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6話「選ぶ武装」

ドワーフの鍛冶屋に来た俺と

マリーネは、マリーネの友達の

リコとトーゴに出会った。そして

俺は異世界から来た人間だと、2人

に明かしたのだけど……。


「お前、異世界から来たのか……。」


トーゴの質問に対して、俺は改めて

自分の事を説明した。


「俺は異世界で死んだんだ。だけど

魂がこっちの世界にやって来て

……それでゴーレムの体に俺の魂

が宿った……ていう事だと思う。」


説明しちゃったけど……やっぱり

言っちゃいけなかった気がしてきた

……偉い人に捕まって解剖される

んじゃ……!?


「ふ、2人とも、今のは聞かなかった

事に……!」


俺はあわててそう言うが……。

その時、リコが口を開いた。


「この世界には不思議なものが

たくさんあるのよ~?人、動物、

人とは少し違う人、モンスター、

そして貴方。ものの形やあり方は

自由でいいと思うわ~。まぁ、

異世界人っていうのは珍しいから

内心驚いてるんだけどね~?」


それがリコの言葉だった。

それで俺が何もされないなら……

それに越した事は無いから良いか。


「もしリョータロー君を珍しい

ゴーレムだからって捕まえようと

する人がいたら、私がリョータ

ロー君を守るから安心して!」


そしてマリーネはドヤ顔で俺を

守ってあげると言ってくれた。

知り合ったばかりの俺なのに

優しいな、マリーネは……。


「それよりも、リョータロー君の

武器選びましょう!」


マリーネはその場の空気を明るく

するべく、武器選びの話を再開

した。


「実は俺も武装を買いに来たんだ。」


トーゴはそう言うと、棚に置かれた

あるものを指さして自分の目当ての

物が何なのか教えてくれた。


「俺は戦う時は右手に手甲を装備して

いるんだが、この前強いモンスターと

戦ってな、その時に手甲を壊し

ちまった。だから新しい手甲を買いに

ここに来たんだ。」


トーゴが指さした先には銀色に輝く

手甲があった。ガントレットとも

言うね。


「私は、リョータロー君の装備を

買いに来たの。リョータロー君が

欲しいって言うから。」


トーゴに対してマリーネも自分たち

の欲しい物を2人に教えた。


「そう~。良い物が見つかると

いいわね~。」


リコはそう言うと、トーゴの手甲選び

に戻っていった。


「じゃあ、私たちも武装選び

しましょうか。」


俺にそう聞くマリーネだけど、

俺はゴーレムの武装を選ぶのに

ちょっと自信が無かった。


「と言っても、俺こういうのよく

分からないからなぁ……店主の人

にオススメの武装が無いか聞けたら

良いんだけど……。」


俺はそうマリーネに返す。その時、

店の隅の扉を開いて、店主と思しき

人が現れた。


「いらっしゃい!……お?マリーネ

ちゃんじゃねぇか!作ってた

ゴーレム、完成したのかい?」


白髪に白ひげ、ゴーグルを頭に

乗せて、小太りで背の低い、

いかにもドワーフって感じの人は

マリーネに声をかけた。


「グルさん。このゴーレム、

今日ようやく起動したんです。」


マリーネはグルというドワーフに

そう答えた。


「こんにちはグルさん、俺

リョータローです。」


俺は早速グルさんに挨拶をした。

するとグルさんは俺の体に手を

当てて、


「お主……普通のゴーレムじゃない

のう?」


と言った。見ただけで普通の

ゴーレムとの違いが分かるのか……

俺普通のゴーレム見たこと無い

けど。


「俺、異世界からやって来て、

魂がゴーレムに定着したんです。」


俺はリコとトーゴにも説明した事を

グルさんにも説明した。


「なるほど、異世界人からすれば

ここは慣れない世界かもしれんが

まぁよろしくのぅ。」


あれ?意外と驚いてない……?


「それよりも、お探しの物は

なんじゃ?」


グルさんは話を切り替えるかの

ように俺にそう聞き、俺は


「新しい武装が欲しいんです。」


と答えた。するとグルさんは

棚に置かれたゴーレムの武装を

いくつか集めて俺の前に持って

きた。


「まぁウチのオススメはこれじゃ」


武装は右腕が1つと両脚が1セット

だった。その右腕をグルさんが

持ってその武装の説明を始めた。


「これは装備すれば火属性の魔術

が使えるゴーレム用の武装、

フレイムナックルと言うものじゃ!

腕の中に火炎石が入っていてのぅ、

それで火属性の魔術が使えるように

なるんじゃ!」


「な、なるほど……。」


これを装備すれば火属性の魔術を、

か……。てことは普通のゴーレムは

普通の腕じゃ火属性魔術は使えない

って事か……。


フレイムナックルの見た目は赤く

ツヤツヤした塗装に、燃え盛る炎

のような装飾が施されていて、

正直言ってとてもカッコイイ……!

火属性魔術か……王道な感じだな!


「それと、この脚は、装備すれば

高速での走行が可能となる武装、

ホイールゴローダーじゃ!ゴーレムの

魔力をジェット噴射のエネルギーに

変換して高速で動く事ができるぞ!」


次はホイールゴローダーかぁ……。

見た目は銀色で脚には車輪が

付いている。そしてふくらはぎ

にはバーニアが……この俺鬼島

良太郎は、ロボットのパーツで

バーニアが1番好きなのだ!

バーニアはなんか……カッコイイ

から!……とつい心の中で熱く

なってしまった。


「俺、この2つ欲しいです!」


俺はこの2つの武装が欲しくなった

ので、グルさんに自分の意思を

明かした。


「そうかそうか、俺が丹精込めて

作った武装じゃ、大事にしろよ?」


こ、この店の物はグルさんが

作ったのか……。


「グルさん、こんなにたくさん武器

や防具、ゴーレムの武装を作って

凄いですね!」


俺は驚きのあまりグルさんに

賛美の声をあげた。


「そう言ってもらえると、作った

甲斐があるのぅ!」


グルさんは俺の言葉を聞いて少し

嬉しそうだった。


「リョータロー君、お金は私が

出すわ。でも、いつか自分のお金

で好きな物買えるように頑張り

ましょうね!」


マリーネは腰のポーチから財布を取り

出して俺にそう言った。確かに、

いつまでもマリーネに頼りっぱなし

って訳にも行かないからなぁ。


「お代は合計7800ラルクじゃ!」


グルさんはマリーネにお代を伝え、

マリーネは財布から7800ラルク

分の紙幣と硬貨を取り出して

グルさんに渡した。


そしてマリーネはコネクトゲートを

介してフレイムナックルとホイール

ゴローダーを自宅へ送ろうと

した。でも……。


「あの、マリーネ……早速買った武装

を装備したいんだけど、いいかな……?」


俺は今すぐにフレイムナックル

とホイールゴローダーを装備したく

なり、マリーネにそのことを打ち

明けた。


「ええ、良いわよ!」


マリーネはそれを了承し、武装を家に

送るのを止め、俺に装備を付けて

あげると言ってくれた。この腕と

脚が、新たな武装に変わるのか……!


この度はこの作品を呼んでいただき

ありがとうございました!今回登場

したグルという人物。彼は鍛冶屋

なので今後武器を登場人物に与えて

彼らを強化するポジションになり

ます。名前は鶴座を意味するgrus

をモチーフにしてます。改修前の

名前は特殊な力を使う怪獣を元ネタ

とした、ブルドという名前でした。

鍛冶屋とあまり関係ないのでは?

と思い改名しました。これからも

よろしくお願いいたします!

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