は こ そ れ い
あなたは、「はこそれい」という言葉を知っていますか?
知らないのであれば、あなたはごく普通の人間です。
もし、聞いたことがあるような感じがしたら、あなたは選ばれた人間です。
あなたを見て、あなたの命を好ましく思い、あなたに乗り込んだ存在がいるかもしれません。
この世界は、命を持たない存在に鑑賞されていることをご存じでしょうか。
人間は、命を魅せるための素材のひとつなのです。
見て楽しむことで満足するものがほとんどですが、まれに欲張るものが現れます。
人間に乗り込み、命を直接経験したいと願う存在は少なくありません。
人間に乗り込むことで、自分に命が宿ったと思い込む存在は少なからずいます。
人間に乗り込んで、自由に命を謳歌しようとする存在は後を絶たないのです。
命を持たない存在が人間に乗り込む時、キーワードが必要になります。
命という仕組みを考案した、この星そのものが設定したキーワードです。
そのキーワードこそが、「はこそれい」なのです。
門外不出のキーワードは、とある強欲な存在が執念で見つけ出してしまいました。
キーワードは人間の肉体に刻み込まれているので、変えることはできません。
星が、星の在り方を正すために人間に乗り込んでいた時代の名残が、今、牙をむいています。
星は、人間の在り方を変えようとは思わなくなったというのに、今、利用されてしまっています。
命をつかさどる魂は非常に繊細なものなので、一度聞いてしまえば忘れることができません。
ひとつの命に一つの魂、その当たり前を覆した経験は、どれほど修復しようとも肉体に刻み込まれてしまうのです。
「はこそれい」に聞き覚えがあるあなた。
自分らしくない行動をした経験はありませんか?
「はこそれい」の存在を知ってしまったあなた。
命を乗っ取りに来た存在を前にして、自分自身を見失わずにいられますか?