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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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 僕たちは急いだ。それこそ皆が出来る限るスキルを駆使しての全力疾走だ。けどそんな中でも、僕が一番速く現場に付いた。速さで負けるわけには行かないからね。てかそれすら負けたら、もう僕の存在意義がない。けどこうやって比べてみると、自分って速いんだなって改めて分かる。少し飛ばしすぎたか。緑が茂る山の頂上付近に奴の姿はあった。

 羽を休めてるのか丸くなってる。こんな所で休むとか、神経図太いやつだ。そもそもそんなのあるかすらわからないが……そう思ってると、何やら奴の骨の身体に変化が見えた。もしかしたら僕の目だから見えた変化かもしれない。なんだか奴の身体に光の筋がいくつも入っては消えていく。その色も様々で……一体アレがなんなのか……


「コードを馴染ませてる?」


 ふと、そんな考えが頭に浮かんだ。なんでそんな事を考えたのか、自分でも分からない。けどなんとなくそうなんじゃないかって……そう思った。そうこうしてる内に皆がやってきた。

 

「チャンスですね。奴は油断しています」


 そういうのはオウラさんだ。彼女はやる気に満ちてる。けど今日はそこまでやる必要は無いんではなかったっけ? まあ早く倒せる事に越したことは無いんだけど……でもそう上手く行くわけでもないだろう。

 

「随分と寛いでますね。獲物を食った後……でしょうか?」

「その可能性はあるな」


 セラの言葉に僕はそう答える。さっきの光の筋がコードのそれだとすれば、獲物を食した後になるんだろう。目撃情報を拡散したプレイヤーだろうか? ここら変は安全だと思って、ソロとかだったのかな? それだとご愁傷様としか言いようがない。

 

「他のプレイヤーはもう向かって来てるよな……」

「それはまだ大丈夫。会長がプレイヤーをレスティアに閉じ込めてるから」

「マジか……」


 日鞠の奴も無茶をやる。けど助かった。それならまだ時間的猶予はあるってことか。でもタイミング良すぎない? なに、あの町での会話はすべて筒抜けとか言わないよね? 

 

「協力を仰いだんですよ。折角友達なんだから使わないと!」


 そういうのはアイリだ。うん、中々にいい性格してる。でもそうなのかもしれない。もっと頼っていいのかも……なんとなく、あいつにこれ以上はって所が僕にはある。心配掛けたくないって意地もあるのかも。

 

「だけど、元からレスティアの外に居たプレイヤーは多分もう向かってきてる。僕達だけで手を出せるのは今しかない」

「うん、この人数なら大丈夫なのか、確かめましょう」


 テッケンさんの言葉の後にシルクちゃんがそう言って補助魔法を全体に掛けてくれる。確かにどれだけの人数ならスカルドラゴンが逃げないのか……それは今しか確かめられない。やるしかない。

 

「僕とオウラさんが先陣を切る。それでいいか?」

「ああ、お前の速さとオウラさんのパワーで決められるのなら決めてこい!」


 アギトの奴が無茶を言ってくる。まあ誰も初撃で倒せるなんか思ってないだろうけど。けど、その位の気合は必要だな。どうせ他のプレイヤーが参戦して来たらスカルドラゴンは逃げるだろう。なら出し惜しみはなしだ。最初から全力でいこう。僕はフラングランの宝石の輝きを確認して、更に心を落ち着けて風を掴む。

 

(もっともっと密度を高く。成るべく全身に……)


 ここまでしか出来ないなんて妥協はしない。それでないとスカルドラゴンにもそしてあいつにも勝てない。理想は風帝武装だ。そしてアウラまでいければ……それを頭にイメージしつつ風を纏う。隣を見るとオウラさんが水の槍を構えてその肉体から赤い闘気を出してた。不味いな……今の状態のオウラさんのパンチ一発で僕の命つきそうだ。

 絶対にやり合いたくない相手がそこにいた。けど仲間としてなら、これ以上頼もしい存在もない。僕たちは頷き合う。そして先にオウラさんが動く。攻撃を合わせるためにも、僕よりも遅い彼女が先に動くのは当然。オウラさんは足に力を溜めて一気に上空に飛び上がる。その音でスカルドラゴンは警戒しだす。けどまだどこに居るかは分かってない。

 

 上空でオウラさんがありったけの力を込めた槍をスカルドラゴンに向けて放った。槍の姿が見えない程の速度。僕は既に走ってる。そして彼女の槍が頭上から、そして僕のフラングランが真下から――スカルドラゴンの身体を撃ち貫いた。

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