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド...
地鳴りが!。
...ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...
大地が揺れる。
激しく砂煙が巻き上がる。
インノァの地面にベタ付きになっているコブラの胴体から。
インノァの鋼鉄の脚が無数の脚が激しく回転してる。
『...う、動くぞ!。...』
『...まるで砂獣みたいだ...』
【...インノァ動きます。粒子砲撃ちますか!?。...】
【...ダメだ!。あ、あれを見ろ!。エネリウムシールドだ!。...】
インノァが動き始めた!。
...ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...
『...追い込みが効かなくなった!。...』
ナムジーだ。
『...ダメだ!。ゴーグの数が...』
【...ジグルス13より入電。北北東。距離15000。シンニアジャの大群。か、か、数11000。...】
じ、じ、1万千?。
『...みんな!。行くよ!。リュウ!。...』
『...インノァを止めるんだ!。何としても!。...』
ザラだ。
『...す、凄いスピードだ...』
【...インノァの速度350km。まだまだ加速しています。...】
4つの結合した巨人の頭を持った怪物。
ムカデのように無数の脚を持った巨大コブラが爆速でゾーグ平原を爆走する。
サクラとイルゴルはついて来れない。
【...インノァ走行速度 時速555km。まだ上がります。防御翼に向かっています!。...】
!!
ま、まずい...。汗
ヤマト達が追いついて来る。
『...リュウ!。僕達で何としても止めなきゃ!。...』
『...こいつ覚醒してやがる。...』
インノァは完全に回復している。
それにこんなに巨大化している
ジャミーがまるで蟻。
巨大なコブラと蟻だ。
...ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド...
激しい土煙。
インノァが爆速で進んで行く。
普通のシンニアジャなら時速30キロでしか進めない。
インノァは明らかに異端だ。
【...シンニアジャの群れ全体に統制が取れて行きます。...】
【...北北東のあらゆる場所からシンニアジャが集結しています!...】
『...ヤマト。サムサだ。攻撃が止んだ。ゴーグもシンニアジャも攻撃して来ない。...』
『...こっちもです!。イルゴルです。...』
【...こちらルイス。ジャミー隊。インノァはそのままで良い。進路そのままで。ゴーン大佐の了解を得た。ジャミー隊はそのままインノァに追従。ペネループの指令を待て。インノァはこっちでジャミナキラ、そして私のピーカー 隊で引き受ける。...】




