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ショートショート10月〜5回目

は こ そ れ い

作者: たかさば

あなたは、「はこそれい」という言葉を知っていますか?


知らないのであれば、あなたはごく普通の人間です。


もし、聞いたことがあるような感じがしたら、あなたは選ばれた人間です。

あなたを見て、あなたの命を好ましく思い、あなたに乗り込んだ存在がいるかもしれません。


この世界は、命を持たない存在に鑑賞されていることをご存じでしょうか。

人間は、命を魅せるための素材のひとつなのです。


見て楽しむことで満足するものがほとんどですが、まれに欲張るものが現れます。


人間に乗り込み、命を直接経験したいと願う存在は少なくありません。

人間に乗り込むことで、自分に命が宿ったと思い込む存在は少なからずいます。

人間に乗り込んで、自由に命を謳歌しようとする存在は後を絶たないのです。


命を持たない存在が人間に乗り込む時、キーワードが必要になります。

命という仕組みを考案した、この星そのものが設定したキーワードです。


そのキーワードこそが、「はこそれい」なのです。


門外不出のキーワードは、とある強欲な存在が執念で見つけ出してしまいました。

キーワードは人間の肉体に刻み込まれているので、変えることはできません。


星が、星の在り方を正すために人間に乗り込んでいた時代の名残が、今、牙をむいています。

星は、人間の在り方を変えようとは思わなくなったというのに、今、利用されてしまっています。


命をつかさどる魂は非常に繊細なものなので、一度聞いてしまえば忘れることができません。

ひとつの命に一つの魂、その当たり前を覆した経験は、どれほど修復しようとも肉体に刻み込まれてしまうのです。


「はこそれい」に聞き覚えがあるあなた。

自分らしくない行動をした経験はありませんか?


「はこそれい」の存在を知ってしまったあなた。


命を乗っ取りに来た存在を前にして、自分自身を見失わずにいられますか?





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