プロローグ
月末に書けた分だけ投稿していく、というやり方を試してみようと思います。
進捗状況によっては、月によって話数はまちまちになると思います。
呼び名に困るため、タイトルを変更致しました。
脱字を修正いたしました。
ご報告ありがとうございます。
ゲームというものは、いろいろな種類のジャンルがある。
ロールプレイング、シューティング、パズル、シミュレーション、アドベンチャー等々……。
そして長い歴史を経て、そのジャンルはさらに細分化されていった。
大まかに分けられたジャンルの隙間を埋めるように、プレイヤーの需要を満たすように、ジャンルはある特定の層へ差し込まれるかのように、細やかに特化してゆく事になったのである。
私が最後にプレイしたゲームもまた、ある特定需要の隙間を満たすために生み出されたタイプのものであった。
そのゲームのジャンルは……。
ハイパー爆乳ガチレズ熱血バトルシュミレーションである。
もう一度言おうか?
ハイパー爆乳ガチレズ熱血バトルシミュレーションである!
隙間が細すぎて、もはや針の如きニッチさのジャンルだ。
実際の所、公式が謳っているジャンルではない。
このゲームを嗜むプレイヤー達が勝手に認定したゲームジャンルである。
その内容たるや、まず登場人物の九割が巨乳である。
そして、残り一割が奇乳である。
あと登場人物の内、一人だけ無乳である。
これが「ハイパー爆乳」の部分である。
主人公が女性であり、残りの主要キャラクター達が女性。
主要キャラクターには個別エンドが用意され、主人公が女性である以上必然的に女同士の恋愛に発展した内容になっている。
これが「ガチレズ」の部分である。
ちなみに、私としては百合物特有の繊細な心理的描写等があってくれた方が嬉しいのだが、それは期待できない。
そんな物は無かった。
「ガチ百合」ではなく「ガチレズ」と呼ばれているのはそれが所以だろう。
どういう事かと言えば、それは「熱血バトル」の部分と共に語ろう。
シナリオ展開がバトル物の少年漫画のように熱い。
仲間の死を乗り越えて戦いを決意する主人公。
ライバルとの戦いと友情(場合によっては愛情に変わる)。
仲間のピンチに新たな能力に目覚める主人公。
さらに主人公に負けず劣らず心躍る活躍をする仲間達。
など。
何故女の子だらけのゲームにした?
言え!
と詰め寄りたくなるような展開が盛りだくさんの内容に仕上がっている。
そのためか、登場人物は基本的にみんな男前である。
元々は主人公が男性で、ハーレム系のゲームを作る予定だったという噂がまことしやかに囁かれているが、真偽のほどは明らかとなっていない。
その人間関係は繊細さとはかけ離れており、私の望む百合物とは程遠いものだった。
その男前同士の掛け合いから、「もはやこれはBLでは?」と言われる始末である。
そのため、ハーレムではなくBLゲーだった説もまことしやかにささやかれているが、その真偽もまた定かではない。
これが私の人生最後にプレイしたゲーム『リシュコール戦記』である。
そしてこの『リシュコール戦記』。
第一のステージはチュートリアル的な意味合いが強いため、敵がかなり弱いのだが。
一応、ボスキャラクターが設定されている。
まぁ、それでもチュートリアルであるため大変弱いボスである。
初期メンバー三人で何も考えずに囲んで殴ればすぐに死ぬ。
クリティカルが出れば二人目の攻撃で死ぬかもしれない。
そのボスキャラクターの名前は、ロッティ・リシュコール。
この爆乳ばかりのゲームの中、唯一胸の無いキャラクターでもある。
彼女以降のボスはボスに相応しい強さを持ち、強敵ほどバストサイズが徐々に大きくなるためバストサイズ=強さ、と言われており……。
ゲーム中、最弱のボスとして認知されているキャラクターである。
そして私は、そんな最弱のキャラクターに転生してしまったらしかった。
もしかしたら途中から必須キーワードにガールズラブが付く可能性がありますが、上手く書く自信がないので今は付けないようにします。