第19話:第三の勇者宣言
第19話:第三の勇者宣言
「俺は……秩序でも変態でもない! 第三の勇者になる!!」
その瞬間、戦場の空気がピタリと止まった。
吹き荒れていた光の奔流も、虹色の羽ばたきも、ぴたりと止む。
『……第三の勇者、だと……?』
秩序の神が低く呟いた。
「フフッ、いいじゃないか」
変態の神は大仰に両腕を広げる。
「秩序でも変態でもない? 構わん! だが人間は常に“変態”を経て進化する。つまりお前の第三の道も、結局はワシの領域じゃ!」
「いや既成事実化すんなって言ってんだろォォ!!」
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タンクが大爆笑しながら肩を叩いてきた。
「いいぞ光! 第三の勇者! めちゃくちゃダサいけど逆に笑える!」
「いや笑うとこじゃねぇぇ!!!」
賢者が顎に手を当て、真面目な顔でうなずく。
「第三の勇者……なるほど、響きは悪くないのぉ。問題はその中身じゃ」
「中身!? ノープランだよ俺はぁぁぁ!!」
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『勇者候補よ』
秩序の神が一歩前に進む。
『第三を名乗るならば……その存在を証明してみせよ。秩序をも、変態をも凌ぐ、新たな力でな』
「力でって……え、今すぐ!? 即興で!?」
「頑張れ光」
元勇者が真顔で言う。
「こういうのは勢いだ」
「勢いで生き残れるかァァ!!」
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だが確かに、この瞬間。
俺は、もう“ただの大学生”じゃなくなっていた。
秩序でも、変態でもない。
誰も決めてくれないなら、俺が決めるしかない。
「……いいだろ。見せてやるよ! これが第三の勇者だァァァ!!」
右手に再び光が集まる。
だが今度は、ただの光ではなかった。
熱、風、音、そして心臓の鼓動までもが刃に溶け込み、形を成していく。
「うおおおおおおおッ!!!」
光が叫ぶ。
それは新しい力の胎動だった。
次回、第20話「第三の勇者、覚醒!?」
名乗ったからには証明せよ――光に訪れる、新たな覚醒の瞬間とは!?




