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RE:VOLTAGE(リボルト) 公式プロフィール  作者: クロクマせんぱい
7/7

PHOENIX

空気が張り詰める。


静寂の中、観客の荒い息づかいが響く


マイクを握る手に、まだ熱が残ってる

指先がじわりと汗ばむ


視線を上げる。

フロアの向こう、無数の拳が、息を飲むように止まっている。


(ここからや……。)


ギターのコードが一閃

音が空間を裂く


「ジャーン!!!」


「叫べええええ!!!」


喉の奥から突き上げる叫び

感情が声になる

声が、熱になる

熱が、光になる



「We fall… we rise… like a PHOENIX!!!」



その瞬間、フロアが爆発する。


------------------------------------------------

「おい、来いや!!!」


ベースの振動が、地を這うように響く

観客の足元から這い上がるグルーヴ


モッシュが渦を巻く

ぶつかり合う肩

流れる汗

誰もがこの一瞬に身を委ねる


(これや……! これが、ライブや!!)


指先に力を込める

ズンッ…! ズンッ…!


低音が全身を貫くたび、観客が波打つ

身体が、音に支配される感覚


------------------------------------------------

シンバルが煌めく

バスドラが大地を蹴る


ドッ、ドッ、ドドドッ!


手元が熱い

鼓膜が震える


(このまま、突っ走るぞ!!)


タムを回すたびに、観客が揺れる

スネアの一撃に、拳が上がる



リズムがフロアをコントロールする

この瞬間、俺のスティックが、Re:VOLTの心臓になる



------------------------------------------------

音が、光が、衝動が、すべてが襲いかかってくる

目の前に広がるステージ

タクミが叫び、光也がギターを掻き鳴らし、

ユウジのベースが地響きを生み、

ケンゴが鼓動を刻む。



汗が飛び散る

肩がぶつかる

叫ぶ、拳を上げる、全身でぶつかる


「WE RISE!!!」


(これが……これがRe:VOLTのライブや!!!!)



------------------------------------------------

タクミの声が、叫びが、背中から突き刺さる


(こっからや。)


ディストーション全開

指が、弦をかきむしる


「ギュワァァァン!!!」


ステージの照明が火花を散らす

ギターソロ――!!!



観客の手が、光が、歓声が、全てが俺に集中する


(見せてやる)


爪弾く旋律が、涙を誘う

ギターが歌う

ステージの隅々まで、全てを染め上げる


「これがRe:VOLTや―――!!!!」


------------------------------------------------

フィナーレ


音が、消えた。



静寂



誰もが息を呑む



タクミが、マイクを握る



「……We rise again.」



照明が、真っ白にフロアを包む



歓声が、爆発する


RE:VOLTAGE の『PHOENIX』は、

ここから何度でも燃え上がる



------------------------------------------------

息が、まだ整わない

心臓がドクドクとうるさいくらい鳴ってる


「……We rise again.」


タクミの声が、スピーカーを通して空気を震わせる

でも、それだけじゃない

この場所の、全員の心を直に揺さぶる


ステージが白い光に包まれる

ユウジが拳を突き上げる

光也がギターを高く掲げる

ケンゴのスティックが最後の一撃を落とす


——終わる


でも、終わりじゃない


(これは、始まりや……。)


熱が、消えない

肌に張りついた汗も、

耳の奥にこびりついた轟音も、

まだ、そこにある


フロアのあちこちで、

「やばい……」

「最高すぎた……」

「もう一回……!!!」

そんな言葉が漏れる。


うん、わかる

今なら、めっちゃわかる


身体が震えてる

息が浅い

でも、心は……すごく軽い


タクミが最後に手を伸ばした

その向こうに、私たちがいる


(……また、この場所に来る。)


間違いなく、何度でも


RE:VOLTAGE のライブは、終わらへん。

この熱狂は、ずっと心の中で燃え続ける

この作品は「カクヨム」でも掲載中!

ぜひチェックしてみてな!

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