ダヌアの空に1
AC13152 syndia 53th
--Hologram:Now Ryu2000 is displayed.--
母さん。父さん。シンタ。それから、ココロ。
元気かい?僕だよ。リュウだよ。
僕がアルバーンに来てから、もうすぐ2年になるよ。早いね。
母さんの手料理を食べたいな。母さんの作ってくれたマーツや、プスマケ。毎日思い出してるよ。思い出すだけで、よだれが出るね。笑
早くみんなに会いたいな。18歳の誕生日に休みが取れるから、その時帰るつもり。
ケントも、ダイダも、それからプロスティも元気だよ。母さんと、父さんによろしくって。
あれから、もう2年なんて信じられない。ケントもプロスティも身寄りがないから、家に呼んであげたこと、凄く喜んでいる。また、一緒に帰っても良いかな?
プロスティは、ケントのことがまだ好きみたい。やっぱり、僕は諦めることにするよ。せっかく、父さんに秘策を教えて貰ったのに、出せずじまいだったよ。笑
でも、黄色のスカーフ渡したよ。受け取ってくれた。本当は、プロスティはピンクが好きなんだ。やってしまったよ。
男らしくこれからは、友達として二人を見守るつもり。
大丈夫。僕はこれでも、結構モテるから。
本当に良い場所に配属された。
ここは、アトラ北軍の駐留部隊が目と鼻の先にいるけど、本当にのどかだ。
空気も景色も綺麗。歳の近いハイドラ軍の仲間もいっぱいいる。楽しいよ。ただ、配給食が不味いけど。
昨日は、アトラ軍のディライトって言う人と仲良くなって、アトラのチョコって言う菓子を貰ったよ。
少し苦くて、でも、甘くて、トロッとしていてとても美味しい。シンタとココロにも食べさせてあげたかったな。
後で、上官にこっ酷く調整されたけどね。笑。みんなの代わりに。笑。凄く痛いし辛かったけど、平気さ。プロスティが僕のために泣いてくれて、それが辛かった。プロスティが愛おしいよ。。でも、諦めなきゃね。
上官は、それが敵の作戦だって言うけど、アトラ北軍の人たちは、どこか他の軍と違う...温かいっていうか...あ!やべぇ。また、調整されちゃう。
まだ、村には新しい通信塔は入らないんだね。今年には入るって首長が言っていたのに。双方向でホログラム使えると嬉しいね。
アルバーンは、結構進んでるから、ますますシアバールの僕らの村とは格差が開く。
今日は、お父さんは、他の家族のところかな?。
シンタ元気?ルコント上手くなったか?帰ったら兄ちゃんがカーブするシュート教えてやるよ。
ココロ。もうお話しができるようになったってね?。
僕は、お前の兄ちゃんだよ。
シンタの兄ちゃん。
シンタや、みんなに可愛がって貰ってる?。
母さんも、父さんも、ずっとずっとお前のこと。お前が生まれるの待ってたんだよ。次は、女の子が欲しいって。
あ!いけない!俺、今日は装備の点検係だった!汗。また、調整されちゃう!笑。なんて、上官のショーン少尉、優しい人。厳しいけど。大丈夫。
愛してるよ。ココロ。シンタ。父さん。そして、母さん。
会いたいよ。
リュウ
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AC13152 syndia 83th
--Hologram:Now Ryu2000 is displayed.--
母さん、父さん、シンタ、ココロ。
元気かい?。
僕だよ。リュウ。
今日は、ダヌアは雨だよ。土砂降り。アルバーンは、綺麗な場所だけど、スケールが大きい分、自然現象も激しいんだ。
もの凄い雨だよ。メジャラージっていうんだ。
まるで、ナイドロンの滝みたい。ホントに。
もし、シアバールに降ったら、全部の民家が倒壊してしまうね。笑。
僕達は、今ハイドラ軍の基地にいるから大丈夫。
でも、アルバーンとデューンの国境(ゾーグ平原)辺りにいる仲間たちは、本当に大変だな。
で、今日は、休みになったんだ。
ケントが、久しぶりの休みだから一日中寝るって言うから、プロスティとダイダとカードをしているよ。プロスティはずっと笑ってる。可愛いなぁ。はぁ。。
でも、ケントの奴、寝られないとか言って、出てきては、プロスティのカードにケチばかりつけて、プロスティを怒らせてる。ケントも、僕より今はプロスティの方が親しいんだね。
ま、でも男の友情は永遠だぜ。笑。
みんな、見えてる?反応が無いから、少し不安だな。届いてるよね。早く新しい通信塔入ったら良いのに。
シンタ。ココロ。
兄ちゃんだよ!笑。
見える?
