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『転生なんてさせねぇ!』〜転生させたくない元勇者と転生をさせたい神の戦い〜  作者: 深森あい


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33/35

第37話:断ち割れの峡へ

投稿遅くなってすいません!!


あと全く関係無いのですが、

大分先にはなると思うのですが今後新作も投稿予定です!

『異世界スライムくん、現代で“おもちゃ”として売られる』

魔王の力で生まれたはずのスライムが、なぜか現代日本で“特価298円”のおもちゃに……!?

ギャグあり、不思議ありのスライム奮闘記です。

(※エロくありません。100%健全な話です)

夜明けを背に、元勇者は瓦礫の街を離れ、ひとり荒野を歩いていた。

焚き火の炎に映し出された記憶は、まだ胸に重く沈んでいる。


「……俺は何故、自ら“例外”になったのか。その初心を忘れちゃいけねぇ」


秩序神の理を拒み、転生の間から力づくで逃げ出した。

膨大な魔力を叩きつけ、天界を経由し、この現世へと戻った。

それがどれだけ無茶で、どれだけ“例外”だったか――神ですら想定していなかったのだ。


だが同時に、それがあったからこそ賢者もタンクも、俺の開いたトンネルを通ってこちらに辿り着けた。


「……あのババア、エルフ史上最強の魔法使いなんて呼ばれてたな」

生まれながらに魔力に愛された種族の中で、なお修行を続け、努力を積み重ねた異端。

普通なら鼻で笑って怠けるエルフの常識を、徹底的に裏切ってきた。

だからこそ俺の残した道を辿り、次元の壁を突破できたのだ。


タンク? あいつはただ賢者の転移魔法に便乗しただけだ。

(負荷で体が木っ端微塵になってもおかしくなかったが……あの肉体バカめ、妙なところでしぶとい)


元勇者は苦笑し、歩を進めた。



---


荒野の先に、地形が裂けたような峡谷が広がる。

空気が揺らぎ、光が歪み、そこだけ世界の縫い目が露出しているかのようだった。


「……ここか。“断ち割れの峡”」


秩序神の光を裂いたときに、ほんのわずかに残された痕跡。

俺が例外として戻ってこられた“縫い目”だ。

ここに立てば、あの瞬間の自分と、もう一度向き合えるはず。


足元から風が吹き上げ、ひときわ強く魔力が迸る。

勇者は目を細め、月を見上げて息を吐いた。


「修行も、力を求めるのも、その先だ。

 今はまず――俺自身を見極める」


静かに拳を握り、峡谷の縁へと歩みを進めていった。

次回、第38話「裂け目の記憶」

――秩序神に迫られた“あの日”。元勇者が選んだ道と、背負った痛みが明らかになる。……かも?


勇者「人の回想(妄想)を勝手に覗くな!!」

私(作者)「黙れ主人公一時期奪われてた癖に」

勇者「……」

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