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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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 スカルロードドラゴンとの戦いから二週間がたった。LROでの中ではおかしな事は起こってない。皆、変らずエリアバトルに夢中だ。僕を狙ってる奴も、最近はぱったりと見ない。ローレの奴に話してみたら、多分気づいてるからなんじゃない? と返って来た。確かにそう考えると合点がいくかもしれない。僕の中にあるあの力は強力だ。

 あの街は二週間で全く新しい街へと姿を変えた。あんな事があったから、出てった人の分、街は小さくなったが、なんか色々と機能的になってた。


 あれだね、災害で街が崩れてようやく街の再編が出来る……みたいな。そんな感じなんだろう。リアルでならなんて不謹慎な……とかおもうんだが、ここはゲームの中で、犠牲者は一人だけ。その犠牲者が当事者みたいなものだし、仕方ない。

 流石にもう、こっちに請求が来ることは無いだろうと僕は安心してる。街を更地にまでしてしまった事は失態だったと思ってたが、結果的にはよかったよね。


 僕は今も色々とエリアバトルにいそしんでる。主に一心の奴のせいで……けど最近、なんかエリアバトルにも変化が起きてきたと感じる。それはエリアバトルに本格的な助っ人がいる事がある事が多くなってきたって事だ。


 最初は全然気づかなかった。だって別段、自己紹介して始める訳でもないからね。けどある時、あれ? こいつあの時も見たような? って奴が何回か、違うエリアバトルにもいた。それから意識してレスティアの集会所とかで見てみると、自分達を売り込んでるような奴らが散見された。


 僕達と同じような事をやってる奴らもいるんだな~とか思った。あんまり利点なんかないんだけどね。別に禁止されてるわけでもない。流石に一定以上の人数を増員してのエリアバトルには制約とかがつくみたいだが、人数に極端な差が出ない程度、それこそ僕と一心がやってるくらいに、一人二人くらいならなんら問題ない。数合わせみたいなものだ。


 でも後からアギトから聞いたら、そんな僕達みたいなこぢんまりとした規模ではないらしい。奴らは傭兵ギルドとして活動してるチームだということだった。それを一心に話したら悔しがってた。


「ぬおおおおその手があったか!?」


 とか言ってた。それからは傭兵ギルドの奴らが敵に居るとわかれば何が何でも勝ちに行く姿勢だ。どうやら一心は傭兵なんて使えないという噂を広めて潰そうとしてるみたいだ。別にそれは良いが、一人で勝手にやってほしい。


 一緒に行動してる僕までも敵対してるって思われるじゃん。そして今日も今日とて僕達は別段かかわり何てないチームのエリアバトルに参加してる。最近は卒業式も近づいててリアルでも生徒会で駆り出される事が多くて疲れてるから、やめて欲しいんだが、一心はそんな事情を聴く気はないようだ。

 そして今日のバトルにも傭兵が一人いた。常に目をとじててちょんまげで、服装も和装の武人だ。そしてそいつが……はっきりいってチートだった。大体のプレイヤーを一撃で屠りやがる。それに魔法とかも切り裂くとかどんなだよ。


 可哀そうな事にイケイケで突っ込んでいった一心は一撃で地に沈んだ。残ったのは僕だけだった。もう降参ででいいと僕は思ったんだが、どうやら向こうは僕と戦いたいらしかった。身近い言葉を交わして、誰にも手出し無用の一対一。

 僕は体に風を纏い、最速で近づいた。けど先に斬られたのは僕の方だった。流石に一撃死にはならなかった。切られた瞬間にムリヤリ体を離したからだ。向こうは一歩も動いてない。それから何度も向かったが、こっちの剣が先に届く事はなかった。そしてそのまま、僕のHPも尽きた。

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