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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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「ぷはぁ!?」


 海面に顔を出し、僕は頭をブルブルと振るう。

 

(ムリムリムリムリ、あんな深くまで届くかよ!)


 何回かあれから挑戦したが、スキルも無しにあそこまで泳ぐのはなんか無理っぽい。いや、ウンディーネなら多分行けると思うが、ローレの奴はそもそもウンディーネでは無かった筈だ。もしかしたら地上の方にあの光に直接行ける転送陣とかがあるのかもしれない。てかその可能性が高い。あのローレが毎回水泳してるとは思えないしな。

 それかどこかの浦島さんばりにあそこまで運んでくれる海産物が居るとか? でも周りを見回してもイジメられてる亀は見えない。てか、ここってローレの他にプレイヤー居るのか? まあ、普通はこんな広大なエリアを一人でなんてあり得ないから、居るとは思う。あいつだってチームの筈だ。もしもたった一人で四国を統一したのだとしたら、ハッキリ言って日鞠の奴にも迫る凄い奴だと認識を改めないと行けない。


 四国が関東よりもいくら閑散としてると言っても、一人でその地方を勝ち抜ける程にLROは生易しくないだろう。それは自分自身が一番よくわかってる。何回か遊びとはいえエリアバトルだってやってる。一人で複数に勝つのはやっぱりそうそう出来る物じゃない。稀になくも無いのかもだけど、毎回とは行かないだろう。ローレの奴は召喚出来るからそれで人数差を埋めてるのかもしれないけど……

 

 けど召喚だってMP使うからリスクないわけじゃない。あとは地の利か……もしかしたら人数差で毎回エリアの決定権を得てるとかなら、このエリアに対戦相手を呼んで地の利を得てるってのはあるかも。日鞠のやり方とは逆だが、普通は自分の有利な場所で戦う物だ。日鞠の奴は確か、エリアの決定権を譲る事で大量にエリアバトルをやって一気に上り詰めたんだよな。

 聞く所によると、どこでバトルするのかは上の方に行くほど揉める事になるらしいしね。まあ逆にトップチーム達はデフォルトで用意されてるエリアを使うようになるとか聞いたけどね。そっちの方がチームの純粋な戦力同士のバトルになるかららしい。でも中堅とか上位に届きそうで届かない様なチームは少しでも勝率を上げる為に自身のエリアをどうしてもバトル地域にしたいって事だろう。

 

「いや、そんな事よりどうやってあそこに行くかだろ」


 ローゼの奴は迎え寄越す気なさそうだし……今更地上に戻ってあるかどうかも分からない転送陣を探すのもな。多分あるとは思うが、かなり広いこのエリアでそれを探す為に当てもなく動くのは結構な無駄な気がする。だって見えてるんだよ……息さえ持てば行けるんだ。それなのに何処にあるかも分からない物を探すのはね。ゴールが見えてるからこそ、それが無駄に感じてる。

 

「かと言って、行ける宛もないんだけど……」


 詰んでるな。でも本当息さえ持てばなー。

 

「ん? 息?」


 息とは酸素だ。まあここで僕達が吸ってるのが酸素かは分からないが。ただそういう行為を真似て作ってあるだけかも知れない。でも遊んでる僕達がそこを深く理解する必要はない。ただ自分達はリアルの常識的にそうだろうなって納得しとけば問題ない。そして酸素は空気であって、それは風と同じじゃなかろうか? と言ううことだ。

 僕は多少なりとも風を操れる。それなら、顔の周りに風を集めれば、簡易的な酸素ボンベ的に使えるのでは? と考えた。試しにやってみる。

 

(うげ!? 逆に息できなくない?)


 成るべく風の循環を遅くしてるはずだけど、ある程度は保たないと水を押しのけないからね。けどそうすると、息する場合ではない。てか目も開けれないし。開けた瞬間カラッカラだよ。

 

(駄目か……けどものは試しだ!)


 とりあえずこの状態で顔を沈めてみる。すると――

 

(お!? いけるぞ)


 何故か顔を外に出してた時は息も何もできなかったのに、海中につけると息も目も開けれた。しかも息もバッチリだ。どういう事なのかはよくわからない。が、これなら行ける! 僕はそう確信して光目指して泳ぎだした。

今日5月6日ですけど、読み返したら、なんか足りませんでした。上げる時に気付けよって事ですよね。今更ですけど、ちゃんとした八百三十話あげますね。

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