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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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『おおおおお、お前はああああああああああ!!』


 明らかにスカルロードドラゴンは……というか領主は動揺してる。苦十ククリ……奴は前のLROにも出て来て色々と協力してくれた。けど……今一不気味な奴だ。てかそもそも何なのかよくわからない。てか生まれ変わったLROでは初めて見た。


 まあこいつがあのまま世界の改変に巻き込まれたなんて思ってなかったけど……でてくるのがこのタイミングか。明らかに知り合いだよな? 苦十はこちらを見ても何も反応しない。ただ見ただけだ……リセットかかって忘れられたのだろうか? 


 でもアレはLROだけが対象だった筈だ。苦十は別にLROに組み込まれたシステムではないみたいな事を言ってた気がする。それならあいつは覚える筈だが……まあ、こんな状況で呑気に挨拶してるのもおかしいと思うけど。


 てか苦十は空中に突如現れて佇んでる。そしてその恰好は家の学校の制服。まあセーラー服なんだが……膝丈くらいまでスカートの長さがあるからパンツまで見える事は無いだろうが、白い太ももはちらちらと見えてる。


「おいおいこんなカワイ子ちゃんと知り合いだったなんて超ショックだぜ~。なんで俺っちに紹介してくれない訳?」


 オルガトの奴がいつものノリを発揮して苦十へと近づいてく。そして優雅に紳士の礼をする。


「我はオルガト、闇を司る最強の精霊っす」

「知ってますよ。私が彼に貴方の呼び方を教えましたから」

「それはそれは、俺っち達は運命の恋人という事っすね」

「それはちょっと良くわからないですけどね。運命よりも私は可能性が好きです」

「俺っちもっす~。可能性、ありますよね?」


 オルガトがアホな可能性を求めてるが、そんな事はどうでもいい。あいつはそういう奴だし……でもあいつのせいで精霊の品格が落ちるのは気にした方がいいと思う。でもそれよりも問題なのは今の苦十の発言だ。今……あいつなんて言った?


『知ってますよ。私が彼に貴方の呼び方を教えましたから』


 そういったぞ。つまり、この事態へと導いたのが、苦十という事では? 確かにローレにも言ってた。自分でもオルガトへと続く道は見つけられなかったのに、なんであんな奴がって。ローレは精霊に関してはプロフェッショナルだ。


 あいつ以上に精霊に詳しい奴は多分ここにはいない。そのローレでさえ、オルガトは見つけてなかった。偶々オルガトのだけ見つけたからこんな無茶に走ったのかと思ってたが、そうではなかったらしい。強く口止めしてたのだろうか? 

 領主の日記には苦十の事は出てこなかった。運よくその方法が見つかったとかしか……けど真相は違った。


「苦十! どういう事だ!?」


 僕はそう叫ぶ。そんな僕に苦十はその真っ黒な瞳を向けて一言だけこういった。


「必要な事なんですよスオウ」


 そういってしつこく迫ってたオルガトを指ではじいて吹き飛ばす。そして震えるスカルロードドラゴンの近くに降りてくる。


「必要な物は全部渡しましたよね? だから、それで戦ってください。大丈夫、勝利の可能性はあります。なのでコードは今、貰っていきますね」


 その言葉と共に手をかざした苦十に反応するようにスカルロードドラゴンから何かが搾り取られて行く。いや、何かと言う必要なんてないか。そうコードが奴の中から苦十に移っいってるんだ。

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