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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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 あれから数日が経った。色々と皆リアルの予定とかもあるから、人がおおくなる程に予定を合わせるのが大変になる。しかも今回はなかなかの長丁場になるしね。学生は休みがはっきりしてるからまだいいけど、ネットゲームだと誰もが同じ年代って訳でもない。まあだからこそ、どんな時間帯にでも人がいてくれるんだけど……それを仲間内だけで限定すると皆の予定が噛み合う時は限定される。なので今はそのすり合わせ中。


 とりあえず今度の週末を予定してるけど、どうなるかはわからない。けど、あんまり引っ張ってる訳にもいかない。スカルドラゴンはいまや沢山のプレイヤーに狙われてるからね。まあやられるとは思えないが、大手のチームがでてくるとわからない。でも幾ら大人数で攻めてもそれは許されてないし、やっばり大丈夫だとは思う。けど、そろそろNPCが出張ってきそうなんだよね。テア・レス・テレスのエリアに居る分には、LROの国々も手を出せないだろうけど……どうやらスカルドラゴンは自由に行き来できるみたいだしね。


 実際、スカルドラゴンに食われた人たちはアレを倒せば元に戻ったりするのかもわかんないし、これ以上被害が増えてもね。多分あの街の住民は戻るとは思う。あの街の人達は贄だったわけだから、食われた――とかとはちょっと違う。じっさいオルガトの居た空間に街の人達はいたわけだし……けどくわれた人たちは多分いなかった。このゲームはNPC一人一人に自我目覚めちゃってるし、色んな複合的な要素が絡み合ったりしてクエストとか進んでくからね。


 NPC一人が居なくなったからって世界に影響がない……なんてことはない。まあ、誰もに自我があるのなら、それを補う役目もまた、誰かがやってくれたりするかもだけど……僕は教師の声を頭の片隅で聞きながら冬の澄んだ空を眺めてる。スカルドラゴンの事もそうだけど……かんがえないといけない事はまだまだある。さしあたって、どうローレの奴の機嫌を取るかとか――ね。あいつのエリア……あの綺麗な夏の四国が結構大変なことになった。


 ローレ激おこである。実際こっちは確認も取ってたし、責任を取る必要なんてないんだけど……ローレの見た目で涙目になって維持張られたらね。実際あいつは涙目になりながらも、「約束は約束だし、この程度私ならちょちょいのちょいだし……」とかいってたけど、完全に強がってたからね。いつものように横柄な態度で無理やり手伝わせる気だったなら、こんなに責任は感じなかった。それこそ言葉尻をとって逃げれたんだけど……普段強気な奴が弱気を見せるのってズルいよね。


なんか悪いことをした気分になってくる。なんかあっちでは問題ばっかり詰みあがってく感じがするな。やっばり自由気ままにLROライフは送れないみたい。わかってたけど。午前の授業を終えて昼休みに入る。僕と鈴鹿は摂理の車いすを押しながらいつもの場所へとむかってる。秋徒の奴が合流してこない所をみると、先に行ってるのか……そういえば授業の終わりと共に飛び出してたから、今日は弁当ではないのかもしれない。


「そういえば、今日もあの女は来るのかしら……」

「あの女? ああ、クリスちゃん?」


 鈴鹿の言葉に摂理が考えて答えた。ほんと鈴鹿はクリスの事嫌ってるよね。まあ嫌いというか苦手意識なのかな? 確かに鈴鹿とクリスは真逆いってるけど。別に会話してるわけでもないのに、一緒の空間にいるだけで、鈴鹿は嫌そうだ。僕自身、ああいうタイプはどちらかというと苦手だけどね。まあクリスのあれは演技なんだけど……あいつそもそも学生とかじゃないし。けど鈴鹿には普段見てるクリスがすべてな訳で、ああいつ人間だって思ってるわけだ。


 自分とは違う……みたいな認識がある。けどクリスの参加率はまちまちだ。あいつ人気者だし、友達も沢山。そこに男女の隔たりはない。皆それを外人パワーか何かだと思ってるみたいだけど、それって偏見だと思う。あいつはそう振舞ってる。全部が演技じゃないのかもだけど、あいつの行動には目的があるわけで……なんか僕色々と狙われてるらしいからね。実害はクリスの組織以外まだないけど……そのうちリアルも平穏ではなくなる? かもしれない。


 でもそれは嫌だ。どうにかして、守りたいけど……僕は所詮、一介の高校生でしかない。リアルでできることなんか、自営の手段を身に着けることくらい……この眼はある意味特殊だけと……だからってなんでもみえる訳じゃないからね。もしも他の組織とかが動いてるのなら、漫画とかならこの学校に転校性とかを送りこんできそうだよね。


 まあ、殆ど友達がいない僕にはそれを確かめるすべもないんだけど……日鞠に聞けばわかるだろうけど、あいつなら僕に必要だと思う情報は自然と教えてくれるからね。そんな事がないのなら、転校生なんていないか、警戒する必要ないか。やっばり最近転校してきたのはクリス一人なんだろう。やっばり漫画とかとは違うよね。続けざまに転校生が来るとかおかしいもんね。他の組織も先に使われたから、これ以上はおかしいと思って出来ないのかもだし。


「そういえば、なんだか今日は男子とも話してなかった?」

「え? ううん、やっばりクラスメイトだし、ちょっとは……ね」


 なんだかいつの間にか話が変わってた。そういえば今日は確かに男子とも話してた気がする。きっかけは摂理が消しゴム落としたことがきっかけだったような? その落とし方も何気に怪しかったけどね。あれか、クリスの入れ知恵か? けどなんのために? 僕にはよくわからない。でも摂理がもっと周りと関わるのは良いと思う。女子とは普通に話せるようになってきたし、男子とも普通に接せれるようになるのに問題ないんてないんだ。


 そう思いつつ、僕たちはいつもの空き教室の扉を開けた。


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