ダヌアの空へ39
『... 戦隊復旧率97% 全軍進軍開始します。戦隊復旧率97% 第七師団 全軍進軍開始します。 ...』
〔... 次元魚雷...9...敵ジ....ダー02沈黙。繰り返します。次元...4,7命...。...ルガンダー02...〕
『... ペネループよりラムダワン。接続を急げ。ペネループよりラムダワン。接続を急げ。 ...』
〔...ベイルーブ右第3ウイング被弾。自動復旧...ミネルバ...バックア...に...〕
『... ラムダワン。戦況を報告しろ。ダンだ。ジャイロ。遅くとも4分以内にそこから移動しろ。左翼の進路を塞いでいる。本隊はもう進撃を開始している。 ...』
『...副長！どうします！？...』
『...リリアーノ！。奴に回線を開け！...』
『...や、奴って...』
〔... オグワン4号...ソラン...応酬 ...〕
…バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！...
全てのゴーグの全身を緑色の光が駆け巡る。
高圧電流が流れているように。
巨人の生首が、エメラルドのように輝く。
エネリウムの光は、息を飲むほど美しい。例え化け物からの輝きでも。
昆虫達は生命の危機を感じている。
撃つ気だ。
エネリウム線を。
見境なく...。
！！？
『... ピィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー！ ...』
うっ...。
パフタップの緊急アラートが点滅している。
ゴマ粒ほどの赤いペギリュウム灯が左から右に流れて行く。
眩い光を放ちながら。
...ズズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン！！...
この振動は？。
ゴーグが揺れてる。
『...アラートだ！...』
『...くそ！こんな時に変更速報か...』
『...何の音だ？俺のは鳴ってないぞ？...』
『...デューク！変更速報をONにしとけ！それから後で俺の所に来い！...』
『...チッ...ん？いや、何かメッセージが出てるぜ？...』
『...なに？...何だこれ。...』
ほ、ほんとだ。
...ズズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン！！...
『...な、何の音だ？！地面が揺れてる...』
『...ステルスだ！レーダーには何も...』
『...アルマダイに切り替えろ！...』
《Move！ Go！ Jammy corps》
『...何だ？...』
ハクア語だ。
パスタップの元となるシステムはアトラで開発された。
だから、コンパネのメッセージは未だに全てハクア語だ。
このメッセージは、何らかのアルマダイ線を受けて変換されてる。
動け？
...ズズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン！！...
『...何の振動だ！？これは...』
『...ディスプレイが点滅してる...』
『... 俺のもだ ...』
《Get out of my way!》
何だっけ？
ハクア語はあまり得意じゃない。
『...退けだってよ！...』
『...何が退けだ！どこのすっとこどっこいが！！...』
中尉がキレてる。
何？すっとこどっこいって...。
...ズズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン！！...
...キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
《So get out of there!》
『...そこどけ。だ。...』
『...こいつハクア語下手くそだな？笑...』
笑ってる場合じゃない。
何とかしなくては。
《It’s the procedure of watermelon splitting.》
スイカ？
『... ほらみろ！？笑。ギャハハハハハハ！。何言ってるかさっぱりわかんねぇ。笑。ハクア語落第した口だぜ！？www ...』
落第した口...。
どんな口？？。
ハクア語は中学からの必須科目。
でも、これは自動変換機がハクア語に変換しているだけ。
その何かがハクア語を喋ってる訳じゃない。
でも、誰だ？変な通信を送って来るのは...。
《So you guys.Evacuate. Do you wanna be crushed like watermelon？》
『... またスイカって言ってるぞ！！笑 ...』
『...何言ってんだこいつ？汗...』
『...おい！！何か来るぞ！近い！反物質だ！実体化し始めてる！距離300...』
《Shoot down with 100%》
『... 撃てって、何を？ ...』
...ズズドドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン！！...
...ズズドドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン！！...
...キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
『...何だ一体？？...』
噴火？。
ダルバザは、もともと灼熱の大地。
エネリウム鉱石が豊富にあったせいで。
だとすればヤバい。
エネリウムが臨界に達したら、一瞬で変わってしまう。
溶岩の滾る火炎地獄に。
...ググググゴゴゴガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアゴゴゴゴゴオオオオオオオオオオオオ！！...
『...ヒッ！な、何だ今の！？...』
地面が波打ってる。
振動でゴーグが跳ね上がる。
《Shoot like Becken does ！》
『...ベッケンって、あのルコントの選手か？汗...』
《To be fucking, Hydla has too weak rucongt.》
『... ハイドラ？る、ルコントがどうした？...』
...ググググゴゴゴガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアゴゴゴゴゴオオオオオオオオオオオオ！！...
...キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー！...
『... うわ！な...な、なんの鳴き声だ！！ ...』
ゴーグが激しく光る。
『...しまった...』
虫達のエネリウム線が...。
...バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！...
目が眩む。
坊主頭のヤドカリが燦然と輝く。
...ググググゴゴゴガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアゴゴゴゴゴオオオオオオオオオオオオ！！...
また、吼えた！。
何かが...。
鼓膜が破れそうだ。
！！？
空間が歪む。
何かが実体化していく。
巨大な何かが...。
透明な歪が物質化していく。
巨人だ...。
『...で、デカい...』
みんな固まっている。
ば、化け物...。
ど、どデカイ...。
『... うをああぁぁぁぁぁぁぁ！！ ...』
『... 何だありゃ！何だありゃ！何だありゃ！ ...』
『... デカい！何なんだ！ ...』
『... うをおおぉぉぉぉぉ！！ ...』
...ゴォォン！ブボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボボ！！...
青い金属の塔が...
猛烈な速度で倒れてくる。
あ、あ、脚だ！。
蹴られる...
『... ハッ！！な、何やってる！！おまえら！！離脱っ！！離脱だ！！ ...』
...ボババババババババババババババババババババババババ...
砂が捲き上る。
猛烈な速度で。
アクセル！
...ゴーーーーー！...
スラスターが噴射する。
...ググググググ...
強烈なGがダンバーに身体を押し付ける。
...ブゥオオォォォォォォォォーーーーーー...
コックピットに風が雪崩れ込む。
...ゴーーーーー！...
...バズゥゥン！！...
...バズゥゥン！！...
...バズゥゥン！！...
...バズゥゥン！！...
5機のジャミーが空中に。
『... お、鬼？...が ...』
目下に。
ドデカい青い鬼が...。
『...な、何だ、あれは...』
二本の銀色の太い角。
バッファロー...いや、神話の怪物ミノタロウスのようだ。
前ハクアの神話。
『..デカぃ...』
頭部は龍にも、人にも見える。
青い身体。
極限までせり出した筋肉。
左右に黄色い４つの目。メロウの色。
昼間なのに強い光を発してる。
まるで車のヘッドライトだ。
両腕に金の輪飾りをつけている。
あ、足首にも...。
びっしりと文字が彫られている。
マントラ？。
デカイ輪飾り。
トレーラーのタイヤの10倍はデカい。
金属の身体の巨人...。
コンパネの計測値は67m。
『...重さが...測定不能だ...』
『...俺のもだ...メーターを振り切ってる...』
『...だろうよ...鉄で出来てる...』
『...いや。鉄の比重の数倍はある。...』
リリアーノ伍長だ。
まさか、これがゾアーグ？。
『...これがジーンだ。...』
バン軍曹の声だ。
ジーン？
あの？汗。
重量...。
コンパネは...。
8888888888888888888888888+e
∞
error
表示が消えた。
重量は測定不能...。
戦闘艦の重さすら推測できるのに。
あの兵曹のあの金属のような身体にも細胞がある。
細胞の一つ一つがビルムスのように、反重力板と同じ働きを持っている。
バハヌノアで空宙島群を持ち上げている微生物、ビルムスと同じように。
重力と、生命の法則や生命エネルギー、つまりアルマダイとは、深い関係がある。
重力は光と同じで、粒だったり波だったりする。
アルマダイも同じ。
物質が物質であるのは、重力のおかげだ。
そして、重力があるから、アルマダイも物質を己の意思の通りに進化させていくことができる。
重力は、物質の次元を決め、時間、重さ、距離を作り上げる。
重力とは物質の、いや、エーテルの振動回数を制御する重し。
これらは、アリソン•ブラバーチの言葉。
リリアーノ伍長が教えてくれた。
ブラバーチは、アトラから逃れて来た学者。
アトラの軍事兵曹と、ハイドラの自然兵曹は、構造が違う。
軍事兵曹はアスカ計画で人工的に作られた兵曹。
その細胞は、自分の重さの一部を軽減できるに過ぎない。
シーアナンジンとその自然兵曹の細胞のように、重力の方向や大きさを自在に変えることができない。
だから、アトラの軍事兵曹は巨大な放電翼を持っている。
自然兵曹のものとは違い、軍事兵曹の翼には、熱や溢れるエネルギーを放出させるだけでなく、自分の重力の均衡を保つ重要な働きがある。
...
...
ジーンの脚がゴーグに激突する！。
...ズーーーーーーーーーーーーーン！...
