ウィンチェスターが火を吹く夜
掲載日:2024/07/10
軍隊を辞めてからは放浪の日々。
三日月が俺を見ているような夜。
月明かりで雲が照らされ、よく見える。
雪山の近くにある町。
小さな町は狩猟と観光で成り立っている。
長閑で一人でも心地よい。
小川のせせらぎは就寝する事を妨げない。
暗い森から熊の鳴き声が聞こえるが、ここまで来ることは無いだろう。
そんな静寂を切り裂くように、
銃声と馬の鳴き声が聞こえる。
何かあったかと思い外を見てみる。
革に包まれた集団が馬小屋を襲撃している。
馬泥棒のようだ。
俺は肌着のまま、ライフルを手に取り、
窓から集団へ数発撃ち込んだ。
馬小屋強盗は驚き、逃げていった。
しかし、何頭かは持ってかれた様子である。
翌日再び奴らは現れた。
警戒を物ともしないとは肝が座った連中だ。
俺は周りに誓っていた。
必ず、奴らを仕留めてやると。
黒い集団が密かに馬小屋に入った所で銃撃を開始。
保安官たちも手伝ってくれ、
数秒で200発以上の銃弾が強盗を襲う。
撃ち終わり、静かになった小屋を覗く。
数人の死亡を確認した。
だが、あの銃撃で何頭かの馬も死んでしまった。
俺は誓った事を成し遂げたが、
住民たちの複雑な心境を感じ取り、
翌日早朝には逃げるように町を出るしかなかった。




