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トリスタンの皇帝  作者: Jota(イオタ)
144/364

ハイドラの狂人55

...ボボボボゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガアアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッ...


...キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...


「ひっ...!。ひっ...!。ひいいいぃぃぃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっっ!。」


こ、こ、怖い...。


怖い!。


怖い!。


怖い!。


怖いーーーーー!。


お母ちゃん...。


お母ちゃんーーー!。


な、な、なんだ。


ひぃぃっ。


デカい。


どデカい!。


こ、この、どデカイのは...。


ギガサニーの3倍...。


い、いや、それより全然デカい。


な、な、何だ?。


このジェット機みてぇな音は...。


目が四つもある。


黄色い...光ってる...車のライトみたいだ...。


ど...ど...デカイ目。


デカい口。


喰われてしまうんだ。


きっと。


あのデカい口で...。


こいつは一体...。


鉄で出来てやがる...。


鉄なのに、な、何て筋肉だ...。


鬼に違いない...。


まるでゴリラだ....。


牙が生えてやがる。


鉄の...いや銀の...。


背中のクシャクシャだった光の針金がゆっくり伸びて広がってく。


蝶の羽みたいに...。


こりゃ羽衣か?...。


ゴリラの羽衣?。


聞いたことねぇ...


...ボボボボゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガアアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッ...


...キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...


「ひいいぃぃやぁぁーーーーーーーっっ!。」


ひいぃーーーん。


恐ろしい...。


ハッ!。


おきゃおきゃお客は!?。


みんな倒れてる...。


気絶してる...。


泡吹いてる奴もいる...。


カラフルないも虫の集まりだ...。


まるで、子供だけ何人か...目見開いて座り込んでる。


でっけぇ....。


ダビドアの建物より全然でけぇ...どデカぃ...。


「カトーさんっ!大丈夫っすか!?。」


「ケガはありませんか!?。」


「ひっ!。ひいいいぃぃぃーーーーーーーーーーーーーーーーっっっっ!。」


「何て声っすか?。」


「女みたいっすね?。」


「い、いや。な、なに...。」


何だ、おめぇらか...脅かすなよ...。


「こ、これ、マジゥ アンティカっす。」


ピビンが見上げて言う。


お、おまえは怖くねぇのか?。


「え?。マジゥ...。」


「下手に刺激をしない方が良いそうです。」


「狂ってるって!。」


「狂ってる?。え?。」


...キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...


またジェット機みてぇな音が。


「あぁ!。」


マヌーがマジゥアンティカを指差す。


...メリメリ....メリメリメリ....


...メリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリ...


ま、またデカくなり始めた...。


銀色の角が...鹿の角みたいだ...。


伸びてく枝分かれしながら...どんどん伸びてく...。


「最終兵曹だ...。」


背中の光が回り始めた...。


何角形だありゃ...。


何枚も重なってやがる...。


まるで観覧車...。


「な...何だ?最終兵曹って...。」


「兵曹の最後の形のことっす。一番強い形です。何かと戦う気です。」


「何かって...。」


「ヤバいっす...最終兵曹なら爆発が起きる。」


「爆発?。」


「ローレライっす。界面爆発が起きます。」


「界面?。」


「エネルギーを纏うんですよ...。」


...ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


あ、歩き始めたぁ...。


反動で陸用車が空中に飛び上がる。


ギガの檻に落ちたマンホールを踏み潰す。


ジニリウムのゲートが、ね、粘土みたいに。


ゆがんでコンクリにめり込む。


...ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ...


コンクリの地割れが広がる


...キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー...


音が凄くなる。


...ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


また一歩...。


コンクリが空まで噴き上がる。


とんでもねぇ重さだ。


「あぁっ!。ぶつかる!。ぶつかるっ!。」


ピビンが叫んだ。


『......コーデリア。マジゥを刺激するな。ローレライを纏い始めた。下手すると都市ごと吹き飛んでしまう。......』


『......コーデリア、了解。......』


...ゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


...あぁっ!...


...ぶつかる!...


マジゥのデカい身体がダビドアの...マンモス団地の横を...。


さらにデカくなったマジゥがダビドアに。


研究施設にぶつかる!。


...,ガガガ...ゴゴゴゴ...


引っかかってる...。


マジゥがデカくなり過ぎて団地の間を通り抜けられない。


研究施設をマンモス団地みたいなどデカイ建物を崩しながら進んでる。


...ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ...