ところで、父さん。
昨日、アトラ北軍のディライトさんと、ノーランさんが来て言ったんだ。
ヤバイことになったって。
何だろうヤバイことって。
ノーランさんは悲しそうだった。
また、チョコをくれた。
ケントにも、プロスティにも。
もし、次見かけても寄って来ちゃいけないって。
ホントはいつもあっちが寄ってくるんだよ。笑。
上官は、昨日は見ないふりをしていた。それどころか、ディライトさんと話をしていた。
ノーランさんが、アトラの小学校と子供の話をしてくれたよ。
タクくんって言う、半分サイバーパーツの男の子の話。凄いね?小さいのに勇敢だったって。
アトラの国って、進んでるね。未来都市みたいだよ。ハイドラじゃ太刀打ちできないかも。
ノーランさんがホログラムを見せてくれた。凄いね。ケイって女の子も。プロスティほどじゃないけど、凄く可愛いかった。俺アトラ人に生まれれば良かったなぁ。笑。
冗談だよ。
あ、そろそろ、次の人が使うって。長いって怒られた。笑。
父さん。ちゃんとトイレの後手を洗ってよ。笑
シンタ。父さんと母さんのこと頼むぞ。
ココロ。父さんと、母さんの言うこと聞いてね。
母さん。まだ帰れないけど、心配しないでね。母さんもちゃんとご飯食べて。
あ、ごめんなさい。ええ。すぐに。はい。
会いたいよ。みんなに。
愛してるよ。
リュウ。
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AC13152 terdion 4th
--Hologram:Now Ryu2000 is displayed.--
部族軍の識別灯をつけた艦隊がダヌアの上空に留まっている。
もの凄い数だよ。
数えられないくらい。
青空に大きな魚みたいな銀色の艦隊が。
旗艦のレバンナがいる。レバンナだけ大きくて重厚だ。怒られそうだけど、レバンナってカッコ良い。でも、思ったより大きくて少し怖い。レバンナは、左舷がまだ修理中。ジニリウムがむき出しになってる。マジウ アンティカと闘ったって。互角だったって艦長さんが講話の時言ってた。流石レバンナ♡。でも、アンティカってどんなだろう。一度見てみたい。
もうすぐ、アトラ北軍のダヌア駐留基地に、一斉放射をするらしい。
もう、あの人達の事は口にしちゃいけない。
戦争が始まる。
僕は、僕達は元気だから心配しないで。全然平気だから、今は。...あ。
今日はいっぱい人が待ってるよ。ごめんね。みんなに会いたいよ。
愛してる。
リュウ
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AC13152 terdion 7th
--Hologram:Now Ryu2000 is displayed.--
もうみんな寝てるよね。
だから、録画。あ、いつもか。
父さんにだよ。
とうとう始まった。部族軍の一斉放射。もの凄い音と光だ。ダヌアのアトラ北軍の基地は、最初の15分で蒸発したよ。
きっと、昨日のうちにアトラの兵士達は、逃げたんだと思う。
ダヌアの地面は一瞬で溶岩のようにドロドロになって、沸騰してた。
1000の航空艦隊の一斉放射は、本当に凄かった。光以外何も見えないくらいに。
この凄さなら、もしかしたら、デューンのバルデス大艦隊に勝てるかも。
でも、一斉放射は午前11:00だった。
もう午前2:00なのに、艦隊は基地に帰還しない。
識別灯は、煌々と輝いたまま。
なぜか分からないけど、第一級警戒態勢のままなんだ。
これだけの大艦隊が、一体何を怖れているんだろう。
上官が来た。
それじゃあ。
リュウ
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AC13152 terdion 7th
--Voice mail:Speaker Ryu2000--
午前3:00突然招集ブザーが鳴った。
間をおかず、第一級戦闘態勢のサイレン。
一体何があったんだろう。
この2年間でサイレンは2回目。
前は、僕がここに来たばかりの時。
ケラム生物オライドーンの大群が押し寄せた時。
オライドーンは、一つ目の巨人。
人間に似ている。
でも、植物。人喰い植物。
体長が10m近くある。
こげ茶か、緑の人間みたい。
でも、全員が根で繋がってるんだ。
その時だって第二級だった。
その時はレバンナは来なかったのに。
何か...。
あ、でも、大丈夫、みんなが、
...s32672!何をやってるんだ!早く来い!...。
申し訳ありません!
