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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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 長い長い詠唱が始まった。それでも一分か二分……それだけ耐えて、ローレを守り切れば切り札が切れる筈だった。けど……僕はローレを見る。彼女はその幼げな顔を険しくさせて上を見てる。そして時折激しくのけ反ったりしてた。


 ローレの口からは血――は表現されないからダメージエフェクトが出てた。どうしてローレに? 僕達はローレに一切の攻撃を通してないはずだ。こっちは切れるだけのカードを切ってローレを守ってるんだから。


 実際ローレのHPに変化はない。けどその口からはダメージエフェクトが出てる。何があるのか僕達は問いただしたい処だが、ローレが詠唱をやめる気配はない。その代わり、視線をさっきから送ってきてる。


 多分何かを訴えてるんだろう。今まではなんとなく伝わって来た。わかりやすい事だったからだ。けど今回は上手く伝わらない。だって何が起きてるのかわからない。でもきっと攻撃を受けてる。HPに繋がる様な攻撃じゃない、何かと何かが干渉しあってるような攻撃……これが相手が日鞠なら一発で以心伝心出来るんだが……いかんせんローレとはそんな絆はない。


 ローレが詠唱を初めて既に五分くらいは経ってる。大幅に時間がずれてる。スカルロードドラゴンは無限とも思える力をもっていくらでも攻撃を仕掛けて来てる。それに対して既にこっちは満身創痍だった。回復もアイテムもおいつかない。

 しかもあの野郎。今は結構は高さを保ってる。つまり奴に攻撃を加えるのが難しくなってる。飛べるという事はそれだけで強力な武器……それを痛感する。


「スオウ……不味いぞ」


 そういうアギトもボロボロだ。既にアイテムはほぼなくなってる。この戦闘に備えて皆上限いっぱいにアイテムは備えて来てた。それでもこれだ……やっぱり一方的に攻撃されてるってのが痛い。


 てかあんなの反則だろう。まあさ……折角飛べるのになんでゲームなんかのドラゴンとかは主人公達の手の届く範囲まで来て戦うの意味わからなかったが……そんな事したらクソゲーだからだな。間違いない。

 今まさに僕はそのクソゲーを味わってる。あそこに届く事が出来るとしたら僕かセラの聖典くらい。シルクちゃんの魔法という手もあるが、彼女が回復から外れたらお終いだ。後はエアリーロか……けど、エアリーロは僕に風を分けた後はローレの守りしてる。

 多分何個か漏らしても大丈夫だったのはエアリーロのおかげだろう。


「こんな事なら、ローレにもっと召喚獣をだしてもらうんだったな」


 どうやら召喚獣は人数にカウントされないようだ。スカルロードドラゴンが逃げてないしな。そもそも既にあれだけ飛べたらここから逃げるのも簡単な筈。けどしてない。確実に僕達を倒す気になってる。


「呪いもそろそろですね」


 そういうオウラさんの声色はなんとなく弾んでた。彼女は追いつめられる戦闘というのが珍しいから楽しいのかもしれない。オウラさんの言う通りスカルロードドラゴンから掛けられた呪いはもうすぐ発動しそうだった。残りあと一二分といったところだ。ステータスバーの横のドクロが黒く染まっていってる。きっと頭の天辺まで達した時がタイムリミットだ。


「オウラさん、その槍の判断は任せます。セラ!」


 オウラさんは槍を握りしめて頷く。彼女は槍は超威力をもって放つことが出来る。まあ一度きりだが……それでも遠距離攻撃としては有効だ。それにオウラさんの場合は素手で強いからな。


 スカルロードドラゴンは街全体を旋回するように回って常に槍を降らし、炎を吐き、更にブラックホールみたいなのを落としてる。既にこの街は更地に近い。そんなスカルロードドラゴンが再びこっちに近づいてきてる。建物がなくなると、その分の高さを稼ぐ事も不利になると分かっての行動なのだろうか? 


 わからない……わからないが……こっちにはまだ手はある。僕は風に乗って地面をける。その横に聖典を引き連れたセラが続く。ぐんぐんと上昇するが流石に一足でスカルロードドラゴンの位置まではいけない。僕は更に聖典の補助を受けてもう一度勢いを取り戻す。これでセラ自身を乗せてる聖典は置いていく事になるがまだ数はいる。僕が近づいてきたことでスカルロードドラゴンの攻撃がこちらに向かってくる。


 街を更地に変える程の面攻撃に逃げ場ない。突破するしか勝てる要素はないんだ! 僕はフラングランを強く握る。

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