第3話 ー初陣ー
「僕の弁護をしていただけないでしょうか!」
「わかった。まずは話を聞こう。」
おっ。早速この部活の活動が見れるな。
「この2人がね!」
「え?」
おいおい、まじかよ。
「えーー!?俺ら、この部活に入ってまだ
5分も経ってないのにもうやるんスか!?」
「経験することに越したことはないよ。」
「それなら、倉谷はなんでやらないんスか?」
「彼女はもうある人の弁護を担当していてね。」
「わかりました。やってみます。」
「まぁ、志郎が言うならー。」
「まずはお名前と学年と組をお願いします。」
「あっ。僕は中島 真也といいます。1年で、3組です。」
小太りで身長は160cm後半くらいの男だ。
「俺たちは2組だから隣だなー。あと、同学年なんだし、タメ語でいいぜ!」
「ありがとうござ……ありがとう。」
「それで、今日はどういった依頼で?」
「実は、今日放課後になってみんなで仲良くなろうって話になって、写真撮ったり、連絡先を交換したりしたんだ。」
「あるあるだよなー。」
「うん。それで、僕が帰ろうとした時、ある女子2人が見覚えもないチェーンメールの送り主を僕だと言ってきたんだ。」
「チェーンメールか。どんな内容のチェーンメールだ?」
「えっと、確か、このメールを30人の異性に送らないと、あなたの家族が死にます。っていうやつ。」
「典型的なチェーンメールだなー。」
「犯人にされるような心当たりは?」
「心当たりなんてないよ…。」
「わかった。まずは、こっちで調査させてもらう。それでもいいか?」
「うん!ありがとう!助かるよ!」
「最後に1ついいー?」
なんだこいつ。急に真面目な口調になって。
「本当に真也はやってないんだよな?」
「!?…や、やってないよ!誓うよ。」
「そっか。わかった!」
今のは……。
「君たちの初依頼が決まったね。」
「なんとなくっスけど、出来ましたー。」
「それじゃあ、調査を始めてくれ!」
「はい。」
俺たちは真也の話で出てきた女子生徒2人に話を聞く為、1年3組に訪れていた。
「どうするか。」
「普通にこのクラスにあの2人いますかって聞けば良くね?」
「それだと中島が俺たちに依頼した事がバレるだろうが。」
「あっ!そっか!」
そんな初歩的な話をしていると……
「そういえば〜。2年の先輩がさ〜。」
「まじで?ヤバくね?」
「おい!志郎あれじゃね?」
「あぁ、行くぞ。」