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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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(熱い……熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い!)


 私は内部から自分を焼き焦がそうとしてくる熱に苦しめられてた。イフリートから受け取った炎の祝福はとても熱く、今までの祝福とは違ってた。祝福も色々と手法を変えてきてるらしい。それか……よりなにかの成長を促してるような。私的には祝福はゲームとは違う目的で作られたような気がする。祝福が育ててるのはスキルとかではなく、可能性領域じゃないのかって……けど今はそれどころじゃない。まずはイフリートの祝福を沈めないことにはこの身が焼かれてしまう。


 私もまずは集中して自分の中の力と向き合ってみる。それは祝福という精霊たちから受け取った力。けど私にはそれを容易に操る事が出来ない。いつもいつも楽をしてた代償か……わたしはスオウ程に祝福を操れない。一応ちゃんと挑戦してみようと思ったんだけど……


(やっぱり自分のやり方でやるのが一番だよね)


 やり方なんてなんだっていい筈だよ。だってそれを精霊たちは咎めてこないし……だからこれがわたしのやりかた。私だけの……私は早々にペンを取り出した。私はまずはただペンに出力をさせる。自動でペンは動いてく。そしてそれをみれば自分の今の状態が詳細にわかる。ステータスでは見えない部分がヨハネのペンには出てくる。それはゲームのプレイには関係ないようなシステム的な情報も全て。


 ペンの文字にまで炎が現れてる。


(これって……もしかしてシステム的にも焼いてる?)


 この炎はまさかと思うけど、システム自体を焼いてるっぽい。この炎で焼き消されたスキルとか情報はもしかしたら戻らないのかもしれない。なんて凶悪な物を無造作に渡して来るのだろうか。このままじゃ不味いね。スオウが。スオウは私のようにシステムの書き換えなんてできない。結構汚い事をやれる私とは違う。だから早くこの炎を沈めてスオウに助力をしないと。書かれた情報から炎の元の祝福を見つけ出す。


 それは秋からに強い炎で周りを焼いてるから直ぐにわかった。私は今度は自分でその周りに文字を書く。いくつか書いて囲んだら、ペンで直接突き刺して他の文字から離した。これだけでかなり違う。私の中から祝福が出ていったわけじゃない。システム的に隔離しただけだ。けどこれで私には影響を及ぼせない。とりあえずこれで私が焼かれる心配はない。あとはじっくりと時間をかけて使い方を考えていけばいい。じゃじゃ馬みたいだからね。


「よし、スオウは――」


 私はそう思ってスオウの方を振り返る。すると彼は既に立ってた。しかもさっきまでと明らかに雰囲気が、漂う熱が違う。どうやら私とは違ってこの短時間で祝福をちゃんと掌握したみたい。流石だね。その背中がとても大きくみえるよ。こんなの惚れ直さない訳ないよね。私はそんなスオウの姿がうれしくなって頬が緩んじゃう。

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