第18話:勇者候補、第三の選択肢を探す
「秩序の剣となれ!」
「いや、変態の蝶となるのだァァ!」
二柱の神が空でぶつかり合う。
俺は頭を抱えて絶叫した。
「……いやいやいや! 二択が地獄すぎるんだよォォ!!」
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「まぁ、選ばなくてもええんじゃないか?」
賢者が肩をすくめる。
「ワシも昔、“火魔法か氷魔法か”って迫られての……結局“爆発魔法”って第三の道を作ったわい」
「お前は人生どう生きてきたんだよ!!」
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元勇者が真剣な声で言う。
「光、ならお前も第三の選択肢を作れ」
「そんな即興で新ジャンル勇者を発明しろって無茶振りある!?」
タンクがニヤニヤしながら口を挟む。
「じゃあ“金〇の勇者”でいいだろ」
「お前は黙ってろォォ!!!」
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秩序の神が低く響く声で迫る。
『……勇者候補よ。秩序こそが真の道だ』
「いや違う! 光よ! お前は変態を経て羽ばたくのだァァ!」
変態の神が虹色の羽を震わせる。
「だからその二択が嫌なんだって!!」
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俺は拳を握りしめ、叫んだ。
「俺は……秩序でも変態でもない! 俺は俺のやり方で――第三の勇者になる!」
二柱の神が一斉に目を見開く。
『……何だと?』
秩序の神が唸る。
「フフッ……いいぞ光!」
変態の神は満足げに笑った。
「秩序でも変態でもない? 構わん! だが、お前が“変態”を経ていることに変わりはない!
その事実だけでワシは満足じゃ!」
「いや既成事実化やめろォォ!!!」
元勇者が苦笑する。
「……結局、何やっても変態扱いは逃げられないんだな」
「地獄かこの世界はァァァ!!!」
次回、第19話「第三の勇者宣言」。
新たな立場を名乗った光に、神々と仲間たちの反応は――!?