ザッザッ.....
カチャ
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AC13152 terdion 8th 04:55
--Voice mail:Speaker s-32672(rss5 grade3)--
こちらハイドラ軍 アルバーン支部 ダヌア 第5部隊 rss隊 s-32672 リュウ•アーデン
戦況をボイスレコーダーに残す。ラジュカムだと、盗聴されるからだ。...です。
このボイスメッセージは、僕の、
いや、自分の家族には絶対に、聞か、聞かせないでください。
この、ボイスメッセージって言うか、これから録音するもの全部。
家族が、かな、悲しむから。悲しむかもだから。
僕のことを聞かれたら、どこかに逃げのびたって言ってください。絶対。絶対!これだけはお願いします。
7日から、みんな寝てない。なぜなら、アルバーンと南アマルの国境から、南アマル軍が入って来たから。
上官の話では、アマル帝国との条約があるから、南アマルは侵攻して来ないはずなのに。
ハイドラ部族軍の人も、誰が結んだどんな条約なのかさえ知らないらしい。
アマルが何のために、ハイドラと条約を結んだんだろう。アマルがハイドラと対等に話し合いなんかに乗るのかな。
とても怖い。何かとてつもなく怖い。大きな大きな闇に呑み込まれるみたい。さっきまで勇ましかったハイドラ部族軍の艦隊が、そう、まるで荒れた海の中の小舟...いや、笹舟のように思えて来る。
リュウ•アーデン
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AC13152 terdion 9th 11:24
--Voice mail:Speaker s-32672(rss5 grade3)--
ついに、アマル南軍が国境を越え始めた。もの凄い数。次々と入ってくる。
ダヌアは、国境から500km離れている。南アマルとの国境とダヌアは標高差が1200mある。ずっと見通しの良い緑の平原だ。
地平線の果てまでびっしりと南アマルの軍隊が続いている。
500kmなんて、あっと言う間だ。どうなってしまうんだよ。一体。
本気で攻めてきたりは、しないよね?
だって条約結んだんだもんね。
リュウ•アーデン
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AC13152 terdion 9th 13:45
--Voice mail:Speaker s-32672(rss5 grade3)--
急な勾配の遠く、遠くに、膨大な南アマル軍が見える。
アマルの黒い戦闘服は蟻の大群のようだ。気持ち悪いくらい。
アルバーンの綺麗なエメラルドグリーンの草原。
遠く急な草原は、ずっとアルバーンを、ハイドラを、デューンや南アマルから護って来た。
空は、何?あれ?
遠く遠くの山の陰から、次々と...
南アマルの艦隊!?
南アマルは、航空艦隊を連れて来ないって言っていたのに。
国境のあれは...。あれはいったい?遠すぎて、流石に双眼鏡じゃ見えない。
まさか、舞楽隊?本当に戦争を?!
うそだ。条約が。
でも、整列し始めた。
えっ!動き出したぞ!?
...ブォーーーン
...ブォン
...ブォーーーン!
突然耳をつんざくような音が届いた。
えっ!えっ!
これ、進軍ホーンじゃん!?
本気!?本当に??
うそ?うそ!
うそ...うそだ。
地震みたいに揺れ始めた。こんなに離れているのに。
うそだょ。
うそだ。
条約結んだんだから、来ないって、南アマルは来ないって言ったじゃないか...
な、何だよこれ。。
全然1万じゃないよ。100万はいるよ....
うそだろ?!うそ....
どうする気、どうしたら...
...ドーーウン!
...ドーウン!
...ドウン!
...ドーーウン!
...ドーーウン!
