表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
朱血姫  作者: ガチ無知
40/70

襲撃

「なんじゃ、日本語話せるのか。」

「そりゃ話せるよ。日本政府が日本語教育を強制していた時代もあったしな。まぁ、俺は憶えてたほうが金になると思って、必死で勉強したけどな。英語だってそうだ。今までどうやって金を作るか。だけを考えて生きてきたからな。」

「わしは馬頭と会った時に日本から来たと名乗った。なぜ日本語で返さなんだ?」

「韓国政府から命狙われている真っ最中に、ホイホイ手の内見せる阿呆がいますか?朱さんが日本から来たと言っても、俺が英語で返した時、あんたがどっかの組織からなにかの思惑を持ってきていたのなら、俺が日本語を話せることを調べていたはずだ。しかし、朱さんも健太さんも特に動揺も見せなかったし、自然と英語で会話が進んだ。それで、この船。儀式か時代劇に使うのか?というぐらい古いタイプの帆船だ。しかも、メンバーが若い坊さんと白人のあんちゃんって、狙って作る演出じゃない。俺はあんたらが、どこかの組織から来た人間たちじゃないと確信したので、晒すことをさっき決めた。」

「そうか。誤解が解けて何よりだ。ついでに知りたいことがあったら今聞けばいい。何かあるか?お前らも馬頭に聞きたいことがあるなら、いい機会だから聞いておけ。わしと健太は話を聞きながら食事を作ってやろう。」


そう言うと朱は竈で火を熾し始める。健太は干している魚を取りに船上に上がっていく。フランクは馬頭の話を聞きながら、朱さん、健太さんの予想通り、頭の回る男だなと感心しつつも、何を質問したら良いのか考えあぐねていた。菊千代は何時もと変わらず周りを見ながら微笑んでいる。頭の中できっかり六十数えた後、馬頭は口を開く。


「じゃ、俺から質問します。朱さんと健太さんは一体何者なんですか?どれくらいの能力があるんです?他の二人も一緒ですか?」


竈の前でしゃがみこんだ朱が作業をしながら声を上げた。


「わしと健太は、ほぼ同じ様な身体だ。わしは七百年以上この体のまま生きている。健太はまだ二十歳ぐらいだ。菊千代は百年ぐらい前に死にかけておったのをわしが救ったんじゃが、完全に俺等と同じにはなっていない。まだ死ねる可能性が残っている。フランクは、ドイツの迫害を受けたユダヤ人の生き残りだ。」

「え?まだ死ねる可能性が残っているちゅうことは、朱さんたちは死ねない。言うことですか?」

「ん?まぁそうじゃな。今までいろいろ試してみたけど駄目じゃったな。それでわしらの身体についてだが・・・・」


朱の話は長時間に及んだ。朱が一方的に話して、皆がそれをおとなしく聞く。朱が息をはいた時、すでにすっかり夜は開けていた。


「まぁそれを前提にだ。結局はわしらの体のことを秘密にしたいということと、菊千代の情報や血統などが混ざっていったら、世界が平和になるか。というのとで一石二鳥だということになって航海を始めたんだが、」

「ちょっとまったぁっ!もしかして今から本題?自分、長期間一人で組織と殺し合いしてきて、その間まともに睡眠取ってないんだ。今日は飯を食うことよりも、寝ることを楽しみにしてたんです。まずはゆっくり寝たい。ダメか?」

「あぁ!すまんすまん。わしは睡眠要らんのでな。うっかりしておった。まずは寝てくれ。起きたら話・・・・」


すでに馬頭はその場に大の字になり眠りに落ちていた。



馬頭は丸一日一度も起きずに眠り続けた。目覚めたのは翌朝。じつに二十五時間経ってからであった。突然ムクリと上半身を起こした馬頭は、二度左右を見渡してからガァッと大きな伸びをした。船室には誰も居ない。馬頭は寝起きの割りには機敏な動きで立ち上がると船上に上がってみる。船の揺れ方から予想していたが、鬼神丸は済州島の港を離れていた。船上には、船室で会って話をした四人が居た。健太は帆柱に括り付けた竹竿の天辺に上り辺りを見渡している。フランクは菊千代とやり取りをしながら舵を操作していて、菊千代は帆の操作をしている。朱は舳先に立ち腕組みをし進行方向を眺めていた。馬頭は朱の横に立つ。


「馬頭よ、ぬしは二十五時間も寝ておったぞ。疲れていたのだな。どうだ、体に変調はないか?」

「そんなに寝てましたか!いやぁ、すっかり気力も戻りましたよ。あぁ見えて実はかなり参ってたんで、気力はすっからかんになる寸前でした。朱さんと会うのが、もう十日も遅かったら、高射砲台を捨てて警察署へ玉砕突撃していたかもしれないっす。」

「そうか、わしらがあそこで、馬頭に会いに行ってよかった。いや、港に停泊していてぬしの命を狙う奴らが襲撃してこないとも限らなかったので、大事を取って港を離れていたのだ。」


朱がそう言った直後に、上から健太の叫び声が聞こえた。


「朱ぇっ!三隻の船がこっちに向かってくる感じだ。漁船ぽいけど、乗ってる男は漁師っぽくないぞ。小銃やライフル持ってる!あー、一人バズーカ持ってるやつも居るわ。どうする~?」

「わかった。少し馬頭と話して考える。健太は引き続き監視していてくれ。馬頭よ。おそらくぬしを追ってきた奴らじゃのう?どうするか?」

「そりゃ迎え撃つに決まってるよ。バズーカがあるんだったら、この船が傷つかんとも限らない。先手必勝に限る。」

「そうか。しかし、ぬしはもうなるべく殺すな。バズーカを無力化したら、殺さずに収められるか?」

「バズーカの無力化ができるならな。先頭の船に指揮者が乗ってるだろうから、沈めちまえば他の二隻は仲間の救助に追われるだろう。そうすれば、この船の船足でも逃げられると思う。」

「健太!三隻が追いついてきたらバズーカ砲を奪って海に捨てろ。先頭の船に馬頭が攻撃を仕掛けるから、気をつけろ。他に余計なことをしそうなやつが居たら牽制してもいいがなるべく殺すな。もし相手の戦力が大きすぎたらわしも出る。」

「わかったー!菊千代ぉっ!三隻船が追ってきてるー!旋回して先頭の船を掠めるよう通過してくれ。通過時は最大船速が出る方角でぇ!」

「わかりましたぁ!健太さん!旋回する時落ちないように気をつけてぇ!」

「アハハハハハ!落ちるわけあらへんがな~!」


これから殺し合いが始まるかもしれないのに、不死者の余裕だろうか。健太は屈託ない笑い声をあげるのだった。

いやぁ!やってしまいました_ノ乙(、ン、)_

最初この物語の骨組みを考えている時、千年生きた孤独の幼女って設定は

切なくていいなと、先に「千年」というのが頭に刷り込まれました。

そして年表を見てみると平安時代が千年前に当たる。よし平安で行こうと。

その後、趺喬との出会いというところで、平家没落が辻褄合わせにうってつけと

時代設定をそうしました。そして四十話書いているときに電卓片手に計算してみたら、

朱7百年しか生きてないじゃん_ノ乙(、ン、)_

ざっと読み返してみたら何箇所かで千年生きたって書いちゃってます。

後で大幅改修をしてそれらの表記の修正いたしますが、やらかしちゃったなぁ。

すみません(^_^;

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