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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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(なんかめっちゃ見られてる気がするんですけど……)


 さっきからエロいお姉さんに見られまくってる様な? でも視線を向けると目が合ってなにか言わないと行けない雰囲気になるだろう。こんな大人っぽい女性になに話せと? そもそも外人さんっぽいし、言葉が通じるかが謎だ。てな訳でひたすらステージを見つめ続ける。

 

「Hey」


 Heyが好きだなこいつら。でも僕は無反応。音がデカイし、気づいてないと思ってくれるだろ。そしてもう一度、Heyと声を掛けられた。でもまだ無視……けど聞こえてるのに無視するのはなかなか良心が痛む。けどほら、僕は英語話せないし……そう思ってるとゆっくりとお姉さんが前に来た。これは逃さない気か? すると今度は顔の両側に腕が伸ばされる。

 壁ドンか……まさかされる側になるなんて……とか思う暇が無いほどに今の僕は余裕がない。何故なら、お姉さんの胸が目の前にあるからだ。てか触れそう……なんかフローラルな……いや、これはタバコかな? ちょっと冷静に成れたぞ。てかこのお姉さんデカイな。やっぱり外人は女性でも大きいらしい。

 

「どう? これで聞こえるでしょ」

「怖いんですけど……」


 何されるの僕? てか普通に日本語じゃん。最初からこっちの言語使ってよ。英語とか無駄に緊張しちゃうじゃん。お姉さんの顔が少し上にある。けどかなり近い。間近でみるとその目の色が青い事がわかる。リアルで青いよ……やっぱり外人は違うね。しかも堀も深くて、目鼻立ちがくっきりとした美人。ハリウッドスターとかにいそうな顔してる。

 でもなんか雰囲気はラオウさんに近いような? タバコの臭いが妙にはまってる気もするしね。

 

「怖いなんてやめてよ。こんなに綺麗なお姉さんよ」

「なら、良い事でもしてくれるんですか?」

「あら、日本の男にしては積極的じゃない」


 なんか怪しく目が光ったな。もしかして僕食われちゃう? 言っておいてなんだけど、そんな経験ないから。今のは引くのは不味いかな? と思って言っただけだ。けどこのお姉さんは結構その気? まじでそんな事になったらどうしよう……

 

「まあそれで落ちるなら良いんだけど……私よりもあの子の方が良いんじゃない?」


 そう言ってお姉さんはクリスを見る。確かにあいつの方が歳は近そうだが……あいつも出てる所は出て、引っ込んでる所はひっこんでるからな。でもほら、アイツは僕のなかでは第三の勢力扱いだからそんな手を出そうなんて思える相手ではない。

 

「確かにクリスは可愛いと思いますけど……」

「可愛いね。あの子は何も変わってなんかないわよ。あの顔のまま、誰だって殺せる。そういう兵器だもの」


 その言葉に一気に変な空気は流れて、張り付いたものに変わる。薄々は感じてたし思ってた……けど、やっぱりそうか。やっぱりこの人はクリスと同じ――すると不意に顎に手を当てられてクイッとされた。そして間近に見える艶やかな唇が囁く。

 

「ねえ……こちら側に来てくれないかしら? この国を捨てて」

「は? なに言って――」


 冗談かなにか……と思ったけど、どうやら違う。お姉さんの瞳はさっきまでの何処にでもいそうな感じではなく、暗く沈んでる。そしてそんな瞳で射られてる僕は言葉を飲み込んだ。だって冗談では無いとわかったから。周りに視線を向けると、暗闇からこちらを伺ういかつい男どもが見える。どうやらこのライブハウスはこの人達の拠点かなにかなにかもしれない。

 ここから逃げる……なんて事許されないだろうし、多分ここに集まった生徒は人質とかだよね? まだ話す余地はあるみたいだし、ここは平和的に話し合うしかない。

 

「言ってる意味がわかりません」


 僕はそう返す。色んな意味を込めて。値踏みするかの様な視線。美女にそれをされるのは悪くないんだけど、この人の場合はなんか殺気感じるというか……緊張しかしない。

 

「そうね。ちゃんと話しましょう」


 その言葉が聞こえたとき、心でガッツポーズした。

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