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第6話 将門入京

平将門が東国で身内と争った。そんな中被害を受けた源護は泣きべそをかきながら朝廷へ戻ってきた。将門の圧倒的な武を前に恐れる役人や貴族たちであったが....

将門が平貞盛らを迎撃した。この騒動は朝廷を大きく騒がせた。


「まさか平貞盛らが負けるとはのぉ」「なんでも東国全てを自分にするとか」「何と恐ろしいことよのぉ」


貴族たちは東国での出来事をきっかけに日々怯え続けていた。特に東国と縁のある者は次は自分がターゲットになるのではと考える者もいた。


「えぇーい、静まれ。これでは埒が明かん。」

「摂政殿、一体どうするおつもりでしょうか...」

「今回の騒動、元を辿れば将門はあくまでも仲介者でありながら襲撃を受けた側だ。ならば一度朝廷へ出頭させ尋問すべきではなかろうか?」

「し、しかし相手はあの将門ですぞ。京に来た途端何をしでだすかわかりませぬぞ」

「やつは元々私の元で働いていた事のある利口な男だ。問題は無い。」

「では、早速東国へ使者を送りましょう。」



朝廷が使者を出してから更に一年の時が経ち、承平七年を迎えた。


「ふわぁ、眠いなぁ...」

「経基殿、後はこの書類に目を通してください。」

「ひぇー、まだこんなにもあるのかよ」

「仕方ありませんよ。我々来年東国に移るんですから、それまで東国に関するものは頭に入れておかないとですよ。」


実は俺たちは平将門を討つ前に東国の国司に赴任することを命じられたのだ。


「はぁ、俺が国司になるのかァ。務まる気がまるでしないなぁ。それに東国つったら将門いるじゃぁん、行きたくねーよー。」

「諦めましょう経基殿。」

ドッドッドッ

「失礼します、経基殿に満仲殿。」

「これはこれは興世王殿。どうなさいましたか。」


この男は興世王と言い、朝廷にて仕事をやらかしてから館で住まわしている。言わば 居候 だ。

「まっ将門が尋問のため京に来ました!」

「な、なんと..、因みに今何処にいるのですか!?」

「現在は検非違使庁にて尋問を受けている様です。」


遂に平将門がここ平安京に来たのだ。東国一の武者がこのまま大人しく帰るだろうか。

「父上は今後将門はどのような行動に出ると思いますか。」

「え、そうだなぁ、あくまでも予想だけど何もしないとおもうけどなぁ。(本当は暴れると思うけど)」

「何故です?」

「いやだってさ、もし将門が東国を掌握したいなら朝廷に危害を及ぼさないと思うし、正直今回の騒動は将門が被害者側とも受け取れるからかなぁ。」

「成程、流石父上!」

「よっ!流石源氏長者!」


ここまで言われると気分がいいものだ。だがホントに上手くいくだろうか。


そして数ヶ月後、時の帝である朱雀天皇が元服したことで恩赦により許され、将門は東国へ帰って行った。


「あーようやく久しぶりの休日だ。仕事のことは忘れて朝からゴロゴロし」

「づ ね も と 殿ぉぉぉぉ!!」

興世王が凄い形相で部屋に入ってきた。


「アーっっつビックリしたァ!もう一体なんですか!?せっかくの休日に何か用でもあるのです

「将門殿が此方に来ておりますぅぅぅ!!」


「...へ?」

夢だと思いたい。まさかあの平将門が此方に来ているとは。せっかくの休みが台無しだ。それよりも兵士を集めた方が良いのか?


「お、興世王殿。将門殿は一体何しにここへ?」

「どうやら源氏長者である経基殿とお話がしたいそうで...」


どうやら人生最大の山場はまだ続いていたようだ。寧ろ源経基として生きると決めたあの日よりも、今回の方が厄介な気がしてならない。


「わ、わかりました。とりあえず部屋に通してください。」


仮にも俺は源氏長者だ。一門の名に傷を付けないようしっかりと役目を果たさねば。

次回は将門との談話回です。多分、

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