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15話「生き延びた少年」

サータニャ村襲撃の日の昼頃、

俺とマリーネ、そして俺達と

一緒にサータニャ村にいた

タウラスは、ギルドマスターに

呼ばれ、ギルド本部に来ていた。


俺はシャナに脚を破壊されたが、

マリーネの家にあったノーマル

レッグを脚に装着し、ギルドまで

行く事ができた。


俺達はギルド本部のギルドマスター

の部屋に呼ばれ、その部屋に入ると、

このギルドの最高責任者、ギルド

マスターのハイドラ・シーハンター

さんが俺達を待っていた。

見たところギルドマスターは

だいぶ若く見える……20代後半

くらいかな?その歳でギルド

マスターになるなんて、凄いこと

だと思う。


今朝起きた出来事はタウラスが

ギルドマスターに話し、ギルド

マスターはその話を静かに聞き

届けた。


「……なるほど、サータニャ村の

村人達は謎の敵、シャナにほとんど

殺され、生き残ったのは少年ただ

1人だけ、という訳だね。」


タウラスの話を聞き終えたギルド

マスターはそう呟いた。


「あぁそうだ、特級冒険者の俺が

いながら、不甲斐ないぜ……。」


タウラスは俯きながら、自分の

事を貶した。


「嫌、相手は未知の存在だ、

我々は相手の恐ろしさも、

目的も、あらゆる情報を知らなさ

過ぎた……。」


タウラスにそう返すギルドマスター

の顔は、俺が思ったよりも冷静

だった。落ち着いた雰囲気で、

物事を冷静に分析しているのか

な、あの人は……。


「とにかく、君達が無事で

良かった。ここ数日で起こった

王国アストレア襲撃の件を整理

する為、そして敵への対策を練る

ために、今晩、特級冒険者会議

を開く事にした。タウラス君、

それと今回は特別に、マリーネ君、

そしてそこのゴーレムも会議に

参加してくれ。」


「え、私が……ですか?」


特級冒険者会議、というものを

今晩行うと言ったギルドマスター

はマリーネと俺を特級冒険者会議

に呼ぶという事を明かした。


「君達は今回の件の現場に

居合わせた。そんな君達の意見

も参考にしたいと思ってね。」


それがギルドマスターの考え

だった。俺達は重要参考人って事

か……。


「では、その会議参加させてもらい

ます。」


マリーネは会議に参加する、と

言った。俺もそう言うべきかな

……。


「お、自分も参加させてもらいます!」


……ギルドマスターと会話する事は

初めてだ。だから緊張するな~……。


「あぁ、よろしく頼むよ。」


ギルドマスターは笑顔でそう返した。


「リョータロー君、だったかな?

先程も聞いたが、君は異世界から

来たティアマトの子、なんだよね?」


え?確かにさっきギルドマスターと

会った時マリーネがそう説明して

くれたけど……。


「はい、そうです。」


「今晩の特級冒険者会議、文字通り

特級冒険者達がこの会議に集まる

訳なんだけど、その内の3人は

君と同じティアマトの子なんだよ。

同じ境遇の者同士、仲良くなれると

良いね。彼らは良い人達だから、

きっと仲良くなれると思うけどね。」


ギルドマスターは特級冒険者の内

3人はティアマトの子だという情報

を教えてくれた。3人もティアマト

の子がいるのか……どんな人か

気になるけど、良い人なら一安心

だな。


「それと、リョータロー君に

頼みたい事がある。」


そして、ギルドマスターは付け

加えてある事を俺にお願いして

きた。


「この街の病院で保護している

サータニャ村の生き残りの少年、

クレン君の様子を見てきて

くれないかな?」


ギルドマスターは、そう俺達に

お願いをした。


「はい、良いですよ。」


俺は二つ返事でそれを引き受けた。

早速俺とマリーネはギルドを

出て、王都内の病院へと足を

運んだ。


「ここが病院かぁ……。

病院の人になんて言おうか……。」


「ギルドマスターに言われた

って言えば通してくれる筈よ。

さ、行きましょう。」


マリーネがそう言うので俺は

彼女の後をついて行った。ゴーレム

が病院にいるのは変じゃない、

のかな……?


俺達はお医者さんにクレン君の

いる部屋を聞き、そこに案内

された。俺達が部屋に入ると、

そこには、ベッドの上に座る

クレン君がいた。


「あ、クレン君……私は冒険者の

マリーネ。こっちはゴーレムの

リョータロー君。私達は今朝

サータニャ村にいたのだけど……。」


「貴方達の事は遠目から見て

ました。ゴーレムなんて初めて

見たと思います……。」


クレン君は笑顔でマリーネにそう

返した。彼に対して、俺達は……

彼の家族や親しい村人達を

守れなかった俺達はどう接すれば

良いんだろうか……。






おまけ

Go!Go!ゴーレム!


良太郎とマリーネは、この日、

王国アストレアの火山ダンジョン

に来ていた。目的は、火山の山頂

にある「あるもの」を手に入れる

為だ。2人は山頂を目指して

ゆっくりと山道を歩いていた。


良太郎「マリーネ、暑くない?」


マリーネ「うん、ちょっと暑い

わね。薄着で来て良かったわ。」


良(俺はゴーレムだから、暑さを

感じないんだろうな。にしても

マリーネの服……。)


マ「リョータロー君?」


良「な、なんでもない!」


マ「……そう。」


良(み、見てたのバレてない……?

もしバレてたとしたら……マリーネ

に変態だって思われてたらどう

しよう……。)


そうこうしているうちに、2人は

山頂に到着した。山頂からは、

真下のマグマ溜りが筒抜けに

なっていて、2人は燃え滾る灼熱

の溶岩を見下ろした。


良「綺麗だね……。」


マ「ええ……」


良「マリーネはただ自分の欲しい

ものを手に入れに来ただけ?

それとも、これも見たかったの?」


マ「後者よ。この場所、リコに

勧められて来たけど……来て

良かったわ。」


良「そっか……マリーネ、あれ……。」


良太郎が指さす方向に、マリーネ

の欲していたものはあった。


マ「あれは……バーニングストーン!」


バーニングストーンとは、地中の

溶岩が僅かに地上に漏れだし、

それが冷えて石になったものだ。

山頂の山肌から、橙色に輝く石が

湧き出ていた。


マ「これが欲しかったのよね~!

手に入れられて嬉しいわ!」


良「良かったね!」


こうして、2人は目的を達成した。


この度はこの作品を読んでいただき

ありがとうございました!この作品

に登場するギルドマスターこと、

ハイドラ・シーハンター。彼の

名前の元は星座のうみへび座です。

改修前の名前はキリエル・レオ

です。某特撮作品の怪人の名前を

オマージュした名前となっていま

した。僕は友達の家で遊んだ

ウ〇ト〇マ〇のゲームでその怪人の

存在を知って、そのカッコ良さに

惹かれました。その怪人が最近の

作品に登場した時はかなり驚き

ましたね。これからもよろしく

お願いします!

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