ハイドラ部族艦隊が、上空で高圧炉を起動してる。
アフロダイ高圧炉だって...。アフロダイ?。
動き出すんだ。
音がこだまする。
南アマルの艦隊を叩くんだ!?
助かった!
リュウ•アーデン
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AC13152 terdion 9th 14:06
--Voice mail:Speaker s-32672(rss5 grade3)--
なぜ一斉放射しない?
ハイドラ部族軍の艦隊が高度を上げている。
上から攻撃?
どうして?
高すぎて見えない。雲に入った。
何か後退している。さっきより全然後ろにいる。
まさか!?
僕達は置き去り?!
え!?
あぁ、一番最後の巡洋艦が回頭してる。180度。
回頭してる!?
え!?
待ってよ!
うそだろ....
あんな大群相手に高々3000人で闘えっていうの?
しかも艦隊がついてる。まだ国境にとどまってるけど...
何でだよ!うそだろ?
か、帰ってしまったら、ハイドラが、ハイドラが侵略されちゃう!
下がって、何か、何か作戦があるんだ。絶対!
そうだ。この上で撃ち合ったら僕達の基地に被害が出るからだ。
そうだ!絶対。
待ってるよ、ハイドラ部族軍のみんな!
それまで、ハイドラ部族軍の作戦が始まるまで、何とか...何とか.....
あ...。
あれは...。
きっと、レバンナだ。
もの凄い高さに上がってしまったけど。
レバンナだけは、止まっている。
リュウ•アーデン
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AC13152 terdion 10th 6:03
--Voice mail:Speaker s-32672(rss5 grade3)--
寝てた。ケントに起こされた。プロスティがいないって。
アマル南軍は、中原で停止した。何かを待っている。
ハイドラ部族軍は、帰ってしまったって。そんなバカな。そんなはずないって僕が言ったら、ケントにお前みたいなお人好しいないって言われた。
プロスティのことで、殴り合いになった。
上官に止められた。あ、ここに録音することじゃなかったね。
リュウ•アーデン
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AC13152 terdion 10th 15:13
--Voice mail:Speaker s-32672(rss5 grade3)--
プロスティは中原の伏兵として、駆り出されたって。
中原にある、隠し砦に。
突撃隊だって。
突撃隊は1000人。プロスティは、、プロスティは...女の子なのに。泣
女の子なのにどうして...。
僕が変わってあげたいよ。
心細いだろうな。
寂しいだろうな。
ケントのお嫁さんになっても良いから、戻って来て、返して欲しい。
プロスティは、僕の心の中でだけ、僕の大切な人。
あぁ。やっぱり僕はプロスティを愛してる。
リュウ•アーデン
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AC13152 terdion 10th 18:06
--Voice mail:Speaker s-32672(rss5 grade3)--
プロスティは、慰安婦として...1000人の特攻隊の慰安婦として、それを条件に、特攻隊は、納得したって。
ふざけるな!ふざけるな!
ふざけるな!ふざけるな!
ふざけるな!ふざけるな!
畜生!畜生!畜生!畜生!
貴様らケダモノだ!
おまえらケダモノだ!
誰も...もう誰も信じない!
馬鹿野郎!
リュウ•アーデン
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AC13152 terdion 11th 7:56
--Voice mail:Speaker s-32672(rss5 grade3)--
上官に志願を断わられたから、その上の上官に頼み込む。銃殺されたって良い!
あんまりだ!女の子を犠牲にして何がヒドゥィーン魂だ!
ケントの馬鹿野郎!
ただ泣くだけなんて、赤ん坊みたいな奴だよ!