...ザザザザザザザザザザザザザザザ...


...ババババババババババ...バシャーン...バリバリ...パリン...ガシャン...バリバリバリバリ...ガシャーン......ババババババババババ...バシャーン...バリバリ...パリン...ガシャン...バリバリバリバリ...ガシャーン......ババババババババババ...バシャーン...バリバリ...パリン...ガシャン...バリバリバリバリ...ガシャーン......ババババババババババ...バシャーン...バリバリ...パリン...ガシャン...バリバリバリバリ...ガシャーン...


....ガラガラガラガラガラガラ....


地鳴りが...。


崩れてく...。


あぁぁ...。

両側のマンモス団地が砂山みてぇに崩れてく...。


...ズドドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


マジゥが歩く度にコンクリは噴き上がり地面が波打つ。


地面ってこ、こ、こんなにたわむのか...。


マジゥが壁の前に。


園の防護壁の前だ。


マジゥが止まった。


か、壁...。


防護壁を崩す気か...。


ああのデカい壁...。


いや。


マジゥの方が大きい...。


壁が、あの重厚な壁が華奢に見える。


...ボボボボゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガアアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッ...


ひぃぃいっ...。


「見ろ!。ふ、伏せろ!。」


「放電翼が光ってる!。」


え?!。


マジゥの背中の風車が光り回り始めた。


スゲェ光りだ!。


ま、眩しい!。


...ブウウウウウウゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


電気の流れる音だ。


ウワッ!。


眩しい!。


焼ける!。


何も見えない。


何にも見えない...


...チカ...チカ...チカチカ...


青空がフラッシュする。


ゥゥゥゥーーーーン....


.....


お、お、お?。


収まった...?。


...カッ...


うぅわ!。


目が!。


目が焼ける!。


マジゥが火を吐いた。


...ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


....ブウゥオオオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ...


熱風が噴き寄せる。


壁を吹き飛ばし、爆風はバルコ連山を吹き飛ばした。


...えぇぇ...


バルコ連山の跡にはキノコ雲が...。


うわっ。


...ダンッ...


爆風で番所のプレハブ小屋まで吹き飛ばされた。


木陰に隠されてる俺たちの。


イテェ...。


か、壁が....。


「壁が、壁が....いてて。」


マヌーもピビンも飛ばされた。


でも、壁が壊れてなきゃ今頃爆風でぺちゃんこだ...。


ハマヌカーンの都市がまる見えだ。


...ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


...ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン...


巨大な風穴を、巨人が通り抜けてく...。


__________________________________________________________________________


画面には、最終兵曹になったマジゥが映ってる。


一体どした...。


マジゥ...。


誰と闘う気なんや...。


『...ダビドア州立特別動物公園に突如現れたハイドラの狂人 マジゥアンティカは、時速773ノードという猛烈なスピードでハノイ州境を越えつつあり...』


『...シュウさん?シュウさん?こちらハノイ州境です。...』


『...ハノイ州境のリカルド レポーターに繋がったようです。リカルドさん?。マジゥアンティカは州境を今越えようとしているようですが...』


『...はい。こちらハノイのリカルドです。マジゥアンティカ今越えました。州境を今越えました。...』


「...ちょいと奥さーん!...」


客が来た。


「...はーーい。あ。いらっしゃい。笑...」


嫁が応対しとる。


「...あのビーツちょうだい。その隣の。そうそう。ありがとね。...」


家は八百屋農家だ。


作った野菜を売ってる。


「...150ベリーになります。いつもありがとうございます。...」


「...135といちにさんしーご。はい150。...」


「...はい。ちょうど。毎度ありがとうございます。...」


「...厄介だね...狂っちゃったって。...」


ふん。


ふざけるなや。


狂ったりしとらん。


マジゥは。


「...ええと。えぇ。そうかしらねぇ。...」


「...そうかしらねって、奥さんあんた...あっ!?。そ、そうか...旦那さんは...?。...」


「...今日はいるんです....。テレビ見てんのよ...。...」


「...そっかごめんごめん...。...」


『...あの巨体でハノイの市街を歩かれたら、たまらないですね。どの位の被害が出るんでしょうか...』


『...かつてこのように迷惑な、いや、最悪なアンティカがいたでしょうか。...』


!?


何やと?。


貴様!。


「なに分かったようなこと言っとんのじゃ。この野郎。」


...ガシャン...