...ドバッスーーーーーーン！！...
...バッヂイィィィィィィィィーーーーーーーーーーーーーー！！...
...バッシャアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー！！...
...ズズズズーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン！！...
...ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...
衝撃波だ。
砂煙が噴き上がる。
ゴーグがひしゃげていく！。
何体もの。
潰れて割れていく！。
ゴーグの体液が飛び散る。
まさにスイカ割りだ。
スイカ割り？！。
...ブウワゥッ！！...
浮いた...。
二体のゴーグが浮き上がる。
潰れながら。
別々の方向に。
198tもある生首が...
...ビュウウオォォォォウゥゥゥゥ！！...
爆風が吹き荒れる。
巨大な二個の塊が空に向かって浮き上がって行く...。
まるで、ルコントのボールのように
...ググググゴゴゴガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアゴゴゴゴゴオオオオオオオオオオオオ！！...
ほ、ほ、吠えた...。ジーンがまた。
《It is a non-rotating shoot》
『... む、無回転シュート？汗 ...』
このメッセージはジーンだ。
ジーンの声をパスタップが勝手に変換したものだ！。
《Shoot down ！ Now！》
「ジーンが、う、撃てと言ってます。 」
岩壁に隠れて射角はギリギリ...。
！！？
...ウウウウウゥゥゥゥウゥゥゥゥーーーーーーン...
...ガランガランガランガラン...
レオパードの制御リングが回転してる！。
二門の主砲を何とか押さえつけて来た、重金属リングのストッパーが。
ハイドラの第一級 主力艦 ハリーヤと同じく、桁外れの規格の粒子砲。
ルイスはリミッターが外して撃つつもりだ。
...キュワアアアアァァァァーーーーーーーーーーーーー！！...
！！
ま、眩しい...。
目が焼けそうだ...。
レオパードの主砲が燦然と光を放つ。
...ゴゴォゥゥゥゥゥーーーーーーン！！...
...ゴゴォゥゥゥゥゥーーーーーーン！！...
...ゴゴォゥゥゥゥゥーーーーーーン！！...
3連射。
光の矢が空を遮って行く。
...バッシャアアアアアアアアアァァァァァァァァ！！...
空中でゴーグが卵のように弾け散る。
...ドン！！...
...ドン！！...
肉片が、ゴーグの肉片が飛び散りながら爆発していく。
エネリウム器官が炸裂している。
...ズッドーーーーーーーーーーーーーーーーーーン！！...
一際激しい爆発と黒煙を残し、ゴーグが空中に消える。
...ズズズーーーーーーーーーーーーーーーーーン！！...
...ガガガガガゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーー...
一射の直撃を受けた岩壁が崩れ始めた。
...ゴゴゴゴアアアアガッッ！！ガッッッ！！ガッッッ！ガッッッ！ガッッッ！ガッッッ！ゴゴゴゴアアアアガッッ！！ガッッッ！！ガッッッ！ガッッッ！ガッッッ！ガッッッ！ゴゴゴゴアアアアガッッ！！ガッッッ！！ガッッッ！ガッッッ！ガッッッ！ガッッッ！ゴゴゴゴアアアアガッッ！！ガッッッ！！ガッッッ！ガッッッ！ガッッッ！ガッッッ！...
《... lol lol lol lol lol lol ...》
ジーンが笑っている。
大爆笑している。
何がそんなに...。
！！
もう一体のゴーグは落下して行く。
民家よりも大きなヤドカリが、回転しながら。
こっちのゴーグは、幼虫にもカタツムリの身体にも似た身体をだらし無く伸ばしている。
右翼のシムセプト隊の中に墜落するかもしれない。
...ゴゴーーーーーーーーーーーー...
デューク少尉が追跡している。
...キュワーーーーーーーーーーーーー...
...ズズドーーーーーン！！ズズドーーーーーン！！ズズドーーーーーン！！ズズドーーーーーン！！ズズドーーーーーン！！ズズドーーーーーンズズドーーーーーン！！ズズドーーーーーン！！ズズドーーーーーン！！ズズドーーーーーン！！ズズドーーーーーン！！ズズドーーーーーン！！...
Z3が粒子砲撃を開始した。
乙型は、両方の腕が粒子砲の発射口になっている。
...
...ズッゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン！！...
...
ゴーグは、ファザスの直上で爆発した。
...バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！...
！！？
残ったゴーグが放電を始める。
...ググググゴゴゴガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアゴゴゴゴゴオオオオオオオオオオオオ！！...