見損なった。あんな情けない奴だとは思わなかった。死んじゃえばいいのに。
リュウ•アーデン
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AC13152 terdion 11th 12:56
--Voice mail:Speaker s-32672(rss5 grade3)--
もうどうなっても良い。プロスティを助けに行く。途中で逃げたり、優しい女の子を慰安婦にしたり、みんな死ねば良い。
リュウ•アーデン
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AC13152 terdion 12th 3:11
--Voice mail:Speaker s-32672(rss5 grade3)--
隠し砦まで外から行く。
ケントも来た。
でも、地鳴りがする。南アマル軍の比じゃない。遠くからの音のようなのに、でも、耳が聞こえなくなるほど、大きい。
何だ、あの光。遠くで緑色の光が...。まるでホタルみたいだ。
数が増えていく。何だろう。あの不気味な緑色の光は。
リュウ•アーデン
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AC13152 terdion 12th 04:56
--Voice mail:Speaker s-32672(rss5 grade3)--
もうすぐ夜明けのはずなのに、全く明るくならない。
ちがう。
明るくならないんじゃない。
とうとうデューンのバルデス艦隊が来た。デューン軍の大艦隊だ。
もの凄い数だ。空が真っ暗だ。
緑色の光は、デューンの航空艦隊の識別灯だったんだ。
でも、これは偵察隊。
バルデス艦隊のほんの一部だって...。
もうだめだ。
デューンは、あの大艦隊で軍隊を運んで来る。ここを通り抜けて、いきなりハノイやザブルまで行ってしまうかも。
この巨大な戦闘艦で、多分100万以上の兵曹やアンドロイドを運ぶ。きっと。
そうしたら、何もかも終わりだ。
ハイドラは、終わりだ。
首長達のバカ!
大バカだ。!
...どうしよう。一体どうしよう。
リュウ•アーデン
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AC13152 terdion 12th 07:00
--Voice mail:Speaker s-32672(rss5 grade3)--
僕とケントは、中原の砦に向かっている。
中原の砦。遠い。走り続けても、1日以上かかる。迂闊だった。
でも、プロスティのために、ケントと二人で辿り着くんだ。
喉が渇いた。
僕らはバカだ。
水も持ってこなかった。
今となっては、南アマル軍や、デューンの艦隊があることで、方向がわかる。
気候は穏やかでも、大自然は生易しくない。
リュウ•アーデン
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AC13152 terdion 13th 1:16
--Voice mail:Speaker s-32672(rss5 grade3)--
南アマル軍がそこまで迫っている。
もの凄い数だ。
兵曹もいる。低級アンドロイドが...。僕ら人間が一番怖いのは、低級アンドロイド。奴らは殺人マシンだ。
大きな蟻のように、兵士や兵曹の間を埋め尽くしている。
南アマル軍があと数百メートルの所で、砦に入ることができた。
中原にある、地面の下にある、草に隠れた奇襲用の砦。
長い長い時間をかけて、ハイドラ軍は準備していた。
でも、100万の敵軍に対して、僅か1000人。
敵艦隊は約10000。
一体どうしたら良いのか。
リュウ•アーデン
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AC13152 terdion 14th 9:05
--Voice mail:Speaker s-32672(rss5 grade3)--
爽やかな朝だ。
プロスティは元気にみんなにお茶を配っている。
長い長い地下の砦。ダヌア基地まで繋がっている。
明け方6:58分。空に激しい閃光が走った。力強く太い光の柱。
レバンナの超長距離砲。
レバンナの超長距離砲は、まず最初に南アマル軍の前衛隊を薙ぎ払った。
条約で攻撃はしないと、部族軍は言っていたのに。
強硬で過激。
砦の数センチ上は灼熱の熱風が吹き荒れた。
恐らく、数万の南アマル兵が蒸発した。
レバンナの超長距離放射は、数時間、数百回にも及んだ。
南アマル軍は、国境に向かって退却し始めた。
でも、アマルを本気で怒らせてしまったと思う。
光の玉がいくつもデューンの艦隊に向かっていく。かなりの上空を横切って行く。
昼間の月みたいだ。
これは、オグワンだ。
ハイドラの攻撃衛星だ。
ペルセアが来た。
ペルセアが国境を護りに来た。
30機のオグワンは、次々と光の巨槌を、バルデスに叩き落とし始めた。
また、閃光が。レバンナの超長距離放射だ。
.....おい!みんな!バハヌノアから第七艦隊が来る!レバンナと合流するぞ....。
通信担当のおじさんが、叫んでる。飛び跳ねて喜んでる。
ハイドラの人は僕達を忘れていなかった。
ハイドラ万歳!
ハイドラ万歳!
ハイドラ万歳!
....おい、ありえねぇぜ。部族軍は帰還しちまったらしい.......。
リュウ•アーデン