「...ねぇ〜。あんた。物投げんといてよ!。テレビに当たらんといて!。全く...。ねぇ。笑...」


「...おたくの旦那ダルカン〔※1〕だったんでしょう?。ねぇねぇ...ホントはいっつもああなの?...」


〔※1:アンティカに次ぐ存在〕



「...いえいえ。笑。ダンナ。マジゥ様の所にずっとおったんよ。ほじゃから最近ずっとあんな感じで。...」


「おい!。余計なこと喋んなや!。」


「...うわ。笑...じゃまたね。奥さん。...」


「...ごめんね。キムさん。またね。毎度ありがとう。...」


『...進路からするとザブル州の方です。...』


『...一体何の目的なんでしょうか?。...』


『...ほぼ間違いなくザブルのアルマダイ鉱脈が目的でしょう。マジゥはマタブマとの闘いでの傷を修復しきれないでいるのでしょう。あの背中の傷を見てく...』


「ふざけんな!。このあほんだら!。」


...ガシャン...


「ちょっとぉ。あんたぁ片付けるの大変じゃから止めて?。」


それはマタブマちゃう。


マジアにやられんや。


ふざけんなやこのあほんだらが!。


『...シュウさん?。シュウさん?。こちらハノイシティ市街のハイドラ軍緊急対策本部です。マジゥ アンティカ 国道6号に入ります。...』


『...アリーさん?。ハノイ市街の状況を教えてください。...』


『...?....?...はい。...?。聞こえてますか?。入ってます?...』


『...アリーさん?。どうぞ。...』


『.........はい。今から約2時間前マジゥアンティカはこちらハノイ市街に入りました。移動速度は、当初の時速883ノードから一気に落ちて280ノードになっています。それでも猛烈なスピードであることに変わりはありません。早い時期に緊急事態宣言がなされたため今の所ハマヌカーンのように怪我人が多数出るということは発生しておりません。マジゥが通過した後の市街地の状況をご覧ください。アスファルトが陥没し、沿道のビルは、全て倒壊しています。......』


『...アリーさん?。やはり狂ったアンティカの目標はザブルのアルマダイ鉱脈と考えてよろしいですか?...』


『...いえ。方角からしてケラムとの間に位置する荒地ハドランに一旦出るとの見解が大方の見方となっています。...』


『...かつてアンティカが正気を失った例が無く排除の方法が検討されていますが?...』


『...マジゥアンティカはハマヌカーン州北部から一貫して片側5車線以上の国道を進行ルートに選んでいます。またアンティカは都市や居住区では速度を落としています。死者は今の所出ておりません。これらのことからアンティカが正気を失ったとの見方を疑問視する意見が多く聞かれるようになりました。...』


『...アリーさん。それでは何の目的だと言われていますか?...』


『......今の所何らかの危機に対処するためではとの意見が聞かれています。その何らかですが全く予想はついておりません。こちらからは以上です。一旦スタジオにお返しします。...』


『...なるほど配慮してルートを進行しているのですね。ありがとうございました。...』


マジゥが狂っているいう噂。何もオルテガやバール•クゥアンの時が最初やない。


マジゥがアンティカになり3度目の大闘技でマジアを破った頃からや。


『......こちら倒壊した駅周辺では......』


わいは大闘技の顔合わせで別軍のダルカンに聞かされた。


『......えぇ、とても大きくて恐ろしかったです。四つの目で私を見て踏み潰そうと......』


実際の大闘技ではアンティカではなくダルカンラキティカが自軍の全ての段取りを手配する。


『......いいぇ。全然。私達の車が離れるの待っててくれたましたよ?.....』


しかしその後マジゥに変化は無うても噂ばかり大きなった。


大闘技の時マジゥの正々堂々とした闘い振る舞いで噂はかき消される。


じゃが、闘技が終わるとまた沸々と狂人説が広がる。


『...こちらはザブルの大神殿 スミソチカー です。ご覧ください。このように完全に完全に石垣が崩れています。...』


誰がやっているのかは分からんが陰謀が仕組まれとる。


『...新しい情報が入りましたハイドラ部族軍の主力艦隊が間も無くこちらに到着するとのことです。ハイドラ部族軍の主力艦隊といえば、今後8.1.1条約によるアルバーン情勢も気になる所です。パズーさん、今後どのような展開が想定されますでしょうか。...』


