37話「諦めない心」
あれは私がお師匠様に拾われたばかり
の頃(当時5歳)、お師匠様は私に魔術と
生きる術を教えてくれた。
「お師匠様見て!!フレイムバレット
が使えるようになったわ!!」
「やるなぁマリーネ。お前は魔術の
才能がある。将来は良い魔術師兼
冒険者になれるだろう。」
私が魔術を1つ覚える度に、私は
お師匠様に……イブ様に褒められた。
「……お師匠様は……いなくならない
でね……。」
ある時ふと私は彼女にそう言った
事がある。寝てる時に悪夢を見た日
だったかしら。私のわがままに対して
お師匠様は「もちろんだ。」と返して
くれた。
だけどお師匠様は……。
今私の目の前には影の一味がいて、
そいつらの操るモンスターが私達を
襲おうと臨戦態勢だ。私も戦いに
集中しなくちゃいけない。でも……
記憶は消せない……。
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カノト村に現れた影の一味、リュウカ
とシャナは、リュウカによって強化
された凶悪なモンスター、シャドー
ロードでマリーネとセリエを襲った。
「ゴァァァァァァ!!」
「パワーブースト!!」
向かってくる敵に対して、セリエは
自身の身体を魔術で強化、そして
シャドーロードの口に杖を咥えさせ
て敵の動きを止めた。
「マリーネ……リョータローを
守って……!」
「うん!」
セリエはマリーネに、良太郎を守る
よう指示し、彼の前に立ち塞がった。
良太郎は先程、過去のトラウマを
思い出し、戦意を喪失して動けなく
なっていた。
「グォォ!!」
シャドーロードはセリエの杖から口を
離し、前足の爪で彼女を攻撃しようと
した。それを右に跳んで回避する
セリエ。そんな彼女に、シャドー
ロードは尻尾を振って攻撃しようと
した。
「ロックバレット!!」
それに対してセリエは、岩の弾丸、
ロックバレットを杖から放ち、
それをシャドーロードの尻尾に
ぶつけて、敵の尻尾攻撃を止めた。
「グォォォ!!」
セリエの攻撃を食らって怯むシャドー
ロード。そしてセリエは続けて攻撃
体勢に入った。
「フレイムランス!!」
彼女は杖の先端から炎の槍、
フレイムランスを撃ち、それを
シャドーロードの顔面に喰らわせよう
とした。だが相手は、魔術ストライク
シールドによって顔を守り、フレイム
ランスから身を守った。
そして、ストライクシールドは攻防
一体の魔術である。シャドーロード
はストライクシールドをセリエに
向かって発射し、それによって彼女
を攻撃しようとした。それに対して
セリエは……。
「魔杖ムルムル、変形……!!
魔槍コキュートス・スピア……!!」
彼女の持つ杖は、なんと変形機能を
搭載していたのだ。杖の先から透明
な水色の刃が展開され、魔杖は魔槍
へと姿を変えた。それを振りかざして
シャドーロードの撃ったストライク
シールドを真っ二つに切り裂く
セリエ。
「凄い……!」
その様子を見てそう呟く良太郎
とマリーネ。
「ゴォォォォォォ!!」
シャドーロードは雄叫びを上げ、
翼を広げて空に飛び上がった。
そして滞空した状態で口から
紫色のブレスを放つシャドーロード。
敵はどうやら空からセリエを攻撃
して倒そうとしてるようだ。
「ハッ!!」
セリエはそのブレスを喰らいそうに
なる直前で左に回避し、それを
なんとか避ける事ができた。
だがシャドーロードの攻撃は止まら
ない。敵の周りに2つの魔法陣が
展開され、その1つからフレイム
バレットが放たれた。
「フッ!!」
それを回避するセリエ。そんな彼女
の行動を予測してたかの様に、
シャドーロードはもう1つの魔法陣
からアイスバレットをセリエ目掛け
