表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
912/2701

912

 今僕はローレと共に別のエリアに攻め込んでる。どうやらローレは関東の土地よりも手短な中国・関西地方の方を欲しいらしい。四国と関東じゃ距離がね。まあLROとかではほぼ距離なんて関係ないんだが、取り合えず近場から制圧していき、テア・レス・テレス包囲網を築く気なのかもしれない。


 取り合えず僕は何も聞いてない。いきなり呼び出されたと思ったらエリアバトルが始まったからだ。そういえば僕はローレのチームに入ってたんだ。四国愛にあふれたチーム名のね……実際僕は四国と縁なさ過ぎてしり込みするんだが、そこは考えないようにしよう。


 僕が一番驚いたのは、なんとこのチームには他のメンバーがいた事だ。いや、四国がいくらマイナーな地方だからって一人で統一なんて不可能なのはわかってた。わかってた筈なのに、ローレに仲間がいるってのが想像できなかった。

 そしてこうやって現実というか、ここはゲームなんだが、けど今目の前の光景は幻って訳でもなく……ややこしいな。つまりは青天の霹靂だったわけだ。


 今僕たちは瀬戸大橋の向かい側、岡山の方でそれなりに大きくなってるチームとやり合ってる。それぞれ数を合わせて二十対二十でのエリアバトルだ。ローレは自分が作り上げたあの美しい四国のエリアを戦場にする気は全くないらしく、攻められたら公式が用意してるエリアでやり合って、攻める時も待ちは使わない。


 エリアバトルはどっちのエリアで戦うかとか色々と自由度が高いバトルだ。エリアバトルをやる際は色々とチーム同士でルールを決める。その際の最優先事項がローレにとっては自エリアでのバトル排除みたい。だから色々と戦闘ではこっちが不利になる。


 しかも今回ローレ出て来てないし。下っ端に働かせて上のあいつは高みの見物とは……まさにローレらしいといえる。それにそれで不利を覆せと難題を押し付けて来てるからな。それなら自分で出てこいと言いたい。まあローレのチームはやっぱり四国全体を統一してるだけあってLROでも大きな方だ。


 そういうチームがエリアバトルを受けてもらうにはやっぱり不利を飲むしかないんだろうけど……日鞠は直接でてたぞ。まああいつも全部に出てた訳じゃないだろうが。ローレにとってはこいつらなんて自身が出るまでもないって事なんだろう。


 僕たちは攻める側として相手方のエリアに来てるわけだけど、ここに岡山的な何かはない。まあそういっても岡山に何があるか僕は知らない訳だが……てかそもそも現代的なものはない。いや理解できるものがない。なにやらでっかい生き物……ぬいぐるみの恐竜みたいなのが大きな口を開けてるだけだ。 

 どうやら今回のチームのエリアは大部分がこの中にあるらしい。


「進みますか?」


 そう聞いてくるチームメイトの一人。いや、僕的にはさっき出会ったからチームメイトって気もしないんだが……彼を含めた総勢十九人の視線が僕に集まる。なぜ僕に集まるかって? それはローレが直接連れて来たのが僕だからだ。


 なので別に名指しとかされた訳でもないのに、皆が僕の指示を待ってる節がある。はっきり言おうか……初対面の人たちとこの距離感は正直きつい。どっちにも遠慮ある……絶対に戦闘になったら弊害でるでしょ。早急にどうにかした方がいいと思うけど、僕はそれほどコミュニケーション能力が特別高い訳でもない。普通よりも低い位だ。

 そんな僕が一度にこの人数と打ち解ける術を持ってるわけない。とりあえず僕は頷いてぬいぐるみの中に侵攻してく。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