何やと!?。


部族軍の艦隊が!?。


『...気になるではなくもっと関心を持って下さい!。我が国は今大変な危機に晒されています。...』


『...大変な危機...。まぁ危機ではありますが...。部族軍主力艦隊によるダヌア近辺のアトラ軍の排除が終われば我が国は完全に治安自治権を回復される訳ですが...。...』


『...ハイドラの皆さん。い、今、ハイドラは大変な危機に突入したことをお知らせしたい。...』


『......あ、あのパズーさん?。今はハイドラの狂人を...。...』


『...それにも絡んで来るんです。アルバーンはアトラ北軍を排除してしまったら、我が国は、南アマルとデューンに対する抑止力を無くします。...』


『...えーと。...8.1.1条約に基づき南アマルがデューンをけん制する形になると思われます。あとはハイドラ軍が部族軍の足並みを揃えて行くことで体制は盤石になるとの声が多い訳ですが...。...』


『...シュウさん。あなたアマルがそんな条約を守ると思いますか?...』


『...?...ま、守るでしょう。条約も法律も...。...』


『...みなさんはアマル帝国の恐ろしさを忘れています。ここしばらくの平和でアマル帝国の残虐さを忘れているのです。過去の歴史を思い出して下さい。...』


『...えぇと...。はい!。それでは。ちょっとここでCMに入ります。...』


「ねぇ。あんた、何しとるの?。」


「ちょっと出かけて来るわ。」


「えぇ!?。出かけるってどこに?。」


「部族軍の艦隊が来る。放っておけない。」


「え!?。ちょっと。ちょっと待っておくれよ。子供がいるんだよ?。良く考えておくれよ!。今日はシンタもマリモももうすぐ帰ってくるのに。父ちゃんとゆっくり過ごすの楽しみにしてるんだよ?。」


「なぁに大丈夫や。すぐ帰る。」


「やめておくれよ。お願いだよ。それにあんた何年も胸の虫動かしてないんだろ?。急にやったらそれこそ...。」


「レイラ。約束しとったよな。結婚する時約束しとったよな?。」


「そ、そんな。あたし、あたし、あんたがいなくなったら、あんたがいなくなったら...。」


「いなくならんよ。笑。心配すな。ちょっと見送るだけや。笑。心配すなよ。ほんまに。夜には家族四人でまた飯食っとるよ。」


「あ、あんた...。」


「大丈夫やて。笑。心配すな。泣くな。ちゃんと帰ってくるから。ワシもダルカンの端くれ。そこいらの戦艦では倒されへん。」


「あんた...。」


「ラジュカムはどこしまった?」


「...」


「レイラ。頼む。マジゥは一人で闘っとる。」


「...」


「レイラ?。」


「...これ。」


「ありがとう。レイラ。戦闘服も取っといてくれたんかいな。」


「...うん。ちゃんと帰って来てよ?............泣」


「泣くな。帰って来たらみんなであそこ行こ。店休んで。」


「...うん。ありがとう。」


「ほな行ってくるで?。」


「待って、あんたちょっと待ってて。」


「これ。これ持って行き。」


「何?。これ。」


「お守り。」


「これいつ作った?。」


「あんたがテレビ見てずっと怒ってたから。覚悟はしてた...。帰って来てな。絶対に...」


「レイラ。愛しとるで。心配すな。笑。」


「あんた.....。泣」


『...速報が入りました。ハイドラ部族軍の艦隊からのミサイル攻撃が開始されました。繰り返します。ハイドラ部族軍の艦隊からマジゥ アンティカに対してミサイル攻撃が開始されました。...』


『...マジゥはまだ市街地ですよね。これはとんでもないことだ。あぁあぁ。大変だ。...』


『...市街地で攻撃を開始しました!...』


『...何やってんの!?。これ..。ハドランまで待てるでしょ!?汗。あぁあぁ。あぁあぁあぁあぁ。どんどんビルがあぁあぁ。何やってんのこれ!。これちゃんと首長会の許可出てるの?...』


『...た、た、大変な事態になりました。ハイドラ部族軍がハノイ市街地であるにも関わらず、こ、攻撃を開始しました。...』


「ほななっ!。レイラ!。ちょっくら行て来る!。」


「デューザっ!。必ず帰って来てよ!。シンタとマリモとあんたのこと待っとるよ!。待ってるから!。帰って来て!。絶対帰って来て!。あんた!。あんたぁっ!。」

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