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第14話 藤原純友の乱

再びタイムスリップして月日は流れ天慶4年の春、俺は朝廷へ呼ばれ、行くことになった。


「気をつけて下さいね、経基殿」


「おーう!」


きっと瀬戸内海で大暴れしている藤原純友を討てとの事だろう。今度こそ初陣になるのかな... そんなことを考えながら馬を走らせ、ようやく朝廷へ着いた。


「源経基、参上しました。」


「うむ、これで全員揃ったな。」


ここには俺含め5人の男がいる。殿中にいるのが関白藤原忠平で、その前に横並びで俺と将門の乱で一緒だった藤原忠文が居る。ただ、他2人は一体誰だろうか。


「お主らもよう知っているであろうが、瀬戸内海において藤原純友が海賊行為を行っておる、そこで武勇に優れたお主たちにヤツを討伐して貰いたい。」


俺はまだ初陣すら果たしていないのに...


「まず小野好古、前にでい。」


「ハッ!!」


小野好古かぁ...何処かで聞いたことのある名前だなぁ..しかも凛々しい顔に反して屈強な身体、猛者の類だろうな


「お主を追捕使長官に任命する!」


「ハッ!謹んでお受けいたします!」


「次に源経基!お主は次官じゃ!」


「え、あ、ハイっ!!」


急に呼ばれてびっくりした。次官と言うことは副将的な立ち位置であってるのだろうか...


「そして主典に大蔵春実、征西大将軍に藤原忠文を任ずる!」


『ハハーッッ!』


「では各自兵を整え出兵せよ!!」


そういうと関白は奥の部屋へと消えていった。


「ふがふがふが」


「...ん?」


「ふがふがぶがふが」


「(そうだ忠文殿は最初こんな感じだったなぁ)お、お久しぶりです忠文殿」


「おやおやこれは忠文殿ではございませんか。お久しゅうございます。それと其方は源氏の棟梁である..」


「源経基でございます」


「今回は次官の役目よろしくお願いしますね。それと忠文殿からお聞きしましたが、どうやら今回が初陣だとか...純友は凶暴だとお聞きします。討ち取られないよう気をつけて下さいね。」


「は、はい、次官として頑張ります!」


「な、なんと若々しい!とても40手前の男に見えませぬなぁ!期待しておりますぞ」



そうだ俺この時代だとアラフォーなのか...何か悲しいなぁ...


「なんだか3人とも賑やかですなぁ!!」


「おお、俺は豪将と呼ばれる春実殿ではないですか」


「今回は長官任せたぞ好古殿!」


「心得ておりますよ、春実殿」


今回はこの濃い4人のメンバーで海賊藤原純友を討伐するのか。皆屈強で何だかとても強そうだ。俺次官で良かったのかな..?


最後に一言ずつ挨拶した後、俺たちはその場で解散し各自出兵の準備を始めた。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「しっかし、将門の乱から1年しか経ってないのに次は瀬戸内海まで行くとはねぇ...優も大変でしょ?」


「大変なんてものじゃないですよぉ...少しは落ち着いて休みをとりたいくらいです」


「でもこの初陣で結果を出せば出世は間違いなしだよ?もし純友を討てば何かしらの将軍にはなれるかもよ?」


「将軍ですか?僕には荷が重いですよ」


「まぁまぁそう言わず、どちらにしろ一門の名を轟かせるにはいつか通る道だよ。そう思えば気も楽になるって」


ホントにこの人は楽観的な人だ。少しは見習った方がいいのか?


「でもいいなー経基殿は、私なんて何時もの書類まとめでお役所仕事ですよ。私もビシバシ動き回りたいです」


満仲さんは平日の仕事で相当鬱憤が溜まってるように見える。お役所仕事はとても疲れるから気持ちはわからなくもない。


「いずれ満仲さんにも番が廻ってきますよ、絶対。」


「そうだといいですけどねぇ..トホホ」


「さてと、それでは皆さん行ってきます!」


俺は挨拶を終えると用意を済ませ、軍を率いる長官小野好古殿がいる館へ向かった。今回は瀬戸内海までの長旅になる。ここで結果を出して、源氏の名を轟かせよう。そうすれば俺たちの目標が叶うのだ。

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