第24話:勇者候補、屈辱の初実戦!
『これにて決定だ。以後、お前の必殺技は――《愛と変態のメタモル斬》』
秩序の神が厳かに告げた。
「んなワケあるかァァ!!」
俺は全力で否定した。
「そんなクソ技名、絶対叫ぶかよォォォ!!!」
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だが、戦場は待ってはくれなかった。
《エクリプス・ゼロ》の輪が再びうなりを上げ、瓦礫を吸い込みながら回転を増していく。
「光! くるぞ、構えろ!」
元勇者が叫ぶ。
「構えろって言われても、俺まだ正式な必殺技も決まってないんですけどォォ!!」
「いいから叫べ! ダサくても叫ばなきゃ力にならねぇんだよ!」
タンクが煽ってくる。
「いやだからダサいじゃ済まない名前にされそうなんだよォォ!!!」
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変態の神がにやりと笑い、虹色の羽を震わせた。
「大丈夫だ光。お前がその技を叫ぶ瞬間、世界はきっと………祝福する……かも!」
「祝福いらねぇぇぇ!!てか、「かも」なの!?!」
賢者は涼しい顔で頷く。
「まぁ、結果として“技名がダサい勇者”として後世に残るのも一興じゃの」
「黒歴史を歴史に刻むなァァ!!!」
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轟音。
光の奔流が、俺めがけて押し寄せる。
反射的に剣を構え、喉に力を込める。
「……くっそ、俺の誇りが試されてる……! でも絶対に言わねぇ!」
迫る奔流。
迫る崩壊。
そして――俺の喉元までこみあげる叫び。
「生存本能……」
一瞬だけ声が震えた。
仲間たちの目が一斉に俺に向く。
「……ち、違う! 絶対言わねぇからな!?!?」
次回、第25話「叫ぶか、叫ばないか、それが問題だ」
勇者候補・佐藤光の喉から飛び出すのは、誇りか、屈辱か!?




