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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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 ただ扉を壊すだけで放たれた雷光の一撃。それによって扉は開かれたけど、かなり扉部分以外もぶっ壊れた。けど仕方ない、だってそれなりに強力な攻撃ではないと、街中のオブジェクトは壊せないのから。鍵とか手に入れてるのなら、それを使えば問題ないんだけどね。けどそんなのあるわけもない。だから少々派手でもこうやるしかなかった。

 

 大丈夫大丈夫、文句を言う人はもうこの町にはいない。なにせみんなスカルドラゴンへと取り込まれたのだから。僕たちは壊された扉の奥へとすすむ。けどそこはまさに倉庫って感じ。てかそれしかしなかった。広い空間には木箱が大量にある。


「ここに何か術式的なものがあるのか?」

「街を一つ使うくらいの魔法よ。素人にはわからないでしょうね」


 ローレの奴はそういって奥へとすすむ。その足取りに迷いはない。確信めいたものを感じる。けど僕には箱の山以外のなにものでもないんだよね。箱の中に何か魔術的なものが入ってるのかと思って開けてみたけど……それは保存食の類があっただけだった。多分ここは不測の事態が起きた時の為に、食料を備蓄してる倉庫なのだろう。

 

 ってこと、これは領主の管轄みたいなもの。何か仕込むことも確かにできるとは思う。でもこれだけの食料の備蓄は驚いた。あの領主の事だから、こんな事をしてたなんてにわかには信じれない。だってこれ、どうみても街の人達の分もありそう。これが自分一人用だったら逆にびっくりだよ。

 

 ローレは何やら倉庫を歩き回って確認してる。そして一通り歩き回ったら中央へと戻ってきた。そしてそこで魔法を紡ぐ。ローレの声がこの建物内に響く。するとどうだろう。何やら光出した。それは一部がじゃない。この建物全体が光ってるみたい。

 

「おいローレ、どういうことだよこれは?」

「ん? だから少し刺激して、さらなる流れを確かめてるのよ」


 さらっとそんな事言われたけど、それじゃあわからないだろう。いや、やってることは、それでなんとなくわかるけどさ、もっと詳しい説明が欲しい。

 

「ようはこの建物自体に刻まれた陣の解析ね。まあ無理やりだから、何か起きるかもだけど」

「おい!」


 何かってなんだよ。そう思ってると確かに何かは起きた。壊された扉が元に戻り、僕たちは閉じ込められたいだ。そして地面からうごめきだすゾンビのようなもの。

 

「ローレ!」

「少しの間、守りなさい。私は陣を探ってるから手が話せない」

「くっ、好き勝手言いやがって」


 でもやるしかない。僕とシルクちゃんとテッケンさんは武器を抜き、這い出るゾンビ共と対峙する。

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