ジーンが咆哮を上げる。
...ズドーーーーーーーーン！！ゴゴゴゴゴゴゴゴ...
ゴーグを踏みつけた！。
ゴーグは光を失い、ひしゃげている。
ジーンは身体に光を、青い光を纏っている。
アルマダイの光。
ジーン達ハイドラの兵曹はアルマダイの申し子だ。
エネリウムはアルマダイよりもエネルギー量が圧倒的に大きい。
アルマダイに変わるエネルギーと言われている。
しかし、ここでのアルマダイの力は圧倒的だ。
ゴーグのエネリウムの光は、ジーンが触れるだけで消し飛んでしまった。
...ゴゴゴゴ...
... ズッ...
...バッッスーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン！！...
...バッシャアアアアアアァァァァーーーーーーーーーーーーッ...
...ゴゴゴゴ...
ジーンが、ご、ゴーグを踏み潰した...
...ドンドーーン...
内臓や脳、甲殻の中に巻かれ隠されていた未発達な幼虫が地面にぶつかる。
！！？
バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！バリ！...
あぁ...。
も、もう一体が。
放電している。
！！？
ジーンが頭を下げた。
ゴーグに向かって。
何を...。
ひっ！。
...バッスウウッ！！...
...ズバボオォウウゥゥゥゥ！！...
の、伸びた...。
角が...ジーンの角が...。
まるで、蛇のように。
ゴーグを貫いた。
伸びたジーンの角が。
左側の角がゴーグの顔面から後頭部に突き抜けてる。
…ブシャアァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー！！...
…ブシャアァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー！！...
…ブシャアァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー！！...
ゴーグから体液が凄い勢いで噴出されてる。
ジーンは巨大。
角で埋め尽くされてる。
民家よりも大きいゴーグの顔面の殆どが...。
引き伸ばされて変形している。
どっちのゴーグも即死だ。
....。
獰猛だ。
ジーンは。
今のジーンは。
みんな言葉を失ってる。
ジーンにとってはゴーグはただの虫けら...。
角が引き抜かれたゴーグが、まるで穴の空いた水瓶のように体液を垂れ流している。
！！？
...ググググガガガガガゴゴゴゴゴゴゴゴゴガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアゴゴゴゴゴオオオオオオオオオオオオ！！...
...ググググガガガガガゴゴゴゴゴゴゴゴゴガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアゴゴゴゴゴオオオオオオオオオオオオ！！...
...ググググガガガガガゴゴゴゴゴゴゴゴゴガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアゴゴゴゴゴオオオオオオオオオオオオ！！...
立て続けに咆哮を上げる。
ジーンが。
咆哮は桁外れに高く大きくなった。
鼓膜が破れる...。
様子が変だ...。
ジーンが猛り狂ってる。
兵曹は最終の段階になると、人間の理性を忘れる。
巨大化する度に、凶暴化して行く。
獰猛になる。
怒りで溢れていく。
人格を保てなくなる。
だから、兵曹は恐ろしい。
ぁぁ...。
ジーンの体内から破裂音が...。
...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン！！...
...キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー！！...
ジェットエンジンのような音... 。
ゴーグどころじゃない。
更に巨大化して行く。
...ウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ...
『...見ろ！！だ、ダルカンが...』
『...い、いかん、暴走を始めた...』
ジーンが更に巨大化する。
首には、光の羽衣が...。
哮り狂っている。
駄目だ！
ジーン！！。
「ジーン！！ダメだ！！ジーン！！」
『...ひっ！じ、じゃ、ジャイローー！！リリアーノーーっ！！な、何とかしろ！！...』
ジーンの口が大きく開く。
まるで口を引き裂かれたように。
羽衣のような放電翼が激しく発光する。
まるで太陽みたいな焼けるような光。
青、赤、黄色、白...。
今のジーンは、ただただ猛り狂った怪獣だ。
ジーンの口が燦然と光を放つ。
ジーンが粒子線を撃つ！！。
どこに？
何のために？
ジーン駄目だ！！。
見境なく撃っては。
ジーンの体長は既に80mを超えている。
ジーンの放電翼が光り輝いている。
羽衣のような放電翼が...。
「ジーン！！落ち着け！！ジーン！！ジーン！！」
完全に我を忘れている...。
！！？
うわっ！！。
...ズガァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー！！...
あぁぁ...あぁぁ...
粒子線を撃った。
！！？
...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン！！...
何に当たったんだ...。
空中でジーンの粒子砲撃が、炸裂する。
空間が歪んでいる。
『...て、敵艦です。じ、ジルガンダー。ジルガンダーです。...』
