21話「集められた冒険者」
その子とは小学1年生の頃出会い、
中学校は別々の学校に入学した
けど、高校で再び俺とその子は
出会った。彼女はとても明るく
元気な女の子だ。
「良ちゃんってばこんな所で
お弁当食べてるの?いつの間にか
ボッチになっちゃったのかな?」
「べ、別にどこで弁当食べても
良いでしょ……。」
「皆で食べた方が絶対楽しい
って!ほら良ちゃんも教室
行こうよ!」
「あ、ちょ……。」
昼休みに、1人で弁当を食べてた
俺に彼女はあの時と変わらず手を
差し伸べてくれた。野原林檎、
彼女は明るくお人好しな性格で
皆の人気者だった。
俺は異世界に転生してしまったけど、
彼女に言い忘れてた事がある。
俺は……君の事が________
「おはよう、リョータロー君。」
目が覚めると、俺の目の前には
マリーネがいた。どうやら俺は
夢を見ていたようだ。ゴーレムに
なっても寝てる時に夢を見る事は
あるんだな。
「覚えてる?今日は王宮に呼ばれて
いるの。さ、行きましょう。」
「う、うん。」
そうだ、俺とマリーネ達冒険者は
昨晩王都を襲撃した敵ゴーレムと
戦って、そんな俺達を国王様が
王宮に呼んだんだった。ゴーレム
を倒してくれて感謝するってお礼
でもしてくれるのかな?
そう考えながら俺は家を出た。
お礼にお金でも貰えるのかな?
それとも何か別の用事が?俺は
マリーネ達と比べるとあまり
ゴーレム倒してない気がするん
だけど……などと考えながら王都へ
の道を俺は歩いていった。マリーネ
も俺と同じく考え事をしていたのか、
この間2人が話をする事は無かった。
王都の入口でマリーネは兵隊さんに
冒険者カードを見せて俺共々王都に
入れてもらい、そこからさらに
歩いた所に、国王様のいる王宮が
あった。
王宮という名の通り、その建物は
かなり大きく、外装も豪華なもの
で、背筋がピンとした兵隊さんが
敷地の警備をしている。俺とマリーネ
は門の前で兵隊さんに止められた。
「国王に呼ばれた冒険者様ですか?」
その質問にマリーネは首を縦に振った。
「ええ。マリーネ・エリダヌスと
リョータロー君です。」
「では、お入りください。」
すると俺とマリーネは王宮の建物に
入る事ができ、兵隊さんに案内され
王室への通路を歩いていった。
建物の中は、建物の外よりもかなり
豪華に作られている。赤いカーペット
に煌びやかなシャンデリアなど、
それは俺にとっては住む世界が違う
人の建物だと思い知らされた。
出入口から少し歩いた所に大きな
扉があり、その前で兵隊さんは
足を止めた。
「マリーネ・エリダヌス様、
リョータロー様、ご到着しました!」
兵隊さんが大きな声でそう言うと、
扉の向こうから「入れ」という
声が聞こえた。なんというか、
かなりドッシリとした感じ?の声
だったけど、国王様の声かな?
扉の向こうから聞こえた声を聞いた
こちらの兵隊さんは扉を開き、
俺達を部屋に入れてくれた。部屋の
中は広く、既に来ていた冒険者達は
椅子に座っていた。俺達が最後の
冒険者のようだ。そして部屋の奥
には、大きな椅子に座った男女が、
男性の方が国王で、女性の方が
女王だと思われる。
冒険者はリコ、トーゴ、タウラス、
ベル、ドラコ、ガオレオ、セリエ
さん、ソレイユさんと、俺の
知らない冒険者が7人、彼らは多分
昨晩ゴーレムと戦った冒険者だと
思われる。それとギルドマスターが
王様と対面する形で椅子に座って
いて、俺とマリーネの為の椅子も
用意されている。
「マリーネ殿とゴーレムの
リョータロー殿、よく来てくれた。
さぁ、椅子に座りたまえ。」
王様にそう言われた俺達は、
椅子に腰掛けた。これで王様に
呼ばれた人は全員揃ったので、
彼は話を始めた。
「先ずはお礼を言わせてもらおう。
昨日の王都にて、ゴーレムと戦い
王都を守ってくれた諸君には礼を
言わなくてはならない。心から
感謝する。勇敢な戦士達よ。」
そう言うと王様は頭を深々と下げて
俺達にお礼を言ってくれた。
俺達と彼とではかなりの地位の差
があるはずなのに、王様は頭を
下げてお礼を言ってくれるなんて
…彼が良い人である事を、俺は
すぐに理解した。そして話を続ける