て発射した。
「スラッシュバレット!!」
セリエは負けじと三日月状の斬撃、
スラッシュバレットを魔槍から放ち、
それによってアイスバレットを
相殺した。
「グォォォ!!」
その後、シャドーロードは空中から
地上のセリエに向かって突進を
仕掛けた。だがそれを回避する
セリエ。敵はそのまま地上に降り
立った。
「ハイアクセル!!」
セリエは自身に速度強化魔術、ハイ
アクセルを施し、スピードを上げた。
その状態でシャドーロードに向かって
駆け出し、敵の背後に回るセリエ。
そのままシャドーロードの背中に
魔術で攻撃しようとした。しかし
……。
「アイスス……!?」
だが、敵の背中に生えてる無数の
黒い棘が伸び、それがセリエを襲おう
とした。
「アイススラッシュ!!」
しかし、セリエは魔槍に氷のオーラを
纏わせ標的を切り裂く魔術、アイス
スラッシュを咄嗟に発動し、それ
によって自分に向かって伸びてくる
棘を切り裂いた。
だが、セリエがシャドーロードの
棘に気を取られた一瞬が命取り
だった。
「ゴァァァァァァ!!」
シャドーロードは魔術で自身の
筋力を強化、その状態で尻尾を
セリエに振りかざし、それによって
彼女の身体を打ち付け、その身体
を吹き飛ばした。セリエの細い身体
は、地面に3回ほど打ち付けられ、
そのまま彼女は動かなくなった。
「セリエさん……!!」
勢いよく吹き飛ばされたセリエを
見て、彼女の名前を叫ぶマリーネ
と良太郎。あのセリエが、特級冒険者
のセリエがダメージを受けた。その
ショックは、この2人には大きかった。
「さぁシャドーロード、セリエに
トドメを刺しなさい!!」
リュウカはシャドーロードに、セリエ
にトドメを刺すよう促し、それを
聞いたシャドーロードは、地面に
転がるセリエに向かって歩いていった。
良太郎はセリエと出会ったばかりで、
マリーネも彼女と仲良くなったのは
つい最近の事だ。セリエがこのまま
シャドーロードにやられてしまった
ら……2人はせっかく出会った仲間を
失ってしまう。
その思いが2人を動かした。
「セリエ!!今助ける……!!」
「リョータロー君!!行くわよ!!」
相手は特級冒険者と同等の強さの
モンスターで、今動けるのは2級
冒険者のマリーネと、戦いの経験の
浅い良太郎、それでも2人は立ち
上がった。
良太郎の方は、先程過去のトラウマ
がフラッシュバックし、戦意を
喪失してたが、そんな自分に鞭を
打ち、動かない身体を無理やり
動かそうとした。
シャドーロードはそんな2人を
睨みつける。2人にこの強敵を
倒せるのか、そう思ったその時……。
「……!!」
その場にいた良太郎、マリーネ、
リュウカ、そして戦いを静観してた
シャナの目に写ったのは、立ち上がる
セリエの姿だった。身体から血を
垂らし、立つのもやっとの事だが、
それでもセリエは立ち上がった。
そして、彼女は右腕に巻かれた
赤い布を解き、それを自身の目を隠す
ように顔に巻き付けた。
「反撃……開始……!!」
セリエがそう呟くと、布に怪しく光る
紋様が浮き上がった。セリエは、自身
の真の力を解き放つつもりだ。この
戦いを終わらせる為に……。
この度はこの作品を読んでいただき
ありがとうございました!2023年
アニメは延期するアニメが多くて
辛いですね……。僕が好きなアニメ
も延期されてるので残念です。
しかし、延期されてた僕の好きな
異世界アニメの最終話の放送が
決定したので、それは良かったです。
アニメを作る人達にも都合があると
思われるので、僕がとやかく言える
立場では無いのですが……彼らには
頑張って欲しいものです。これから
もよろしくお願いします!




