第32話:勇者候補、服を買うために最初の依頼を受ける
「……やれやれ。服を買うために依頼を受ける勇者候補なんて、歴史上お前くらいだな」
元勇者がため息をつきながら俺の肩を叩いた。
「うるせぇ! こっちは必死なんだよ!」
俺は全力で股間を隠しながら叫ぶ。
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ギルド受付の女性が恐る恐る顔を上げる。
「えっと……メタモルフォス様が認められた方……つまり“変態勇者”様、ですよね?」
「言い方やめろォォ!! HENTAI(変態)違う! てかなんでこの世界でもHENTAIが通じるんだよ!?」
虹色の羽を揺らしながら、メタモルフォス様が笑う。
「それは私が自ら指導したからだ」
「……○そが!この○そ神様が!いつも余計なことをしやがって!!」
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「い、依頼を……受けますか?」
受付嬢が差し出した依頼票には――
【依頼:畑を荒らす子ウサギを追い払ってほしい】
「……雑っ!!!」
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タンクが爆笑しながら読み上げる。
「いやぁ、いいじゃねぇか! 変態勇者の初仕事がウサギ退治!」
賢者も涼しい顔で頷く。
「ちょうどいい足慣らしじゃな。裸で戦えばウサギの牙も直撃するぞ」
「だから服が欲しいんだよォォ!!!」
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そのとき、天井から虹色の光が差し込む。
「よいぞ光! 変態は小さき試練から始まるもの!」
メタモルフォス様が声を響かせた。
「神様までノリノリで俺を変態勇者に仕立て上げんな!!」
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女性冒険者は剣を腰に戻し、深く息をついた。
「……仕方ない。服を買うまで私が同行して監視する。あなたが変態でないと証明できるまで」
「いや、完全に変態扱いされてんだけど!?!?」
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こうして俺は――
服を手に入れるための初仕事=ウサギ退治クエストへと向かうことになった。
次回、第33話「裸でウサギ退治」
勇者候補・佐藤光、尊厳を取り戻すための初戦はまさかの子ウサギ!?




