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泪霞の彼方。
卒業をテーマにした詩です。実は作者初の詩だったりします。
どうして君は
泣いているんだい
まだ卒業式の途中なのに
友達も親もみんな笑ってるのに
どうして君はそんなに泣いているの?
何かが
怖いんだ
もう戻れない
時は止まらない
居心地のいい場所が
また、消えてしまった
この学び舎を出てしまえば
みんなみんな離れ離れなんだ
誰だって明るい終末を見たいけど
心の中ではみんな、泣いているんだ
未来を見るのは、
そんなに怖いかい?
怖いよ
誰もいない
何も見えない
僕の前に広がってる
広漠とした、未来には
なら、
泣けばいい
この先なんか、
見えなくてもいい
君はエスパーじゃないんだから
例え誰も側にいなくたっていい
それは君の確かな
未来なんだから
泣いて泣いて
疲れて寝よう
ユメを見よう
そうすれば
きっと明日は、笑えるさ
これからもずっとずっと
笑っていられるさ
ぜったいに?
ぜったいに!
そう言って
”僕”は微笑んだ
僕も泣きながら、笑い返した
僕がここにいた、確かな証
ぎっしり詰まった未来へのバトン
受け取った右手を空高く太陽にかざして
まだ何もない世界へ今、僕達は一歩を踏み出す。