世界駆け
私は、彼を救いたい。
ただそれだけなの─────────
私は人間を辞めたのかもしれない。
私は幾つものパラレルワールドを歩いてきた。
信じられない?仕方ないよね、だってそんなこと有り得ないもの、でも本当。
ある世界は医学が急速に発展してた、他の世界だって、戦争で日本が植民地にされてたり、世界の殆どが崩壊した世界だってあった。
私だってそんな世界見たくないし、何度も何度も“彼”が死ぬところなんて見たくない。
“彼”というのは、一番初めに生きていた世界で、私の大切な人だった人、彼は私を庇って事故で死んだ。
信じたくなかったし認めたくなかった、優しくて、かっこよくて何でもできる彼が私を庇って死んだなんて。それから人気者だった彼を奪った私は周りから腫れ物の様に扱われた。憎むもの、同情するのも、最初同情していた人だって私を見て皆こう言う。
『何故彼が死んでお前が生きているんだ』
と、耐えきれなくなった私は彼の死んだ場所で不慮の事故で死んだ。心臓発作を起こした運転手の運転するトラックに轢かれたのである。これが初めから決められていた運命なのだろうか、彼に助けられた命は結局無駄になったのだ…
すっかり死んだと思っていた私は真っ白な空間で目を覚ました、病院だ、正確には“別の世界”のだが…
年齢は世界ごとに異なった、成人している世界もあればまだ5歳にも満たない子供の時もあった、その時の容姿は様々だった。ただ共通すると言えばこの血に塗られたような赤い瞳。一番初めは日本人特有の黒、または焦げ茶だった。きっとこの瞳の色は罰なのだろう、私への罪、これは私の、柊梓の長い長い自己満足の為のそんな話だ。
この話は、僕、淕にとって初の話です。
バスの中揺られながら外を眺めていて、ぱっと思い浮かんだものをただ自己満足に書き殴っただけ。気が向いたら、続きます。