王様。
「昨晩会議をしていた諸君の元に
ギルドの受付嬢を走らせたのは
私だ。彼女が開口一番君達に
話した事は覚えているか?」
それを聞いたギルドマスターは
王様にこう返した、
「王都にゴーレムが「湧いた」
と聞きました。」
と。
「そうだ。あの無数のゴーレムは
何も無い所から突然湧き出るように
して現れたのだ。これがどういう
現象なのか、分かるな?」
国王は剣幕な表情でギルドマスター
に聞き、彼は答えた。
「ティアマトの子……ですね
……。」
ティアマトの子、それは生命の母
ティアマトによって産み出される
ものである。
「そのティアマトの子が、
王都の中という、最もそこだけに
は現れて欲しくないという所に、
あれだけの数が現れたのだ。
これが偶然であればそれまで
だが……これが何者かが故意に
起こした事だとすれば……。」
「その犯人は影の一味だと、
言いたいのですね。」
王様の言葉にギルドマスターは
そう返した。
「そうだ。我々の敵は、ティアマト
という最大最強の力を持っている
という可能性が浮上してきた。
もしも敵がティアマトの力で、無数
の神龍レベルのモンスターを出現
させ、そのモンスターが人類に牙を
向けば……我々人類はお終いだ。」
と言う王様。俺は2人の会話を聞いて
考えていた。もしも王様の言う通り
敵がティアマトの力を使えるのだと
したら……敵は強すぎる!一体そんな
敵にどうやって勝てばいいんだ……?
そう考えていた時、ギルドマスター
がある提案をした。
「しかし、希望はあります。それを
このマリーネ・エリダヌス君が
示してくれました。」
そう言ってマリーネの方を見るギルド
マスター。それを聞いた王様は
マリーネが話す事を許可した。
「ほう……話してくれたまえ、
マリーネ殿。」
そしてマリーネは席を立ち自分の
提案を話した。
「今行方不明になっている私の
お師匠様、イブ様を呼び戻し、
影の一味との戦いのための力に
するのです。」
それがマリーネの言った提案だった。
昨日俺達冒険者はそれを既に聞いて
いる。
「イブ殿か……彼女を連れ戻す
手段は何かあるのか?」
それを聞き、一瞬俯くマリーネ
だったが、彼女は直ぐに答えを
出した。
「私がなんとしてでも探して
みせます!」
との事だ。かなり曖昧な答えだと
思うけど、俺はマリーネに協力
するつもりだ。何せ俺はマリーネ
のゴーレムなのだから。
「ではマリーネ殿、期待しているぞ。」
マリーネの真っ直ぐな眼差しを見た
王様はイブさんを探す事をマリーネ
に託してくれた。マリーネの熱意が
王様に伝わってくれて良かった……。
「リョータロー殿。」
え?いきなり俺の事を呼んだ?王様
一体俺になんの用だろうか……。
「お主タダのゴーレムではないな。
見れば分かる。お主の中には人が
いて、その者はこの世界の者では
ない、違うかね?」
わ、分かるんだ……凄い……。
「な、なんで分かったんですか
……?」
「年長者の勘というものだ。
それより……私はケン・アストラル。
見ての通りこの国の国王だ。
お主がどんな顔をしていて、どんな
人生を送ってきたのかは分からぬが、
お主がこの国の為に悪しき者たちと
戦ってくれると言うなら、私は
お主の活躍を、陰ながら応援して
いるぞ。」
と、王様は言ってくれた。異世界から
来た俺を、よく分からない奴だと
思わずに、応援してくれるなんて、
やっぱりこの人は間違いなく良い
人だ。俺も期待に答えなければ。
「俺は鬼島良太郎、です。
この世界に来て……右も左も分から
ない状態なんですけど……俺は
マリーネ達と一緒に影の一味から
この世界の人達を守りたいです!
なので……宜しくお願いします!」
俺は精一杯の自己アピールを王様に
向けて伝えた。俺はマリーネや
異世界の人達に優しくされたんだ。
俺も期待に答えるために、影の一味
と戦ってみせる!
この度はこの作品を読んでいただき
ありがとうございました!今
チェ○ソーマ○をスマホで読んでる
途中です。良い作品をたくさん摂取
して、作品を見て思いついた
アイデアを自分の小説作りに活かし
ていきたいと思ってますので、これ
からもよろしくお願いします!




